知らない番号からの電話…出たらどうなる?詐欺や迷惑電話の最新事情

突然、知らない番号から電話がかかってくると、不安になりますよね。営業やアンケートの可能性もあれば、詐欺や番号偽装のケースもあります。この記事では、知らない番号から電話がかかってきたときの安全な判断方法と、やってはいけない行動について詳しく解説します。

知らない番号から電話がかかってくるのはなぜ?

持っているスマートフォンに知らない番号から着信が入っている

知らない番号からの着信は、誰にでも起こり得ます。まずは、なぜ身に覚えのない電話がかかってくるのか、その仕組みを理解しておきましょう。

正規の相手からの可能性

知らない番号がすべて怪しいわけではありません。

配送業者のドライバーや、病院、役所など、日常生活に関係する相手が登録外の番号から電話をかけてくることがあります。

また、スマホ番号は再利用されているため、前の使用者宛ての電話がかかってくるケースもあります。特に新しい番号を取得した直後は、過去の登録情報が残っていることが少なくありません。

営業・セールス目的の電話

近年では、個人情報や会員登録データをもとにした営業電話が増えています。

通信サービス、保険、投資、アンケートなど、さまざまな業種が無作為に連絡を行うことがあります。電話に出てしまうと、あなたの番号が「応答可能な番号」として記録され、今後も営業や勧誘の対象になるおそれがあります。

このようなケースは“知らない番号に出ることで今後の迷惑が増える”という点が大きなリスクです。

詐欺やなりすましの電話

もっとも注意が必要なのが、詐欺やなりすましの電話です。

最近は、電話番号を偽装する「スプーフィング」と呼ばれる手口が増えています。警察署や銀行などの代表番号が着信画面に表示されるため、番号だけでは本物かどうか判断できません。

また、海外からの国際ワン切りや、AI音声で家族を装う新手の詐欺も確認されています。このように、知らない番号からの電話には、私たちの油断を突く多様な仕掛けが潜んでいます。

知らない番号に出てしまうと起こる危険

知らない番号からの着信

「出るだけなら問題ない」と思う人もいますが、実際には応答した瞬間からリスクが始まります。
ここでは、知らない番号に出たときに起こり得る危険を整理します。

「生きている番号」として登録される

迷惑電話の多くは自動発信システムを使っています。

出た瞬間に「この番号は使用中」と記録され、営業リストや詐欺リストに共有されることがあります。その結果、同じような電話が何度も繰り返しかかってくるようになります。

つまり、たった一度の応答が「狙われやすい番号」に変わるきっかけになるのです。

個人情報を狙われる

「もしもし、〇〇さんですか?」と名前を確認された際に「はい」と答えてしまう人は少なくありません。

しかし、この「はい」という一言だけでも、相手にとっては貴重な情報になります。

あなたの名前と番号が一致していることが確認され、データベース上で個人情報として整理されてしまうのです。さらに、柔らかい口調で住所や生年月日を聞き出すケースもあります。

どんなに穏やかな声でも、相手の正体がわからない限り個人情報は絶対に話さないようにしましょう。

折り返し通話による高額請求

一度だけ鳴って切れる「ワン切り」は、今でも多く確認されています。特に「+」で始まる国際番号(例:+1、+44、+86など)は注意が必要です。

折り返すと高額な国際通話料金が発生し、詐欺グループの収益になるケースがあります。少しでも不審に感じたら、折り返さず、まず番号を検索して確認することが安全です。

詐欺や脅迫のきっかけになる

中には、通話を通して心理的に追い込む手口もあります。

「未払いがある」「警察からの連絡だ」などと不安をあおり、冷静さを奪って金銭を要求するケースです。本物の公的機関が、いきなり電話で支払いを求めることはありません。

もし少しでも不審に感じた場合は、電話を切ってから、公式サイトに掲載されている代表番号へ自分で問い合わせましょう。

知らない番号に絶対にやってはいけない行動

スマホで電話している人

知らない番号からの電話には、対応を誤るとリスクが高まります。つい行ってしまいがちな行動を整理しました。以下の行動は絶対に避けてください。

  • 相手を確認せずに電話に出る
  • 名前を名乗る(例:「はい、〇〇です」)
  • 番号をネットで調べずに折り返し電話をする
  • 「番号を押してください」など自動音声の指示に従う
  • 自分や家族の名前、住所、生年月日、口座情報を伝える
  • 相手に怒鳴ったり挑発したりする(報復や嫌がらせを招く可能性)

これらの行動は、「あなたの電話番号が利用可能だ」と知られるだけでなく、あなたや家族の個人情報が狙われるきっかけになります。冷静に対応することが安全の第一歩です。

安全に対応するための正しい方法

知らない番号への対応は、難しいことではありません。

以下の方法を意識しておけば、万が一電話がかかってきても、冷静に対処できます。

電話番号をネットで検索する

知らない番号から着信があったら、すぐに応答したり折り返したりする前に、まずはGoogleや電話番号検索サイトで検索しましょう。

迷惑電話や営業電話である場合は、多くの口コミ情報が見つかります。信頼できる情報が見つかれば、その番号をブロック設定するだけで、同じ相手からの迷惑電話は簡単に防げます。

留守番電話を活用する

知らない番号はすぐに出ず、留守番電話サービスを利用するのも有効です。大事な用件なら必ずメッセージを残します。

ただし、メッセージに名前や機関名があっても、それだけで信用せず、必ず公式サイトなどで番号を再確認したうえで折り返してください。

迷惑電話をブロックする機能を使う

スマホには迷惑電話を防ぐ便利な機能が備わっています。

  • iPhone:「設定」→「電話」→「不明な発信者を消音」をオン
  • Android:「電話」アプリの設定から「スパム警告」「番号ブロック」をオン

固定電話の場合は、「迷惑電話防止機能付き電話機」や、電話会社が提供する「迷惑電話防止サービス」を利用すると安全です。

詐欺の可能性を感じたら迷わず相談する

不安を感じたり、明らかに怪しいと思った場合は、一人で悩まず公的機関に相談しましょう。

  • 警察相談専用ダイヤル「#9110」
  • 消費者ホットライン「188」

早めに相談することで、大きな被害を防げます。

名前を知っている電話がかかってきた場合の注意点

相手が自分の名前を知っていると、つい安心してしまう人が多くいます。しかし実は、名前を知られている電話ほど危険な可能性が高いのです。

名前と電話番号は、名簿業者や過去に登録したサービスから漏れている場合があります。こうした個人情報を手に入れた相手は、「〇〇さんですね?」とあなたの名前を呼び、信用させることで、住所や口座番号などのさらに詳しい情報を引き出そうとします。

本物の機関や企業なら、あなたに対して番号や名前だけでなく、明確な用件を伝えてきます。 名前を知っているだけで相手を信用せず、必ず「どちらの〇〇様でしょうか?」と確認しましょう。

相手が曖昧な返答や無理な要求をしてきた場合は、すぐに電話を切って問題ありません。

まとめ

外でスマートフォンを操作している女性

知らない番号からの電話には、「出ない」「名乗らない」「折り返さない」の3つが基本の対策です。

しかし、大切なのは日頃から自分の電話番号がどう使われているかを意識し、SNSやネット懸賞などに安易に個人情報を登録しないことです。

家族にも電話のリスクについて共有し、家庭内でルールを決めておくと安心できます。小さな行動が、あなたや家族を電話トラブルから守る一番の対策になります。

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