香典返しでしてはいけない『NGマナー』5選

葬儀とお供えの花

家族や親族など近しい人のお葬式を執り行った際、参列してくださる方々から香典をいただくことが多いです。その香典のお礼に「香典返し」をすることが一般的な習わしです。今回は、この「香典返し」にまつわるマナーについて解説していきます。

香典返しはお通夜や告別式でいただいた香典に対するお礼

ご霊前

知人が亡くなった際に参列するお通夜や告別式では、参列者が御香典をお渡しするのが一般的です。そのいただいた御香典に対して、お礼の意味を込めて送る物が「香典返し」です。

この香典返しには、御香典やお葬式と同じく多くの作法があります。もしもご自身が家族など近しい間柄の故人のお葬式を執り行うことになった際は、誤った品物を香典返しの品物として選んだり、添えるお礼状の書き方を大きく間違えたりしないよう注意しましょう。

香典返しでしてはいけない『NGマナー』5選

香典返しでは、特に香典返しに添えるお礼状やお礼としてお渡しする品物選びにタブーが潜んでいます。ここでは、香典返しでしてはいけないと言われているNGマナーについて解説していきます。

1.現金や金券で香典返しする

これは多くの慶事や弔事で共通しているタブーですが、お返しの品物として現金をお渡しすることは、基本的にタブーとされています。香典返しの場合、いただく御香典は、基本的に現金です。そのため、現金でお礼をするという行為は、適していません。

また、現金でお礼をしてしまうと、しっかりと金額が明確に見えるため、あまり常識的ではないと考えられています。同じ理由で、人によっては商品券も不適切だと考える人が多いので、金券も避けたほうが無難です。

2.肉や魚などの生ものを選ぶ

肉や魚を香典返しにと考える人は少なくありませんが、香典返しのマナーとして、四つ足の生物は「殺生」を思わせる品物だとしてタブー視されています。

どうしてもこうしたブランド物の生ものを送りたいという場合は、カタログギフトでお渡しし、ご自宅で選んでもらえるスタイルをとりましょう。

3.慶事に使われる品物を選ぶ

鰹節や昆布は、基本的にお祝い事に使われる食材として有名です。そのため、弔事の返礼品として選ぶのは不適切だと考えられています。同様の理由で、お祝い事に用いられることの多い松竹梅や鶴や亀のデザインが描かれている品物もNGです。

他にも一般的にお祝い事の席で使われるイメージの強い食材や食品、デザインの品物などを選ぶことは、香典返しとして適していないと考えられています。

4.お礼状に重ね言葉を使う

香典返しをお渡しする際、香典返しの品物にお礼状を添えてお渡しすることが大半です。最近では、あらかじめお礼状を作成し、香典返しに添えてラッピングしてくれる会社も多いですが、自分でお礼状を作成する際は、文章に注意が必要です。

お通夜や告別式の会話に「重ね言葉は再び不幸が訪れることをイメージさせるため縁起が悪い」というタブーがあります。香典返しも同様に、お礼状などに重ね言葉を使うことはタブーと考えられています。お礼状を作成する際は、重ね言葉を使わないよう注意しましょう。

5.お礼状の封筒や用紙を2枚以上使う

「重ね言葉」と同じ理由から、お礼状の封筒を2枚重ねたり、お礼状の用紙を2枚以上使ったりする行為は、不幸を重ねがけすることをイメージさせるため、タブーと考えられています。

したがって、お礼状の封筒や用紙は複数使用せず、1枚のみで完結するようにしましょう。他にもお礼状には句読点を使わない、忌み言葉を避けるなどのタブーがあるので、自分で作成する際は、マナーに気をつけて作成しましょう。

香典返しの正しいマナーは?定番やオススメの品物も紹介

香典返しの品物

香典返しを用意する際は、慣習に習ったマナーを押さえて用意しましょう。香典返しの基本的なマナーは以下の通りです。

  • 基本は忌明け法要後から2週間以内に届ける(当日返しもあり)
  • 相場は香典の半分ほどの金額でお返しする
  • 熨斗紙は黒白のものや黄白結び切りの水引を選ぶ
  • 金額がわかりやすい現金や金券は避ける
  • 生物や慶事に使われる品物は避ける
  • お礼状は書き方の作法を押さえて添える

香典返しを届ける時期は、一般的に忌明け法要(四十九日)後から約2週間以内とされています。ただし、忌明けを待たずに年をまたいでしまう場合は、命日から35日を忌明けとして、香典返しするケースもあります。

しかし、最近では、「当日返し」と言い、お通夜や告別式の場で香典返しする事例も増えています。当日にその場でお渡しすることで、葬式を執り行う側の負担を減らせるというメリットがあるため、最近はこの「当日返し」を採用する方が多い傾向にあります。

ただし、御香典をいただいた人の中には、御香典の金額が他の方よりも明らかに多い人もいます。このような方には、後日改めて個別に贈り物をお渡しすると良いでしょう。

香典返しにオススメの品物や定番の品物は?

一般的に、香典返しには不幸が残らないようにという理由から、後に残らない賞味期限の長い食品や洗剤、タオルなどが人気です。しかし、相手の好みに合わせて選べるようにという理由から、最近ではカタログギフトを選ぶ人も増えてきています。

カタログギフトは、カタログギフト専門の会社も多く、ネットから簡単に注文できます。カタログギフトを選ぶ際は、香典返しに適したカタログギフトを選ぶようにしましょう。

香典返しはマナーを守り適した品物をお渡ししよう

香典返しには、選ぶ品物のマナーやお礼状の書き方など作法が多くあります。香典返しを用意する際は、今回ご紹介したタブーを避け、正しいマナーに則って準備しましょう。

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