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実はすごい!もやしの栄養素
もやしは95%が水分で低カロリーのため、栄養は豊富でないと思われがちですが、実は、タンパク質をはじめ、ビタミン、ミネラルなどの栄養素をバランスよく含んでいる野菜なのです。
そして、豆を発芽させることでできるもやしは、発芽により豆には無かった新たな栄養素が、さらに生み出されるそうです。
また、もやしにはひげがありますが、このひげを取って調理をすると、加熱した際に一部の栄養素は流れ出やすくなるそうです。少しでも栄養素の流出を抑えたいので、ひげは残すよう調理して、加熱しすぎないことがおすすめです。
もやしの主な栄養素
タンパク質
もやしは豆類の種から作られているため、他の野菜に比べて良質のたんぱく質を多く含んでいます。
ビタミン
種の状態ではほとんど含まれていないビタミンCが発芽後には約5倍となり、ビタミンB2も3倍に増加します。ビタミンCは抗酸化作用に優れ、ビタミンBは糖質をエネルギーに変えるのに役立つ栄養素です。
カリウム
ミネラルの一種で血の循環を良くしてくれます。体内にたまった老廃物や疲れの排出を促し、心臓機能や筋肉機能を調整して、血圧を下げる効果があると言われています。
カルシウム
歯や骨の形成には必要で、毎日必要量を補うことが大切なカルシウムも含まれています。
食物繊維
腸をキレイにして、自律神経のバランスを整える効果も期待できる、現代の食生活では不足しがちな食物繊維も豊富です
葉酸
疲れた皮膚を若返らせたり、赤血球や細胞の新生には必要な栄養素です。退治の正常な発育にも不可欠で、妊婦さんにとっても必ず取り入れたい栄養の1つです。
アスパラギン酸
アスパラギン酸とは、もやし以外にも大豆などの豆類、アスパラガスにも多く含まれているアミノ酸の一種です。スタミナ維持としてスポーツドリンクにも配合されている栄養素です。
もやしの健康効果7つ
①ダイエット効果
もやしの中でも大豆もやしには特にタンパク質が豊富です。大豆タンパク質には、体脂肪の燃焼を促し蓄積を抑える効果や、大豆の持つサポニンは、脂質代謝の改善・肥満の防止に効果があると言われています。
大豆もやしは低カロリーで食物繊維も豊富であり、カリウムが、体内の余分な水分や塩分を排出してくれるので、ダイエット中には嬉しい、むくみの解消も期待できます。
1袋のもやしを湯がき、大さじ1杯のマヨネーズをからめて食べる「もやしマヨネーズダイエット」というダイエットもあります。
②美肌効果
栄養素のアスパラギン酸は新陳代謝を高める効果がり、代謝が良くなることで、つややかな美しい肌へと導いてくれると言われています。また、大豆もやしには、もやしになる過程でビタミンCが発生するとのことです。
美肌作りに欠かせないビタミンCは、コラーゲンの生成を助け、紫外線によるメラニンの沈着を抑えシミやそばかすを防いで美肌効果が期待できます。
③疲労回復効果
アスパラギン酸は、カリウムやカルシウムなどのミネラル類と結合して、各細胞に運ぶ役割があるのと、乳酸を分解すると言われているビタミンBも含まれているため、疲労回復効果が期待できます。疲れやすい時期には、毎日の食事にもやしのレシピを取り入れるとよいでしょう。
④腸内環境を整える効果
もやしにはアミラーゼ、またはジアスターゼ、と呼ばれる消化酵素が含まれています。豆が発芽する過程で増加する栄養素で、アミラーゼは食べ物の消化を助けて、腸内環境を整え、胃もたれや胸やけを防ぐ効果があると言われています。
そして、もやしには食物繊維のなかでも、不要性食物繊維という胃や腸で水分を吸収し膨らませる食物繊維が含まれているため、お通じをスムーズにして便秘の解消に効果的とも言われています。
⑤筋肉や髪を保つ効果
タンパク質は筋肉や髪、爪、皮膚、免疫物質などを作る主成分です。豆から作られるもやしには良質なタンパク質が含まれているので、筋肉や髪、皮膚を正常に保ち、酵素やホルモンを生み出す能力を高めたり、内蔵の働きを活発にしてくれと言われています。
⑥貧血予防
貧血を改善するには、鉄分とタンパク質を補給するとよいと言われています。もやしには、植物性のタンパク質が豊富で、ビタミンCや鉄分も多く含まれているので、貧血の予防にも期待できます。
⑦生活習慣病の予防
もやしに含まれるカリウムは、摂り過ぎることで血圧を上げると言われているナトリウムを体外に排泄する作用と、コレステロール値を下げる作用があるそうです。つまり、肥満や高血圧などの生活習慣病の予防にも期待ができます。
もやしの効果効能を意識したレシピ3選
疲労回復に「酢もやし」
材料
- もやし1袋
- 酢30ml
- 砂糖大さじ1.5杯
- 塩少々
作り方
- 塩を入れた水を鍋で沸騰させたら、火を止めて60~70度まで冷まし、もやしを入れます。
- 鍋に1分ほど置いたらもやしをざるに上げ、水気をよく切ります。この時、冷水にさらさないでください。
- 酢と砂糖を加えて混ぜ合わせれば完成です。
食べ方は半日ほど冷蔵庫に入れてから食べるのがおすすめです。熱湯に通さないことで、もやしの持っている栄養素を余すことなく取り入れられるレシピです。少量でも毎日食べることで健康効果がより期待できるそうです。タッパーなどの保存容器に入れておくとよいでしょう。
むくみ解消や二日酔いに「もやしとわかめの和え物」
材料
- もやし1袋
- 乾燥わかめ
- 白ごま小さじ2
- 塩少々
- ポン酢大さじ2
- ごま油小さじ1
作り方
- 乾燥わかめを水で戻し、もやしは熱湯でさっと茹でざるにあけ、水気をしっかりと切っておきます。
- ボウルにポン酢とごま油を混ぜ合わせ、そこへ1のもやしとわかめを入れよく和えます。
- 塩で味を調え、器に盛ったら白ごまをふりかけ完成です。
もやしもわかめも、体にたまった余分な水分を出し、むくみ解消の効果があるとされています。また、もやしは胃もたれなどの二日酔いにもよいと言われているので、飲みすぎや食べ過ぎた翌日には特におすすめのレシピです。
夏バテや貧血予防に「もやしチャンプルー」
材料
- もやし1袋
- 豆腐1丁
- 豚肉150g
- 卵2個
- だし入り醤油大さじ2
- 塩コショウ少々
作り方
- フライパンに油を熱し、溶き卵をサッと炒めいったん取り出します。
- 油を足し、一口大に切って水切りをした豆腐と豚肉を炒め、火が通ったらもやしと1の卵、だし入り醤油を加え手早く炒めます。
- 塩コショウで味を調えたら、お皿に盛り完成です。
ビタミン、ミネラル、タンパク質、食物繊維が豊富な、栄養価の高い1品です。疲労回復効果の高いビタミンB1とナイアシンを含む豚肉も一緒に取り入れていますので、疲れている時や夏バテの時には特におすすめのレシピです。
もやしは食べすぎても大丈夫?
もやしは不溶性食物繊維が豊富なので便秘解消の効果もありますが、食べ過ぎると下痢気味になることもあるようです。食べ過ぎで、腸内が過剰活発を起こすのと、水分が多いため消化液が薄くなったりして、腹痛を起こす可能性があります。
もやし1袋で約35カロリー前後、脂質も0.2g程度で低カロリーのため、食べ過ぎたところ、もやし自体で太るという心配は考えられません。
しかし、麺類などと一緒にもやしを使う料理が多かったり、調味料で太りやすいものを使っていると、当然カロリー過多で太ることも考えられます。
もやしの効果を実感しよう
栄養素がバランスよく含まれているのがもやしの魅力ですね。また、女性にとって嬉しい効果もあり、価格も安定しているので、常備菜として作っておいて、毎日でも取り入れたい野菜です。
もやしに含まれているビタミンCとカリウムは水溶性なので、茹でることで多くが溶け出てしまうそうなので、加熱は短めにしたり、沸騰したお湯を70度くらいまで下げて火を通すようにすると、よりもやしの効果を実感できるでしょう!