タワーマンション購入は後悔だらけ?購入前に理解すべき13のデメリット

タワーマンションは魅力的な暮らしが期待できますが、知らずに購入すると後悔するポイントもあります。高層マンション特有のデメリットを知り、後悔を防ぐ対策と共に詳しく解説します。

タワーマンション購入は人生でも特に大きな決断

タワーマンション(一概に20階以上または高さ60m以上)は、都心や駅近の便利な場所に建てられ、眺望や設備の充実が魅力です。しかし価格が高く、購入後に後悔しても簡単には住み替えができません。また、維持管理にも一般のマンションとは異なるコストがかかります。

タワーマンションに住むかどうかは、人生でも非常に大きな決断です。購入前にはメリットだけでなく、生活する上で不便を感じるデメリットをしっかり把握しておくことが重要です。

タワーマンション購入前に知っておくべきデメリット

タワーマンションには、他の住宅にはない特有のデメリットがいくつもあります。理想の暮らしと現実の生活にはギャップがあり、それを知らずに購入すると後悔してしまうかもしれません。特に共感されやすいポイントから順に、詳しく解説していきます。

1.管理費や修繕積立金が高い

タワーマンションは共用施設が豊富で、管理人やコンシェルジュが常駐することも多いため、毎月の管理費が一般のマンションより高くなります。

国土交通省の最新調査によれば、20階以上のマンションの管理費は平均で月額約14,400円となっていますが、物件によってはさらに高額となり月3万円を超えることも珍しくありません。また、大規模修繕工事が難しく、修繕積立金も徐々に値上がりしやすい傾向にあります。

さらに、高層階は固定資産税も割高です。2017年以降、高層階ほど固定資産税が高くなる制度が導入され、維持費だけでなく税負担も予想以上にかかる場合があります。

2.エレベーターが混雑して時間がかかる

タワーマンションは多くの住戸が集まっているため、特に朝の通勤・通学時や夕方の帰宅ラッシュ時にはエレベーターが大変混雑します。エレベーターの台数が不足している場合、待ち時間が10分を超えることもあり、日常の外出や急ぎの用事がある時に大きなストレスを感じます。

さらに、引っ越しや荷物の搬入にもエレベーターの予約が必要で、希望通りのスケジュールで進まないことがあります。このような日常の細かな不便さが蓄積すると、暮らしの満足度に影響を与えます。

3.洗濯物を外に干すことが難しい

タワーマンションでは外観を美しく保つため、また落下物や強風による事故防止のために、洗濯物を外干しできないルールが多くあります。中低層階でも景観の都合で禁止されていることも増えています。

そのため、洗濯は基本的に部屋干しや浴室乾燥機を使うことになります。外干し派の人にとっては、太陽に当てられず洗濯物の生乾き臭や湿気などに悩まされ、快適性を損なう原因になっています。

4.資産価値が予想より下がりやすい

タワーマンションは立地やブランド力により、新築時の価格が非常に高く設定されています。そのため将来売却しようとした際、予想外に価値が下がっている可能性があります。特に築年数が経つにつれ、最新の設備を備えた新しいタワーマンションが近隣に建つことで、競合物件が増え、資産価値が下がりやすくなる傾向があります。

また、購入時には高層階ほど資産価値が高いと言われますが、維持費や税金などの負担が高く、敬遠する購入希望者が増えるため、高層階ほど売却が難しくなる場合があります。資産価値の維持には、ブランド力だけでなく、立地の希少性や地域の発展性も重要です。

5.災害時の避難が大変でリスクが高い

タワーマンションの大きな弱点の一つが災害時の避難の困難さです。特に地震の際、高層階は揺れが長く続き、家具が倒れるなどの被害も出やすくなります。停電時にはエレベーターや給水設備が止まることもあり、階段での移動が非常に大変になります。高層階の居住者ほど、体力的・精神的な負担を感じやすいでしょう。

また、地震以外にも、台風や強風で窓ガラスが割れる恐れがあるなど、自然災害の影響を大きく受けやすいことも覚えておきましょう。最近ではタワーマンションの防災対策が進んでいますが、完全にリスクをゼロにすることは難しいのが現実です。

6.生活音や臭いなどのトラブルが起こりやすい

タワーマンションは軽量化やコスト管理のため、防音性が意外と低い場合があります。そのため、隣室や上階の生活音が気になりやすく、騒音トラブルに発展することも少なくありません。また、内廊下を採用しているマンションでは、料理やゴミの臭いが廊下にこもり、不快感を覚えるケースもあります。

特に小さなお子さんがいる家庭や楽器演奏など趣味を楽しむ家庭では、騒音問題が深刻になりがちです。購入を検討する際は、防音性能や実際の居住者の声をしっかりと確認することが大切です。

7.インターネット回線が遅くなることがある

タワーマンションでは住戸数が多いため、夜間や休日など利用者が集中する時間帯にインターネットが混雑して速度が落ちることがあります。在宅勤務やオンライン授業の普及で安定した通信環境が重要になった今、この問題は大きなストレスとなり得ます。

最近では光回線を各戸に直結する方式や高速回線を採用する物件もありますが、設備の仕様によって大きく差が出ます。特にオンラインを多用するライフスタイルの人にとっては、通信環境の事前チェックは必須です。

8.強風や日差しが生活のストレスになる

高層階は視界が良く、開放感がありますが、強風や強い日差しの影響を強く受けるというデメリットもあります。強風時はベランダに出るのも難しく、窓からの騒音や振動を感じることもあります。また、日差しが強すぎるため、夏場は室内が過度に暑くなり、エアコンの電気代がかさみやすくなります。

さらに、高層階では気圧が低下するため、頭痛や耳鳴りなど体調不良を訴える居住者も少なくありません。快適さを求めて購入したにも関わらず、このような環境ストレスが生活満足度を下げる原因になり得ます。

9.宅配便や荷物の受け取りが面倒になる

タワーマンションは戸数が多いため、宅配ボックスが満杯になりやすく、再配達が頻繁に起きます。また、配達員も高層階への荷物運搬に時間がかかるため、配送の遅れが出ることもあります。これらの理由から、日常的にネット通販を利用する人にとっては受け取りが面倒に感じることがあります。

特に最近は宅配サービスの利用者が急増しており、マンション内の物流がパンク状態になることも珍しくありません。日常生活の便利さを求めてタワーマンションを選んだにもかかわらず、実際には逆に不便さを感じることが増える場合もあります。

10.子どもの安全面に不安が多い

タワーマンションは子育て世代にも人気がありますが、高層階に住むことで子どもの安全面に不安が生じます。特にベランダや窓からの転落事故のリスクは、常に気を配らなければいけないポイントです。また、子どもがエレベーターを一人で使用する際にもトラブルや事故の可能性があります。

さらに、外遊びや自然に触れる機会が少なくなるため、子どもの五感や情緒の成長に悪影響を与えるという指摘もあります。子育て環境を考慮すると、タワーマンションの高層階が本当に適しているか、よく検討する必要があります。

11.住民同士の交流が少なく孤立しやすい

タワーマンションは住民数が多い反面、住民同士の交流が希薄になる傾向があります。特に共働きの家庭や単身世帯では、コミュニティ活動に参加する余裕がなく、孤立感を覚えることもあります。

さらに、高層階と低層階との間で経済格差や価値観の違いからマウンティングやトラブルが生じることもあり、精神的ストレスを感じる居住者も少なくありません。こうした心理的な負担を避けるためには、事前にコミュニティの状況を把握することが大切です。

12.引っ越しや家具の搬入が大変

タワーマンションでは、引っ越しの際にエレベーターの予約や搬入経路の制約が厳しく設定されています。特に高層階の場合、エレベーターのサイズ制限や使用可能な日時が限られるため、引っ越しの手間やコストが想像以上にかかります。

また、引っ越し後に大型家具を新調する際にも、搬入経路やエレベーターのサイズを考慮して選ばなければならず、家具選びが難しくなります。購入時点でのライフスタイルだけでなく、将来的なライフスタイルの変化も見越した計画性が重要です。

13.窓が開けられず息苦しさを感じる

タワーマンションの高層階は安全性や強風対策のため窓の開閉が制限されていることがあります。そのため、外気を取り入れることが難しく、常に空調設備に頼ることになりがちです。窓が自由に開けられない生活は、閉塞感や息苦しさを感じる原因になります。

特に空気の入れ替えを重視する人や、自然な風を感じながら生活したい人には不快な環境になってしまいます。空調設備が整っているとはいえ、自然換気を好む人には向いていない可能性があります。

タワーマンションに住むメリット

タワーマンションにはデメリットもありますが、同時にタワーマンションでなければ得られない特別な魅力やメリットもあります。タワーマンションが多くの人に選ばれる理由を確認してみましょう。

素晴らしい眺望と開放感

タワーマンションの最大の魅力は、高層階から見える絶景です。都市の美しい夜景や遠くの山々、海などが自宅から楽しめます。また高層階は虫の侵入が少なく、快適に暮らすことができます。毎日の暮らしに非日常感を取り入れ、心地よい開放感を味わうことができます。

セキュリティがしっかりしている

多くのタワーマンションでは、オートロックや防犯カメラ、24時間常駐の警備員が配置され、高いセキュリティレベルが保たれています。最近ではAIを利用した顔認証システムを導入しているマンションもあり、特に女性やお子さんのいる家庭でも安心して暮らすことができます。

生活施設が充実している

タワーマンションの共用施設には、ジムやプール、キッズルーム、ラウンジ、さらにはリモートワーク対応のコワーキングスペースなども充実しています。住まいの中で健康的で便利な生活を楽しめるのが特徴です。また、ホテルのようなコンシェルジュサービスを利用できるのも大きなメリットです。

立地が良く便利に暮らせる

タワーマンションは都心や駅近など、非常に利便性の高い立地に建つことが多く、交通や買い物、病院など日常生活に必要な施設が周囲に揃っています。通勤や通学、日常の買い物の時間を短縮でき、忙しい人や子育て世帯にとって生活が楽になる環境です。

災害への備えが整っている

最新のタワーマンションは耐震・免震構造を採用しており、大規模な地震が起きても揺れが軽減されます。また非常用電源や防災備蓄品が備えられ、災害発生時の不安を和らげます。津波や浸水など、地上階で受ける可能性のある災害の影響も軽減されるため、安全性の高さも評価されています。

資産としての価値もある

人気エリアに立地するタワーマンションは、資産価値が下がりにくく、将来売却や賃貸に出す際にも有利になります。またランドマークとして認知されることで、資産価値を長く維持しやすくなります。購入時のコストは高いものの、資産運用という側面でもメリットがあります。

まとめ

タワーマンション

タワーマンションはデメリットもメリットも多い住まいです。選ぶ際は単なる憧れではなく、自分のライフスタイルや家族構成、将来的な計画まで考え、本当に合った選択をする必要があります。

また、物件だけでなく周辺環境や住民の特徴もよく調べておくと良いでしょう。数日の短期滞在や、実際に住んでいる人への聞き取り調査を行えば、さらにリアルな生活をイメージできるため、後悔しないタワーマンション選びが可能になります。

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