目次
ベーグルが固い原因
普通のパンは焼くと生地が膨らみふっくらと柔らかくなりますが、ベーグルはなぜ固くなるのでしょうか?
ベーグルは焼く前に一度茹でる工程を加えているので、焼いても生地が膨らまず固めの食感に仕上げることができるのです。
普通のパンよりも生地の目がギュっと詰まっているため、水気が無くなると直ぐに固くなってしまいます。そのため、柔らかいパンが主流の日本では、ベーグルは固めで独特の味わいに感じられるのでしょう。
焼く前に茹でる「ケトリング」
ベーグル作りに欠かせない「ケトリング」という、焼く前の茹でる工程によって噛みごたえのある食感が生まれます。
普通のパンは焼くと生地が膨らみ、ふっくら柔らかく仕上がりますよね?ベーグルは発酵が終わった生地を茹でることで、焼いたときに膨らみが抑えられ、目の詰まったずっしり弾力がある独特の歯ごたえに仕上がるというわけです。
ベーグルの生地表面が乾燥していた
ベーグルに限ったことではありませんが、パンの外側(クラスト)が固くなる原因として、パン生地表面の乾燥が考えられます。
表面が乾燥していているとオーブンに入れた時に、内側に比べ表面の温度が急速に上がってしまい、中身(クラム)はしっとりしているのに、外側だけぱさぱさになってしまいます。
オーブンに入れる前に、表面が乾燥していないかどうか確認する必要がありそうですね。
手作りベーグルで固くなるのを防ぐコツ
熱湯で茹でると生地に含まれているデンプンが糊(のり)状になります。茹でた後、しばらく放置して発酵を促進させてからオーブンで焼くと、ある程度固さを抑えられるでしょう。
また、糊化(こか)した表面をオーブンの熱で乾燥させることで、パリッとしたつやのあるベーグルが焼き上がります。
固いベーグルと柔らかいベーグルがある
一口に「ベーグル」といっても日本では世界一柔らかく焼かれているのに対して、本場ドイツでは食べるというより「食いちぎる」イメージが強いですよね。
ベーグルは決して固いパンではないのですが、柔らかいパンが主流の日本では固いと感じのかもしれません。固さが苦手な方は、日本人の味覚に合った柔らかめのベーグルを試してみてはいかがでしょうか。
《 ポイント 》
- ケトリングという工程によって目の詰まったずっしり弾力がある歯ごたえになる。
- パン生地表面が乾燥していると固くなる。
- 茹でた後にしばらく放置して発酵を促進させると固さを抑えられる。
- 柔らかいパンが主流の日本ではベーグルを固いと感じやすい。
ベーグルが固い時の温め方
霧吹きしてから焼く
ベーグルやバケットなど、歯ごたえのあるパンを温める際に効果的な方法です。ベーグルの外側(クラスト)に霧吹きで水をかけて抜けてしまった水分を補ってから焼きましょう。パン本来の柔らかさが復活しますよ。
電子レンジで温めてからオーブントースターで焼く
霧吹きをしたベーグルをラップで包み電子レンジで20~30秒ほど温めます。こうして事前に温めておくと霧吹きした水がベーグル表面に水分の膜を作り、内側の水分が蒸発することを防ぎます。
温めたベーグルをオーブントースターで様子を見ながら3分間焼いてください。霧吹きや電子レンジを使わずにそのままトースターで直に焼いてしまうと、内側の水分が先に蒸発してもちもちした食感が失われてしまいます。
アルミホイルで包んでからオーブントースターで焼く
ベーグルを柔らかくふわっとさせたい方におすすめなのが、ベーグルをアルミホイルで包んでからオーブントースターで焼く方法です。アルミホイルで包むことで蒸すのと同じ状態になるので、柔らかくふわっとした質感のベーグルに変身します。
アルミホイルを開いたときに出てくる蒸気と一緒に美味しい香りが漂います。サクッとしたベーグルも良いですが、ふわっとした質感の熱々のベーグルも美味しいですよ。
また、アルミホイルで包まれているので長めに焼いても焦げる心配はありませんが、ベーグルの底の部分が若干固くなることがあります。
水で濡らしたキッチンペーパーでベーグルを包む
思った以上にベーグルが固くなっていたら、水を含ませたキッチンペーパーでベーグルを包み、その上からアルミホイルで包みましょう。軽くオーブントースターで焼けば柔らかさが戻ってきます。
パリッとした外側(クラスト)が好みの方は、アルミホイルを外してからほんの少し焼いてみてください。
蒸し器やフライパンで2~4分ほど蒸らす
固いベーグルをもちもちした食感にしたいなら蒸し器を活用してみましょう。蒸し器に水をはり沸騰させてから、ベーグルを置いてフタをします。
常温保存のベーグルは2分程度、冷凍ベーグルの場合は4分程度蒸すことで、焼き立てのふわふわ&もちもち食感が復活しますよ。
蒸し器を使って蒸したベーグルは、菜箸で持ち上げると柔らかくなっています。そのままでも美味しく食べることができますが、オーブントースターで軽く焼くと表面だけ程よくカリッとして美味しいベーグルに仕上がるでしょう。
ちなみに、ご家庭に蒸し器がない場合には、フライパンを蒸し器代わりに使ってみましょう。普段使っているフライパンの中に1/4カップ程度の水を入れ、さらにベーグルをのせられる大きさの皿を置きます。
火にかけ沸騰させたら皿にベーグルをのせてフタをします。加熱中にフタに水滴が溜まってきますが、ベーグルの表面に落ちないように注意してくださいね。2~4分程度温めるとベーグルの表面がテカテカしてきますので、全体的に温まれば完成です。
《 ポイント 》
- 霧吹きしてから電子レンジやオーブントースターで温める。
- アルミホイルで包んでからオーブントースターで焼く。
- キッチンペーパーでベーグルを包み、その上からアルミホイルで包む。
- 蒸し器の代わりにフライパンを使って2~4分ほど蒸らす。
冷凍ベーグルの解凍方法
冷凍保存もできるもあるベーグルですが、どのようにして解凍していますか?どんなベーグルでも失敗しない、もちもちを取り戻せる解凍方法をお伝えします!
冷凍ベーグルを解凍する手順
- 凍らせたベーグルは必ず常温で自然解凍する。プレーンベーグルでも、フレイバー有りのベーグルでも同じやり方でOKです。水分を保つためにラップをかけていたものは、そのままで解凍してください。
- 自然解凍したら、霧吹きもしくは直接水にくぐらせて水分を補給する。これでもちもち感を復活させられます。
- 電子レンジで30秒ずつ加熱する。水で軽く湿らせたベーグルを、ラップをかけずに600Wの電子レンジで30秒ほど加熱し、ひっくり返して裏面を30秒加熱します。
- オーブントースターで焼く。ベーグルの中身の水分を逃がさない程度に焼きます。
放置しているとすぐに固くなってしまうので早めに食べてしまいましょう。
《 ポイント 》
- 冷凍ベーグルは必ず常温で自然解凍する。
- 霧吹きもしくは直接水にくぐらせて水分を補給する。
ベーグルの美味しい食べ方
日本ではバターロールやクロワッサンのような、そのまま食べても美味しいパンが主流ですが、ベーグルはアレンジを楽しむパンです。
ベーグルをそのまま食べることはほとんどなく、たいていは定番のクリームチーズやサーモンなど、何かしら挟んで食べるのが一般的です。
シーフードサラダや、ローストビーフなど、自分の好きな具材に味をつけて挟んで食べることで、より一層、歯ごたえやもちもち感が活きてきますので、下記を参考にひと手間加えてみてはいかがでしょうか。
シンプルなベーグルトースト
ベーグルを水平に切って、バターやチーズを乗せてから高い温度で一気に焼くのがコツです。
ベーグルサンド
軽くトーストしたベーグルに、自分の好きな具材をのせて楽しみましょう。レタス、コールスロー、ツナサラダなど、多少水気のある具材を挟むと食べやすくなりますよ。
ベーグルでフレンチトースト
フレンチトーストなどのスイーツ系にアレンジしてみてはいかがでしょうか。溶き卵、牛乳、砂糖などを混ぜ合わせた液にベーグルを浸して、冷蔵庫で一晩寝かせてから焼いてください。
焼き上がった後は、メープルシロップやジャムをのせたり、生クリームやフルーツを添えると豪華なおもてなし料理に仕上がります。
ベーグル生地のピザ
ベーグルの生地を薄く切って焼くと、パリパリとした食感のピザにアレンジできます。薄く切ったベーグルの上にチーズやオニオン、サラミなどを乗せれば、簡単に小分けできるので、おやつやおつまみとしても使えますよ。
他のパンに比べて表面が固く、生地の目が詰まったベーグルを上手にカットするためには、切れ味の良いナイフが欠かせませんね。スムーズに切れると気分も上がりアレンジするのが楽しくなります。
《 ポイント 》
- シンプルなベーグルトーストやスイーツ系のフレンチトースト。
- 自分の好きな具材を乗せたベーグルサンド。
- おつまみやおやつにもなるベーグル地のピザ。
最後に
ベーグルが固い原因と、固い時の温め方やふんわり感を出す作り方のコツについて紹介しました!まずは焼く前に霧吹きをかけるなどの水分補給を意識しましょう。
そうすると、簡単にもちもち感が復活しますよ。どうせなら美味しく食べたいので、固くなったベーグルに簡単な一手間を加えて試してみてください。美味しくなること間違いなしです!