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れんこんの穴が茶色や黒い原因
れんこんを数日放置していたら、穴や断面が茶色く変色していましたが、みなさんもそういう経験はありませんか?
実は、れんこんが茶色や黒く変色するのにはいくつか原因がありますが、腐っていない限り茶色く変色しても食べることができます。
れんこんが茶色くなる原因を3つ説明します。
- タンニン(ポリフェノール)の酸化
- 酸化鉄でできる黒シブ
- 収穫時の泥がついている
れんこんが茶色い原因はタンニン
れんこんの穴や皮が茶色や黒に変色することはよくありますが、それはれんこんに含まれるタンニンというポリフェノールが空気に触れて酸化するのが原因です。
そもそも、れんこんは泥の中で空気に触れずに育ちますので、空気に触れるのは収穫されてからです。出荷される時には酸化が始まりますのでれんこんの皮には茶色や黒い斑点ができるのです。
また、れんこんの穴にも空気が通るため、酸化して穴の中も茶色に変色します。
れんこんが茶色い原因は黒シブ
れんこんは泥の中で育ちますので、酸素は葉から茎を通り、れんこんの表皮から排出されます。
その際、排出した酸素が土の中の鉄分と結合して酸化鉄になり、その酸化鉄をれんこんが吸収すると赤茶色や黒い斑点状になります。これを黒シブや赤シブといわれています。
れんこんが茶色い原因は泥
れんこんは泥の中で育ちますので、泥がついて茶色や黒くなることがあります。その場合は、泥や汚れを洗えば落ちます。れんこんが茶色や黒く変色する原因がタンニンや黒シブ、泥の場合は食べてもOKです。
《 ポイント 》
- れんこんが茶色い原因1:タンニン(ポリフェノール)の酸化。
- れんこんが茶色い原因2:酸化鉄でできる黒シブ。
- れんこんが茶色い原因3:収穫時の泥がついている。
れんこんの穴が茶色いのを戻す方法
れんこんの茶色い部分を酢水にさらして元に戻す方法があります。酢水にさらすとれんこんの茶色が白く戻るだけでなく、アクを抜いて渋みやえぐみを取り除くことができます。
ただし、れんこんが茶色くなってから日がたちすぎると白く戻らない可能性があります。
れんこんの茶色の部分を元に戻す方法
酢を用意しましょう。酢が無い場合はレモン汁でもOKです。
〈手順〉
- れんこんの皮を剥き、料理に合わせた大きさにスライスします。
- 水500mlに対して酢を大さじ1杯入れて酢水を作ります。酢が無い場合はレモン汁を使いましょう。
※水1カップに対して酢またはレモン汁小さじ1杯。濃度は約3%が目安。 - 酢水に5~15分ほど浸けます。
- れんこんの茶色が白くなったことを確認し、ザルにあけて酢水を切りましょう。
これでOKです!基本的に酢の匂いや酸味がれんこんに移ることはありませんが、気になる場合はさっと水で洗い流しましょう。
れんこんを酢水にさらす時間は茶色くなった範囲や色の濃さによって調整しましょう。ただし、酢水に長時間浸け過ぎると風味が落ちる可能性がありますので5分~15分を目安にしましょう。
また、れんこんが古く、茶色が広がっている場合は白に戻すのは難しくなります。その場合は茶色が薄くなったらOKです。
れんこんの穴に泥が入って茶色くなっている場合
れんこんの中に泥が入って茶色や黒くなっている場合は泥を洗い流せばOKです。れんこんの穴に入った泥を落とすには菜箸や割りばし、ストローブラシなどを使いましょう。
〈手順〉
- ボウルに一節のれんこんと、れんこんが浸るまで水を入れます。
- しばらく放置し、泥をふやかします。
- 水を流しながられんこんの穴に菜箸や割り箸、またはストローブラシなどを入れ、くるくる回しながら泥を洗い流します。
菜箸や割り箸が細くて洗いにくいときはガーゼやコットンを巻き付けて洗うのもおすすめです。もし、穴の中の泥が多いときはれんこんを縦にすぱっと切って歯ブラシなどで洗えばきれいに落とせます。
《 ポイント 》
- れんこんが茶色くなったのを戻す方法は、酢水またはレモン汁に5~15分を目安にさらす。
- れんこんが古くなり、茶色くなった範囲が広いと白く戻らない可能性がある。
- れんこんの中に泥が入っている場合はれんこんの穴に菜箸や割り箸、またはストローブラシを入れて洗う。
腐ったれんこんの見分け方
れんこんが茶色や黒くなる原因がタンニンの酸化や黒シブなどでしたら食べてもOKですが、腐ったれんこんも茶色や黒に変色しますので注意が必要です。
食べても良いれんこんと食べてはいけないれんこんの見分け方をしっかりおさえておきましょう。
腐ったれんこんの特徴
- 酸っぱい臭いや異臭がする。
- れんこんの全体が茶色や黒く変色している。
- れんこんをカットすると中が黒い。
- 触るとふにゃふにゃする。
- 表面がヌルヌルしている。
- カビが生えている。
れんこんのネバネバはOK
れんこんの表面がヌルヌルしているものは腐っていますが、ネバネバしているのは腐っていない可能性が高いです。れんこんを切っているとネバネバしたものが出てきますが、これは栄養素ですので腐っているわけではありません。
もし、ネバネバかヌルヌルか見分けがつかない場合は、臭いや色なども合わせて判断しましょう。
れんこんが茶色く変色しない保存方法
れんこんが茶色くなった場合の戻し方は説明しましたが、そもそもれんこんが茶色く変色しなければ問題ありませんよね。ここでは、れんこんが茶色く変色するのを防ぐ方法を説明します。
れんこんが茶色くなるのを防ぐポイントは3つ。
- 酸化を防ぐ
- 乾燥を避ける
- 5℃前後で保管
この3つの条件を満たしているのは、れんこんを水につけて冷蔵庫で保存することです。
れんこんを水に浸けて冷蔵保存する方法
カットしたれんこんの場合
- れんこんを料理に使う大きさにカットします。
- 蓋つきのタッパーにカットしたれんこんを入れます。
- れんこんがひたひたに浸かる程度の水を入れましょう。
- タッパーを密封して冷蔵庫に入れます。
- タッパーの水は1日おきに入れ替えましょう。
カットして水に浸けて冷蔵保存したれんこんの賞味期限は3日程度です。
一節まるごとのれんこんの場合
一節丸ごと入れることができる大きさの蓋つきタッパーを用意しましょう。
- れんこんに付いた泥や汚れをサッと洗い流します。
- 蓋つきのタッパーにれんこん一節まるごと入れます。
- れんこんが丸ごと浸かる程度の水を入れます。
- タッパーを密封して冷蔵庫に入れます。
- タッパーの水は1日おきに入れ替えましょう。
一節まるごと水に浸けて冷蔵保存したれんこんの賞味期限は2週間程度です。
れんこんを新聞紙に包んで冷蔵保存する方法
れんこんを一節丸ごと保存する際の方法です。
- 湿らせた新聞紙にれんこんを包みます。泥付きのままでOKです。
- 保存用バッグに入れ、空気をしっかり抜きます。
- 冷蔵庫に入れて保存しましょう。
一節まるごと新聞紙で包んで冷蔵保存したれんこんの賞味期限は1週間程度です。少しでも長く賞味期限を保たせたいのであれば一節丸ごと水に浸けて冷蔵保存しましょう。
残ったれんこんはラップで包む
一節のうち、半分しか使わないという場合、残った半分のれんこんの切り口(穴の断面)から空気が入らないようにラップでピッタリ包んで冷蔵庫で保存します。
賞味期限は10日程ですができるだけ早めに食べましょう。
《 ポイント 》
- れんこんをカットまたは一節丸ごと水に浸けて保存する。
- れんこんを濡れた新聞紙で包み冷蔵庫で保存する。
- れんこんの切り口(穴の断面)から空気が入らないようにラップでピッタリ包んで冷蔵庫で保存する。
最後に
れんこんが茶色く変色していても腐っていなければ食べることができますし、酢水に浸ければ元に戻ります。
ただし、酢水に浸けても完全に元に戻らず茶色の部分が少し残ってしまうこともあります。どうしても茶色いのが気になる場合はその部分だけ切り取りましょう。
また、煮物やきんぴらなど、しょうゆで茶色くなる料理に使うのもおすすめです。