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添い寝はいつまで?一般的な目安

添い寝をいつまで続けるかに「正解」はありません。家庭の環境やお子さんの性格、睡眠リズムによって異なりますが、多くの家庭では3歳から7歳頃を一つの目安にしているようです。
保育園や幼稚園に通い始める3〜4歳は、自立心が少しずつ育つ時期です。この頃に「一人で寝てみようか」と提案すると、自然な流れで受け入れる子もいます。小
学校に入る6〜7歳は生活リズムが変わり、個室や自分のベッドを持つきっかけになるため、添い寝をやめやすい時期でもあります。
ただし、年齢よりも大切なのは「お子さんの気持ち」です。怖がったり、夜中に何度も起きたりする場合は、無理に離れる必要はありません。親がそばにいて安心できる時期を経て、自然と一人で寝たくなることが多いです。
家庭や文化によって違う「添い寝」の考え方

添い寝の文化は国や地域によって大きく異なります。日本では、親子が一緒に寝る「川の字」スタイルが昔から一般的で、乳幼児期の約半数が親と同じ寝具で寝ているという調査もあります。
一方、欧米では生後数か月で親子別室にする家庭が多く、子どもの自立を早く促す文化があります。
この違いは、住環境や価値観の差も大きく影響しています。日本では住宅事情から同室で寝る家庭が多く、親子の距離を大切にする考え方も根強く残っています。
そのため「○歳までに別々で寝るべき」と決めつける必要はありません。
添い寝は、親子の絆を深める時間でもあります。お子さんが安心して眠れているのであれば、それは家庭にとって良い睡眠環境といえます。
添い寝をやめるタイミングのサイン

添い寝をやめるタイミングは、年齢よりもお子さんの成長や生活の変化から読み取るのが自然です。
次のような変化が見られたときが、ひとり寝へのステップを始めるサインといえます。
- 自分の部屋やベッドに興味を持ちはじめた
- 夜中に親を探さずに眠れるようになった
- 学校や習い事などで「自分でできた」という成功体験が増えた
- 「一人で寝てみたい」と口にするようになった
これらのサインが出てきたら、すぐに完全に別室にする必要はありません。同じ部屋で布団を離すなど、段階的に距離をとる方法が安心です。
一方で、親の睡眠不足が続いていたり、夫婦の時間が取れなかったりする場合も、卒業を検討するきっかけになります。親が心身ともに余裕を持てることも、子どもの健やかな睡眠につながります。
添い寝をやめるためのステップ

添い寝から一人寝への移行は、お子さんにとっても親にとっても大きな変化です。いきなり「今日から一人で寝なさい」と言われても、子どもは戸惑ってしまいます。
そのため、次のように段階的に進めるのが安心です。
ステップ①:同じ部屋で距離をとる
まずは同じ部屋の中で、お子さんの布団やベッドを少し離します。親がそばにいるという安心感を残しつつ、少しずつ距離に慣れていきます。
この段階では、親が寝る前にしばらく隣に座って話を聞くなど、お子さんが落ち着いて眠れる環境を作ります。
ステップ②:寝付いたら親が離れる
お子さんが距離をとることに慣れてきたら、今度は寝付くまでそばにいて、眠ったあとに親が別の部屋に戻るようにします。
夜中に起きてしまった場合はすぐに戻り、安心させてあげましょう。こうすることで、「一人でも大丈夫」という感覚が少しずつ芽生えていきます。
ステップ③:お子さんが一人で眠れるようになる
最後の段階では、お子さんが自分の布団やベッドで一人で眠る習慣をつけます。
この時期には、ぬいぐるみやお気に入りのタオルケットなど、安心できるものを身近に置いてあげるとよいでしょう。また、真っ暗が怖い場合は、小さな常夜灯を置いて安心できる空間にします。
このステップを急ぐ必要はありません。お子さんの様子を見ながら、ゆっくり進めてください。大切なのは、「親がいない夜も安心できる」という経験を少しずつ重ねることです。
添い寝を続けるメリットと注意点

添い寝には多くのメリットがありますが、長く続けることで気をつけたい注意点もあります。その両方を知っておくと、よりよい選択ができます。
添い寝を続けるメリット
添い寝の一番のメリットは、子どもに安心感を与えられることです。特に幼児期の子どもにとって、親の体温や存在は夜間の不安を和らげます。
日中に忙しくて十分なコミュニケーションが取れない親子にとっても、寝る前の添い寝は大切な触れ合いの時間となります。
また、子どもの体調変化や異変にすぐ気付くことができるため、夜中の発熱や体調不良時に早く対処できる利点もあります。
添い寝を続ける注意点
メリットが多い添い寝ですが、長期化すると子どもの自立心の成長がゆっくりになる場合があります。「親がいないと寝られない」という状況が続くと、小学校の宿泊行事や友達とのお泊まりなどで苦労することがあります。
また、親自身の睡眠の質が落ちることもあります。子どもの寝相が悪かったり、夜中に何度も起きたりすることで、親が十分な睡眠を取れず、疲れが溜まりやすくなります。
添い寝は家庭の状況や子どもの気持ちに合わせて柔軟に考えるべきです。メリットと注意点をバランスよく考慮し、無理のない範囲で続けることが大切です。
まとめ

添い寝をやめるタイミングは家庭それぞれです。年齢を目安にすることもできますが、最終的にはお子さんの気持ちや親の状況に合わせて決めることが大切です。
大事なのは、添い寝を卒業することではなく、親子が心地よく眠れる環境を作ること。そのために、普段から日中のスキンシップを大切にし、夜の安心感へとつなげましょう。添い寝から得られる安心感は、お子さんが成長したあとも、心の土台としてずっと残るものです。









