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食器用洗剤を正しく使えていますか?
料理や食事の後の食器洗い。最近は食洗機を使う家庭も増えていますが、まだまだ手洗いする家庭も多いですよね。そのとき欠かせないのが、スポンジと食器用洗剤です。
食器用洗剤は汚れを落とすために便利ですが、実は正しい使い方を知らずに間違った使い方をしてしまうと、手肌を傷めたり、衛生面で逆効果になってしまうことがあります。
せっかくの食器用洗剤をムダに使わず、安全に使うために、まずは食器用洗剤の使い方を見直しましょう。
食器用洗剤でやってはいけない使い方6つ
食器用洗剤はパッケージに正しい使い方が書かれていることが多いですが、細かく読んでいる人は少ないですよね。
ここからは、知らないうちにやってしまいがちな食器用洗剤のNG行為を紹介します。あなたにも当てはまることがあるかもしれません。
① 洗剤を水で薄めて保管する
「食器用洗剤を水で薄めて使う」という方法自体は間違いではありませんが、あらかじめ薄めた洗剤を容器に入れて保存するのは絶対にやめましょう。水で薄めた洗剤を長期間保管すると、容器の中で雑菌が繁殖してしまいます。
雑菌が繁殖した洗剤を使うと、せっかく洗った食器にも菌が付着し、逆に不衛生になる可能性があります。食器用洗剤は使う直前に薄めるようにしましょう。
② 洗剤を使いすぎている
食器用洗剤をスポンジに大量につけて使っている人も多いですが、これはNGです。「洗剤が多い方がよく落ちる」と思いがちですが、実際には洗剤をたくさん使っても洗浄力はそれほど変わりません。
洗剤を使いすぎると泡立ちが多くなり、すすぎに大量の水が必要になってしまいます。すすぎが不十分だと食器に洗剤成分が残ってしまい、衛生的にも問題です。また、手荒れの原因にもなり、環境にも悪影響を与えてしまいます。
食器用洗剤の1回の適量は、製品にもよりますが、およそ水1リットルに対して0.75ml程度。少量でしっかり泡立てて使いましょう。
③ 素手で食器を洗う
洗剤の成分には「界面活性剤」が含まれており、油汚れを落とすと同時に手肌のうるおいを守る皮脂も奪ってしまいます。素手で洗剤を使い続けると、手荒れや主婦湿疹(手湿疹)の原因になります。
手荒れがひどくなると痛みやかゆみが出たり、ひび割れが起こって日常生活にも影響が出る可能性があります。手洗いをするときには、できるだけゴム手袋を使用して肌を守りましょう。
④ 泡立てずにそのまま洗う
洗剤をスポンジにつけた後、そのまま食器にこすりつけていませんか?洗剤の多くは「泡立てて使うこと」を前提として作られています。泡には汚れを包み込んで落としやすくする働きがあり、泡立てずに使用すると、洗浄効果が十分に発揮されないことがあります。
また、泡立てずに使うと洗剤が直接食器に残ってしまい、すすぎが大変になるだけでなく、洗剤成分が食器に残留してしまうリスクもあります。泡立てることで、汚れをしっかり落としやすく、洗剤成分をきちんと洗い流すことができます。スポンジをよく揉んで、細かい泡を立ててから洗い始めましょう。
⑤ 食洗機に食器用洗剤を使う
食洗機が普及している現代ですが、「食器用洗剤も食洗機に使える」と勘違いしてしまう人がいます。しかし、これは絶対にNGです。
食器用洗剤は手洗い用に作られており、泡立ちが非常に良いのが特徴です。そのため、食洗機で使用すると大量の泡が発生し、食洗機内から泡があふれ、水漏れや故障の原因になってしまいます。さらに泡が内部のノズルやセンサーを詰まらせることもあり、修理が必要になるケースも多いのです。
食洗機を使うときは、必ず食洗機専用の洗剤を使用しましょう。専用洗剤は泡立ちを抑えて設計されており、機械にも食器にも安全に使うことができます。
⑥ 洗剤がしみ込む食器や道具に使う
食器用洗剤はどんな素材にも使えるわけではありません。特に水分を吸いやすい素材には洗剤の使用は避けるべきです。木製のまな板や素焼きの陶器、漆器などは、水分や洗剤を吸収しやすいため、洗剤が奥深くまで浸透し、十分にすすぐことが難しくなります。
洗剤が残ったまま使用すると、料理に洗剤の成分が混ざるリスクがあり、衛生的にも健康的にも問題です。また、木製品の場合は洗剤が木材に染み込むことで木材の変形やひび割れ、劣化の原因になります。
こういった素材の食器や調理器具は、熱湯で消毒したり、たわしを使ってこするなど、洗剤を使わない方法で清潔に保ちましょう。
食器用洗剤を正しく使うためのポイント
食器用洗剤のNG行為を知ったところで、最後に正しい使い方のポイントをまとめておきます。これらを意識するだけで、洗剤を効果的に、安全に、そして経済的に使うことができます。
- 洗剤は毎回、必要な量だけを使う
- 洗剤はスポンジに水を含ませてから、少量(約0.75ml、小さじ約1/5)つける
- スポンジでよく揉んで泡立てて使う
- 食器のすすぎは最低でも5秒以上、流水でしっかり行う
- 手肌を守るためにゴム手袋を使う
これらのポイントを守れば、食器洗いがより快適で衛生的になります。
まとめ
毎日のように使う食器用洗剤ですが、間違った使い方をしている人も少なくありません。特に、洗剤を薄めて作り置きすると雑菌が繁殖したり、手洗い用の洗剤を食洗機に使うと故障の原因になるなど、意外な落とし穴があります。
こうした問題を避けるには、まず自宅の洗剤の注意書きを改めて確認し、家族と使い方を共有しておくことも大切です。正しい使い方を習慣化すれば、家事がさらに安全で快適になりますよ。