タンブル乾燥(タンブラー乾燥)とは?衣類を傷めない乾燥機の使い方

タンブル乾燥とは、衣類を回転させながら温風を当てて乾かす方法です。メリットや衣類へのダメージ、洗濯表示マークの意味を知り、適切に使うことが大切です。この記事では、衣類を傷めずに使う方法を紹介します。

タンブル乾燥(タンブラー乾燥)の仕組みとは?

タンブラー乾燥を使っている女性

「タンブル乾燥」または「タンブラー乾燥」とは、洗濯物を回転させながら熱を当てて素早く乾かす方法のことです。家庭用のドラム式洗濯乾燥機や、コインランドリーにある大きな乾燥機がこの方式を採用しています。

タンブル乾燥の大きなメリットは短時間で効率よく洗濯物を乾かせるということです。また、室内で乾燥させるため、天候に関係なく利用でき、部屋干し特有の生乾き臭sを防ぐことも可能です。

しかし、メリットだけではありません。タンブル乾燥は衣類に摩擦や高温、叩きつける衝撃が加わるため、衣類の素材によってはダメージを受けてしまうことがあります。

タンブル乾燥禁止の表示が多い理由とは?

衣類のタグに「タンブル乾燥はお避け下さい」という表記をよく見かけますが、実はほとんどの衣類にこの表示が付いています。それはタンブル乾燥が便利な反面、衣類への負担が大きいためです。

タンブル乾燥が禁止される主な理由は以下の通りです。

  • 縮み(熱によって生地が縮む)
  • 型崩れ(回転による叩きつけで形が崩れる)
  • 装飾品やプリントの破損(熱や摩擦で取れたり剥がれたりする)

特に気を付けるべき衣類の種類としては、ウール、シルク、ニット、レーヨン、ポリウレタン、革製品、ビーズやスパンコールの装飾がついた衣類が挙げられます。これらの衣類はダメージを受けやすいため、必ず洗濯表示を確認しましょう。

タンブル乾燥ができるか一目で分かる洗濯表示の読み方

衣類のタグに書かれている洗濯表示には、タンブル乾燥ができるかどうかを示すマークがあります。このマークを正しく読むことで、衣類を傷めずに適切な乾燥方法を選ぶことができます。

タンブル乾燥に関する表示は以下の3種類です。

点が2つあるマーク:タンブル乾燥可(高温・80℃まで)

点が1つあるマーク:タンブル乾燥可(低温・60℃まで)

バツ印が付いたマーク:タンブル乾燥禁止

このマークを必ず確認し、表示に従うようにしましょう。

タンブル乾燥を上手に使うためのポイント

洗濯機を使っているところ

タンブル乾燥を使うとき、衣類のダメージを最小限に抑えるためにはコツがあります。以下に挙げるポイントを守ることで、大切な衣類を守りながらタンブル乾燥を活用できます。

  • 衣類を完全に乾かさず半乾きで取り出し、自然乾燥で仕上げる
  • あらかじめ自然乾燥である程度水分を飛ばし、タンブル乾燥の時間を短くする
  • 洗濯時にネットを使った衣類は、乾燥前にネットから取り出す
  • 温度設定は必ず衣類タグの表示(点の数)に従う

上記を心がけることで、衣類の風合いを保ちながらタンブル乾燥のメリットを最大限に引き出すことができます。

タンブル乾燥に適した衣類と適さない衣類

タンブル乾燥を安全に使用するためには、適した衣類とそうでない衣類を知る必要があります。衣類ごとの特徴を知ることで、衣類を長持ちさせることが可能です。

タンブル乾燥に適した衣類

タンブル乾燥に向いている衣類は、熱や摩擦に比較的強いものです。

  • タオル(ふんわり仕上がる)
  • ジーンズなど厚手の生地(短時間で乾燥可能)
  • 綿や麻など丈夫な素材(縮みやすいため低温がおすすめ)
  • 部屋着やパジャマ、靴下、肌着などのインナー類(型崩れの心配が少ない)

タンブル乾燥に適さない衣類

タンブル乾燥を避けるべき衣類は以下の通りです。誤って乾燥すると取り返しがつかなくなるため注意しましょう。

  • ウール、カシミヤ(縮みや風合いが損なわれる)
  • シルク、レーヨン(摩擦や熱に非常に弱い)
  • ポリウレタン、ナイロン(変形や縮みが発生する)
  • ニット(編み目が詰まって縮みやすい)
  • 装飾品がついた衣類(ビーズやプリントなどが取れる恐れあり)
  • 本革や合皮(質感が劣化し、硬化やひび割れが起こる)
  • 女性用下着やストッキング(ポリウレタンやゴムが変形する)

大切な衣類を守るため、タグ表示をよく確認し、適さない衣類は別の方法で乾かしましょう。

タンブル乾燥が使えない衣類の乾かし方

青空の下で洗濯物を干す女性の後姿

タンブル乾燥が禁止されている衣類は、ほかの乾燥方法で安全に乾かす必要があります。衣類へのダメージを避けるため、ここでは代表的な乾燥方法を詳しく紹介します。

浴室乾燥機を使う

浴室乾燥機は浴室内で温風を循環させ、衣類を吊るしたまま乾燥させる方法です。衣類を回転させないため、生地に対するダメージが少なく、シワもつきにくいのが特徴です。外干しができない天候の日や、急ぎで乾かしたい時に便利です。

静止乾燥機を使う(クリーニング店)

静止乾燥機とは、衣類をハンガーにかけたまま温風を当てて乾かす機械のことです。クリーニング店でよく使用されており、型崩れしやすいスーツや装飾品のついた衣類に最適です。家庭での導入は難しいため、クリーニング店で依頼することになりますが、大切な衣類を安全に乾かせます。

自然乾燥で干す

自宅で簡単に実践できる方法は自然乾燥です。衣類を外に干して天日干しする方法が一般的ですが、紫外線による色落ちや生地へのダメージが気になる場合は、日陰干しや室内干しを選ぶのが良いでしょう。型崩れしやすい衣類は平干しネットを使用すると型崩れ防止に役立ちます。

コインランドリーでタンブル乾燥を使う際の注意点

コインランドリー

自宅に乾燥機がない場合や、大量の洗濯物を一気に乾かしたいとき、コインランドリーのタンブル乾燥機は便利です。ただし、使い方を間違えると衣類のダメージや事故につながります。

以下のポイントを守り、安全かつ効果的に利用しましょう。

  • 衣類のタグ表示に従い、温度設定を選ぶ(点が2つは高温、1つは低温)
  • 洗濯ネットを使用した場合は、乾燥前に必ず取り外す(シワやムラを防ぐため)
  • 食用油やエステオイルなど、油分が付着した衣類やタオルは発火リスクがあるため、絶対に入れない
  • 乾燥が終了したら速やかに取り出し、衣類を山積みのまま放置しない(火災リスクを回避するため)

これらのポイントを意識することで、安全にコインランドリーを利用することが可能になります。

まとめ

カゴに積まれたセーター

タンブル乾燥は利便性が高いものの、使い方を誤ると大切な衣類を傷めたり、場合によっては事故につながったりすることもあります。乾燥方法の特徴や、素材別の注意点を知ることが、衣類を長持ちさせ、安全に乾燥させるための第一歩です。

最近は、乾燥機専用の衣類用柔軟剤もあり、これを活用すると衣類の静電気を防ぎ、より柔らかい仕上がりになります。賢く情報を活用し、毎日の洗濯をより快適にしましょう。

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