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慣れ親しんだ言葉…実は使い方を間違えているかも?
私たちが普段、何気なく使っている慣れ親しんだ言葉の中には、実は使い方を間違えている言葉が多く存在します。
大人になり、社会人や親になってからも日本語を間違えて使っていると、相手に違和感を与えていたり、失礼に当たる言葉を知らず知らずのうちに使ってしまい、不快感を与えてしまうこともあります。
日本語は言葉も多く、シーンによって使い分けしなければいけないため、非常に難しいです。改めて勉強してみるのも良いでしょう。
実は使い方を間違えている『日本語』5選!正しい言葉遣いは?
多くの人が間違えがちな日本語は多くあります。ここでは、実は使い方を間違えている『日本語』を5つご紹介します。それぞれ代わりとなる言い換え表現もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
1.「敷居が高い」
「敷居が高い」という言葉を使う人は多いですが、この言葉を使う人の多くが「高級感があり入りにくい」「上品な場所だから行きにくい」という意味で使っていることが文化庁の調査でも判明しています。
しかし、本来「敷居が高い」という言葉は、正しくは「相手に不義理を働いてしまったため、その人の家に行きにくい」という意味です。そのため、お店などに不義理を働いていないのに「敷居が高い」という言葉を使うことは誤りです。
「高級感があり入りにくい」という意味で使う場合は、「気後れする」や「躊躇う」という言葉が適切です。
2.「お名前を頂戴する」
ビジネスシーンで相手から名前を聞く際に使う言葉に「お名前を頂戴する」という言葉があります。実際に使ったことがあるという人も多いと思いますが、実はこの言葉も誤りです。
この言葉の誤りは、言葉の組み合わせにあります。本来「頂戴する」という言葉は「もらう」の謙譲語なので、敬語としては正しいです。しかし、名前は他人にもらったりあげたりできる物ではないため、「頂戴」という言葉が不適切に当たります。
正しく言い換えるならば、「お名前を伺ってもよろしいでしょうか」や「お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか」などが適切です。
3.「なるほどですね」
つい目上の人に対して「なるほどですね」という言葉を使ってしまうという人も多いでしょう。しかし、この言葉に違和感を覚えるという人は少なくありません。
この言葉は、丁寧表現と目下の相手に対する言葉が組み合わさってできているため、違和感と不快感を与えてしまいます。
「ですね」という言葉は丁寧語に当たるため、目上の人に対して使っても問題ありません。しかし、「なるほど」という言葉は「確かにそうだ」と相手の意見に寄り添うようにして同意するというニュアンスを持つため、目上の人に使ってしまうと失礼にあたります。
また、同じ位の相手や目下の人に対して使う言葉としても、日本語として少々組み合わせが不適当です。
正しい言い換え表現として、「わかりました」「承知しました」「おっしゃる通りです」「左様でございますか」などが挙げられます。
4.「こちら〜になります」
ビジネスシーンなどで「こちら〜になります」と物などを手渡す際に使う人は多くいます。言葉遣いとして、丁寧な表現を思わせる言い方なので、正しい敬語と思われがちですが、実は間違いです。
例えば、「こちらが参考資料になります」という言い方では、「〜になる」の丁寧語である「なります」という言葉が不適当です。参考資料が変化するわけではないため、「〜になります」という言い回しは必要ありません。
上記の事例であれば、単純に「こちらが参考資料です」という言い方で問題ありません。より丁寧に表現するならば、「こちらが参考資料でございます」という言い方も適切です。
5.「お時間よろしかったでしょうか」
ビジネスシーンにおいて、目上の人や取引先の相手などに使う表現に「お時間よろしかったでしょうか」という言い回しがあります。「今、時間はありますか」という意味で使われる言葉ですが、この表現は小さな誤りが含まれていることにお気付きでしょうか。
誤っている部分は、後半の「よろしかったでしょうか」です。これは「よろしいでしょうか」を過去形に変えて使用しています。現在の状況を尋ねているにもかかわらず、過去形の表現を用いることは、日本語として間違いです。
したがって、現在時間があるかどうかを尋ねたい時は、過去形にせず「お時間よろしいでしょうか」が正解です。
誤った言葉は失礼に当たる可能性もあるため要注意!
いかがでしたか。日本語はシーンによって言葉を言い換える必要があるため、非常に複雑です。すべてを正しく使用することは簡単ではありませんが、相手を不快にしてしまう表現や普段よく使う表現に関しては、改めて確認することをお勧めします。