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紫キャベツは炒めてはいけない?
紫キャベツはサラダに入れると色鮮やかになっていつものキャベツサラダがお洒落になります。これはきれいな紫が映えるからですが、そもそも、紫キャベツはなぜ紫色なのでしょう?
それは紫キャベツは炒めてはいけない理由に関係します。
紫キャベツの紫は「アントシアニン」
紫キャベツにはアントシアニンという紫色をした色素が含まれています。アントシアニンはポリフェノールの一種です。紫キャベツと同じようにアントシアニンが含まれているのはブルーベリーやプルーン、赤シソや紫いもなど、みんな紫色ですね。
紫キャベツは炒めてはいけない理由
紫キャベツは炒めてはいけない理由もアントシアニンが関係します。
アントシアニンは炒めるなど加熱すると紫の色素が溶け出てしまうため、他の食材に紫色が移ってしまうのです。また、紫キャベツの紫色素は水にも溶けだしやすいので、カットしているとすぐまな板が赤く染まります。
ですので、紫キャベツを白や色素が薄い食材と一緒に炒めると、それらの食材が紫色になります。味は変わりませんが、紫色になった料理は見た目も変わって美味しそうに見えませんよね。
一番分かりやすい例としては…熱々のご飯にカットした紫キャベツを混ぜてみてください。ご飯が紫色になりますよ。紫に変わった白米が美味しそうに見えるでしょうか?
味は変わらなくても見た目が大きく変わると食欲も変わりますね。だから、紫キャベツを炒めてはいけないと言われるのです。
《 ポイント 》
- 紫キャベツの色はアントシアニンが原因。
- アントシアニンは炒めるなど加熱すると紫の色素が溶け出てしまうため他の食材に紫色が移ってしまうため、紫キャベツは炒めてはいけないと言われている。
紫キャベツを炒めてはいけない色移り以外の理由はある?
ビタミンが壊れる
紫キャベツを炒めてはいけない理由は、紫の色移りだけではありません。紫キャベツには豊富な栄養が含まれています。しかし、紫キャベツが持つ栄養素の中でビタミンCや葉酸、ジアスターゼなどの栄養素は熱に弱く壊れてしまいます。
栄養素と効果
- 葉酸:貧血や血管障害、口内炎の予防する。
- ビタミンC:アンチエイジングや美肌に効果がある。
- ビタミンK:骨を丈夫にし骨粗しょう症を防止する。
- キャベジン:胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防する。
- アントシアニン:紫色の原因。ポリフェノールは病気や老化を防ぐ。
- ジアスターゼ:消化不良の改善と胸やけを予防する。
- 食物繊維:腸内にある有害物質や老廃物の排出を促し、腸内環境を整える。
これらの栄養素を効率よく摂りたいのであればにはサラダなど生が向いています。
《 ポイント 》
- 紫キャベツが持つ栄養素の中でビタミンCや、葉酸、ジアスターゼなどの栄養素は熱に弱く加熱すると壊れてしまう。
- 栄養素を効率よく摂りたいのであればはサラダなど生が向いています。
紫キャベツを炒めるときのポイント
予熱で温める
紫キャベツは炒めてはいけない理由は他の食材への色移りですが、さっと炒めてあとは予熱で温めると色移りを抑えられます。柔らかいけど、しゃきっとした歯ごたえになります。
紫キャベツを活用する
紫キャベツの紫が他の食材に移る特性を生かしてみるのも面白いですね。
例えば…
カラフル餃子:ピンク色の可愛い餃子
餃子のタネに、白いキャベツの代わりに紫キャベツを入れたら、皮にピンク色が透けてカラフルな餃子になります。
パープルエッグ:紫色をしたカラフルなゆで
材料は、紫キャベツとゆで卵だけ。
- ざく切りにした紫キャベツを沸騰したお湯で3分ほど茹でます。
- 紫キャベツの色が抜けてお湯が紫色になったら中のキャベツを取り除きます。
- ゆで卵の皮を剥きます。
- 紫色のお湯の中にゆで卵を入れ、30~1時間浸けたら完成です。
パープルポタージュ
紫キャベツを使えば、美しい色合いのポタージュが作れます。紫色のスープなんてめずらしいですよね。
材料
- 紫キャベツ100g
- 玉ねぎ50g
- バター10g
- 水150ml
- 牛乳80ml
- 顆粒コンソメ小さじ1杯
- 紫キャベツと玉ねぎを千切りにします。
- 鍋にバターを熱し、紫キャベツと玉ねぎを加えて、玉ねぎがほんのり透き通るまで炒めます。
- 水と顆粒コンソメを加えて5分煮ます。
- 1をミキサーにかけ、牛乳を加えて再沸騰させたら完成です。
紫色をしたカラフルな餃子・ゆで卵・ポタージュスープがハロウィンやクリスマスやパーティーにぴったりです。
《 ポイント 》
- さっと炒めて余熱で温めると色移りが抑えられる。
- 逆に色移りを活用した料理を作る。
紫キャベツと普通のキャベツの違い
紫キャベツと普通のキャベツは色を見れば一目で分かりますが、それ以外の特徴を比較してみましょう。
大きさ
紫キャベツは普通のキャベツに比べて一回り小さいです。
感触
普通のキャベツより紫キャベツの方が葉に厚みがあります。他の感触はどちらも変わりません。
味
紫キャベツと普通のキャベツでは、味はほとんど変わりませんが、紫キャベツの方が少し苦みを感じる人もいるようです。
旬
キャベツは一年中出回っていますが、産地によって収穫時期が2種類あります。
- 春に種をまき、夏に収穫する春巻き
- 晩夏~秋に種をまき、秋~風に収穫する秋まき
一年中出回っていますので特定の旬はありませんが、収穫時期によって、春キャベツ、夏秋キャベツ、冬キャベツの3つに分けられていますので、
紫キャベツは寒さを好むため、旬は12~1月程度です。品質改良がされ、一年中出回っていますが普通のキャベツよりは生産量が少ないためどこでも買えるものではありません。
栄養素を紫キャベツと冬キャベツを比べると紫キャベツの方が豊富なのは
- 食物繊維:腸内にある有害物質や老廃物の排出を促し、腸内環境を整える。
- ビタミンB1:疲労回復効、神経機能を正常に保つ効果がある。
- ビタミンB6:成長を促進する効果、脂肪肝、動脈硬化を予防する効果がある。
- ビタミンC:アンチエイジングや美肌に効果がある。
キャベツの方が豊富なのは
- βカロテン:美肌効果、体の成長を促進させ、ガンを予防および抑制する効果がある。
- 葉酸:貧血や血管障害、口内炎を予防する。
- ビタミンK:骨を丈夫にし骨粗しょう症を防止する。
となります。
成分 | 紫キャベツ | 普通のキャベツ |
エネルギー | 30kcal | 21kcal |
βカロテン | 36μg | 49μg |
ビタミンB1 | 0.07mg | 0.04mg |
ビタミンB2 | 0.03mg | 0.03mg |
ビタミンB6 | 0.19mg | 0.11mg |
葉酸 | 58μg | 78μg |
ビタミンC | 68mg | 41mg |
ビタミン | 0.1mg | 0.1mg |
ビタミン | 29μg | 78μg |
紫キャベツも普通のキャベツも栄養価はさほど変わりませんね。
販売価格
紫キャベツはキャベツより2倍高くなります。紫キャベツはキャベツに比べて栽培に手間がかかっています。その分高くなります。
《 ポイント 》
- 大きさは紫キャベツは普通のキャベツに比べて一回り小さい。
- 普通のキャベツより紫キャベツの方が葉に厚みがある。
- 味はほとんど変わらない。
- 価格は紫キャベツは普通のキャベツの2倍。
最後に
いかがでしたでしょうか?紫キャベツは炒めてはいけないと言われていますが、炒め物をする際は、紫キャベツと他の食材を別に分けて、それぞれ炒めてから合える方法もありますね。
例えば、野菜炒めを作る時、紫キャベツだけを炒め、別に他の野菜を炒め、後で合えれば色移りの心配はありませんね。カラフルで栄養たっぷりの紫キャベツを美味しく食べてくださいね。