燃えるゴミの中身は見られることもある?個人情報漏洩を防ぐには

ゴミ捨てに行く主婦

燃えるゴミの中身が見られることもあることを前提でゴミ出ししている方はあまりいないかもしれません。誰かが自分の燃えるゴミの袋を開けて中身を見ていたら気分が悪くなりますよね。ところが実際に燃えるゴミの中身を見られることもあるんです。マンションの管理人や自治体や地域の監視員がゴミの中身を見ても違法ではありません。でも、どんな時にゴミの中身を見るのでしょうか?

燃えるゴミの中身は見られることもある

ごみ出しをする男性

燃えるゴミの中身にはプライバシーがたくさん詰まっています。

手紙や荷物の送り状など住所や氏名の書かれた郵便物が入っていれば個人を特定できますし、写真、買い物のレシートや領収書、請求書、メモ、ノートなどもプライバシーです。

自分が捨てた燃えるゴミの袋を開いて中身を誰かに見られるなんて想像したことも無い‥という人もいると思いますが、実は、燃えるゴミの中身を見られることもあるんです。

管理人や監視員は業務として見る

燃えるゴミの中身を見られるのは、マンションやアパートの管理人や監視員などで、不信だと思われるゴミや分別されていないゴミ、ゴミ出しのマナーが酷いゴミ、住民から苦情があったゴミなどの中身を調べます。

場合によっては誰の燃えるゴミか特定するため、中身を細かく見られることもあります。

自分の燃えるゴミを細かく見られるとプライバシーの侵害だと思うかもしれませんが、あくまでも確認や分別などの業務ですので違法ではありません。

では、一般の人が他人のゴミ袋を開けて中身を見たり、持ち去るのは罪にならないのでしょうか?

答えは「罪にはならない」です。民法(第239条第1項)によると、捨ててあるモノには所有権はなく、持ち帰った人の物になる(所有権を持つ)ということです。

つまり、ゴミ集積所に出した時点で出した人はその所有権を放棄したことになりますので、ゴミを持ち帰ったとしても窃盗にはなりません。

ただし、マンションの集積場に「関係者以外立ち入り禁止」と書かれていた場合、そのマンションの住人でない人が集積所に入って燃えるゴミを見ていたら、軽犯罪法違反になりますので管理人や監視員に報告しましょう。

プライバシーの侵害

法律上は集積場に出したゴミは自分のものでは無くなるため、誰が見ても問題が無いと言われても、人のプライバシーを知るためにゴミの中身を見るのは、やっぱりプライバシーの侵害ですよね。管理人や監視員に相談しましょう。

《 ポイント 》

  • 不審なゴミと思われた場合、袋の中身をあけて見られることがある。
  • 集積場に出したゴミは、所有権を放棄したと判定される。
  • 他人がプライバシーを見るためにゴミの中身を見るのはプライバシーの侵害である。

燃えるゴミの中身が見られるケース

ごみ収集・ゴミ収集車

燃えるゴミの中身が見られるケース

不審なゴミと思われた場合、袋の中身を開けて見られることがあります。

不審なゴミというのは、ちゃんと分別がされていない、異様に重い、形がおかしい、黒い袋に小分けされてたくさんある、他の住民から苦情があるなど、通常のゴミとは思えない場合に確認するためゴミの中身を細かく見ることがあります。

業務として燃えるゴミの中身を見られるのは次の人達です。

  • マンションやアパートの管理人
  • 自治会や地域の監視員
  • ゴミ収集作業員
  • ゴミの焼却場の作業員などです。

管理人の場合

マンションやアパートの管理人は、見るからに不審だと思われるゴミや、ゴミの分別やマナーを守らず、住民から苦情が出たゴミの中身を細かく見ることがあります。見るようです。苦情内容によっては住民を特定するために名前が分かるようなものを細かく探すこともあるようです。

監視員の場合

自治体や地域の監視員は燃えるゴミの分別を確認するために中身を見ることがあるようです。地域によっては、監視員がゴミの中身を見て分別の状態や不審物の確認を細かく行うことを告知しているところもあります。

作業員の場合

ゴミ収集車が回収した燃えるゴミは、各地域のゴミ焼却場のゴミピットというゴミを溜める穴にザーッと落とされます。そしてゴミピットに溜ったゴミは焼却されますので、ゴミの焼却場の作業員がゴミの中身を見ることはほとんどありません。

ただし、あまりにも不審なゴミを見つけた場合、まれに業務としてゴミの中身を見ることができるようです。

《 ポイント 》

  • 燃えるゴミの中身を見られるのは、マンションやアパートの管理人、自治会や地域の監視員、ゴミ収集作業員、ゴミの焼却場の作業員など。

燃えるゴミの中身の個人情報漏洩を防ぐには

シュレッダー

燃えるゴミの中身には個人情報が入っている可能性があります。

手紙や荷物の送り状など住所や氏名の書かれた郵便物はシュレッダーにかけたり、ハサミで細かく切ったり、個人情報保護スタンプを使ったり、さまざまな方法で個人情報を見られないようにすることができます。

燃えるゴミの中身を見られるのを防ぐための具体的な方法を紹介します。

シュレッダーにかける

シュレッダーは電動式のものや手動のものがあります。電動式は量が多くても自動で短冊状やクロス状にカットしてくれますので疲れませんが、音がうるさいのが難点です。夜は近所迷惑になりますのでさけましょう。

手動シュレッダーは、一度にかけられる枚数が1~2枚など少量のものが一般的ですので、量が多いと疲れてしまいます。個人情報を消すものが少ない場合や使用頻度が少ない場合は低コストの手動シュレッダーで十分だと思います。

はさみで細かく切る

はさみで細かく切って捨てるのが一般的でしょう。また、短冊状にカットすることができるシュレッダーはさみというものがあります。

複数の刃が並んでおり、数回カットするだけでシュレッダーのように短冊状になります。7連刃など多くの刃が付いているものもあり、より細く切ることができます。

個人情報保護スタンプを使う

個人情報保護スタンプ(またはセキュリティスタンプ)は、文字や模様などがランダムになっているスタンプで、押すだけで個人情報を目隠ししてくれます。比較的文字や消す範囲が小さいものに向いています。ローラータイプですと、長い文字も消しやすく便利です。

ただし、スタンプによっては文字が透けたり裏から読めたりしますので注意が必要です。また、消す範囲が大きいと何度もスタンプを押すので面倒かもしれません。DMなどすぐ捨てるものに向いています。

太い油性ペンを使う

太い油性ペンで住所や名前などの個人情報の部分を太くて黒い油性ペンで隠すことができます。ただし、裏から読めたり、跡が残ることもありますので注意しましょう。

ガムテープを使う

個人情報が書かれているものを一つにまるめて、ガムテープでぐるぐる巻きにします。ただし、管理人や監視員が細かく調べる理由によっては、ガムテープをとって調べるかもしれません。

漂白剤につける

写真は水で薄めた漂白剤に浸けるとあっというまに写っているものが消えて白い紙になります。この方法は写真の量が多い時に向いています。

ただし、漂白剤を使う時はマスクや手袋をし、しっかり換気しながらする必要があります。また漂白剤もさまざまですので、使用する漂白剤の注意書きなどをしっかり確認しましょう。

《 個人情報漏洩を防ぐ方法 》

  • シュレッダーにかける。
  • はさみで細かく切る。
  • 個人情報保護スタンプを使う。
  • 太い油性ペンを使う。
  • ガムテープを使う。。
  • 漂白剤を使う

最後に

ごみ出しをする男性

この記事を読んで、燃えるゴミの中身を見られる可能性があることを意識して燃えるゴミを出すようになると思います。他人に見られると問題が発生する可能性のあるものは、住所や氏名の書かれたものだけではありません。

写真、レシートや領収書、クレジットカードの利用明細書、メモやノート、日記、家計簿、携帯電話の利用明細書、薬の袋、病院の明細書・・・。プライバシーで、個人を特定することもでき、問題がおこる可能性もありますので注意しましょう。

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