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たとえ親や兄弟であってもお金の貸し借りは原則タブー
昔から「他人とお金の貸し借りはすべきではない」とよく言われています。子どもの頃に親から「お金の貸し借りはしてはいけないよ」と教えられた人も多いでしょう。
基本的に、どのような相手でもお金の貸し借りは後に悪影響を残しかねません。親しい知人はもちろん、親や兄弟といった家族間でも揉めるケースがあるので、なるべくお金の貸し借りは避けましょう。
お金の貸し借りを絶対にすべきではない『5つの理由』
なぜお金の貸し借りはすべきではないと言われているのでしょうか。その理由を解説します。
1.個人間での返済は期待できないため
外に食事へ行った際、「あ、今手持ちがない。後で返すから立て替えてもらってもいい?」など、直近に確実に返済してもらえる確証があるならば問題ないでしょう。
しかし、友人や家族にまとまったお金を貸してほしいと頼んでくる人の多くは、他ではこれ以上、お金貸してもらえる宛がありません。つまり、それだけ多額の借金をしている可能性が高いのです。
返済能力のない相手にお金を貸したとしても、お金が全額返済されるかと問われれば、答えは限りなくNOに近いでしょう。
2.お互いに相手へネガティブな感情が生まれる
お金の貸し借りをしてしまうおt、お互いに相手へのネガティブな感情が生まれがちです。
たとえば、貸した側は「本当に返してkれるのかな?」「まだ返してくれあいのかな?」と、返済されるまでは相手に不安やストレスを感じるようになります。
一方、借りた側も「早く返さないと」「相手が自分に嫌な印象を抱いているかも」と相手との関係に不安を抱き、恐れに似た感情を抱いてしまうこともあるでしょう。
このようにお金の貸し借りをすることで、相手にネガティブな感情を抱くようになり、少しずつ関係が変わっていってしまうことも珍しくありません。
3.返済の促しで関係が悪くなる可能性
なかなか返済してくれない相手に対して、どうしても「そろそろお金を返してほしい」と促さなければならない場面が出てくることでしょう。
しかし、親しい間柄だからこそ、お金の返済を促すのは勇気がいるものです。また、相手からの返答や態度によっては「なんでそんな態度を取られないといけないの?」と腹が立つこともあります。
このように返済の促しが原因で、親しかった友人や家族との関係が悪くなる可能性も大いにあり得るので、お金の貸し借りはすべきではありません。
4.貸し借りすることで対等ではなくなってしまう
お金の貸し借りをすると、今までは対等な関係だった相手とも「お金を貸した側」「借りた側」という上下関係が多少なりとも生まれてしまいます。
借りた側が「お金を貸してもらった」という恩が生まれてしまい、相手に対して本音で話せなくなってしまうこともあるでしょう。
また、貸した側は無意識下で「自分はお金を貸したことがある」という意識が生まれ、相手に対する態度が無自覚に変わってしまうこともあります。
5.借りる側にお金の正しい使い方が身につかない
お金の貸し借りをしてしまうと、借りる側がお金の正しい使い方を身につける機会を貸した側が奪ってしまうという構図が生まれます。
特に、親から成人した子どもにお金を貸す機会が多い場合、子どもは「いざという時は親を頼ればなんとかなる」と考えるようになり、お金を正しく使おうという意識が芽生えません。
将来のことを考えると、借りる側も自分でお金を上手くやりくりする方法を身につけるべきです。こうした理由からも家族間でのお金の貸し借りは極力控えるべきでしょう。
お金の貸し借りを断りたい…関係を壊さずに断る方法は?
親しい相手から「お金を貸してほしい」と頼まれた場合、なかなか断りにくいですよね。相手との関係を壊さずに断る方法として、以下の断り方をご紹介します。
- 今の関係性を壊したくないと伝える
- 「貸してあげたいけれど自分も余裕がない」と伝える
- お金は貸せずに相談に乗ったり一緒に返済方法を考えてあげる
正直に自分の気持ちを伝え、「お金は貸せないけれど……」とできる限り相手の力になることを伝えましょう。
お金に困っている様子ならば、副業することを勧めてみたり、副業にはどのような仕事があるのか一緒に調べてみたり、借金が多い場合、借金を減らせるためにできる対策はないのか調べて教えてあげたりしてみてはいかがでしょうか。
お金の貸し借りをする場合に必ず押さえておきたいこと
どうしても相手にお金を貸さなければいけない状況であれば、必ず以下の注意点を押さえておきましょう。
- 返済能力があるか確かめるために、借金が何円あるのか総額を聞く
- 借用書を作り、貸した金額や貸した日時、場所、返済期限、返済方法を証拠として残しておく
- 相手が返済期限までに返さない場合に代わりに立て替える人を決めておく
本当に返済する能力があるのかを確かめた上で、借用書を作ります。借用書は絶対に返済してもらえるという効力はないものの、多額のお金を貸した場合、裁判で「これだけのお金を貸した」という証拠になるので、「返済しないと」と意識を働かせる上でも効力になりうるでしょう。
また、保証人を作ってもらうことで、「自分1人が逃げればいい」という考えを抑止する効果も見込めます。
これだけの契約条件を作って、初めてある程度、安心してお金を貸すことができます。これほどまでの手続きを踏んでまで相手にお金を貸したいか、関係を悪くしてしまうのではないか、今一度よく考えるべきでしょう。
親しい間柄でもお金の貸し借りは極力控えて
お金の貸し借りは、親しい間柄だからこそ控えるべきです。お金を貸してほしいと頼まれた場合、どうしても相手の力になりたいと考えるならば、返済を期待せずに「あげる」という意識で貸すべきでしょう。