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クレソンはコップにさして保存すると長持ちする
クレソンは、水生の繁殖性が高い植物になります。そのようなクレソンを保存する場合、きれいな水を与えてシャキッとみずみずしくさせることが上手に保存するためのポイントになります。
クレソンオン保存にはきれいな水が必要
クレソンは日持ちしにくい野菜です。もともときれいな清流に生息する野菜ですので、保存するには、きれいで清潔な水が必要になります。
クレソンを保存する際は、きれいに洗って清潔に保ったコップや牛乳パックを利用する良いでしょう。これらの器にきれいな水を入れて茎を水に挿したら、葉の部分は乾燥させないために上からポリ袋をかぶせてから冷蔵庫で保存します。
クレソンは乾燥に弱いため、ポリ袋をかぶせます。ただし、葉まで水につけてしまうと、クレソンが傷む原因になりますのでその点は注意が必要です。
水はこまめに取り替えるようにして、なるべく早めに消費するようにしてください。賞味期限は長くても1週間程度と考えてください。
クレソンに限らず、野菜は育った環境に近いよう保存することがベストだと言われています。
クレソンの特徴
クレソンの原産地はヨーロッパになります。別名で、オランダみずがらしとも呼ばれています。クレソンは、アブラナ科オランダガラシ属の多年生草本に分類されます。
日本にクレソンが入ってきたのは明治初期になり、オランダから日本に渡来したのが始まりです。クレソンは繁殖力がとても強いため、あっというまに日本で帰化植物として野生化していきました。
野生のクレソンは、透明度が高くてきれいな湧き水のある付近や小川沿いに群生しています。なお、現在市場に流通しているクレソンは栽培されたものになります。
クレソンの味の特徴は、爽やかな香りとピリッとしたからさがあるのが特徴になります。
《 ポイント 》
- クレソンの保存にはきれいな水が最適。
- コップなどに水を入れてクレソンを差し、茎が乾かないよう上からポリ袋をかぶせる。
クレソンの保存方法と保存期間
こちらでは、クレソンの保存方法についてご紹介したいと思います。
クレソンは、購入した時のままの状態にしておくとすぐに萎れてしまいますし、クレソンならではの香りもなくなってしまいます。
シャキッとみずみずしい状態をキープするためには、きれいな水に漬けての保存がおすすめです。他にも、クレソンをより長く保存するための方法やコツなどについてご紹介いたします。
コップや牛乳パックにさして冷蔵保存
コップや牛乳パックに入れた水に差した場合の保存期間は1週間程度です。
- コップや適当な高さに切りそろえた牛乳パックに、クレソンの茎の部分が隠れる程度の水を入れる。
- クレソンをコップに差したら、葉の部分にはビニール袋をかぶせる。
- コップに差したまま、冷蔵庫の野菜室で保存。
水に浸すことにより、クレソンはみずみずしくシャキッとします。水はこまめに変えるようにして、葉の部分はぬらさないように注意してください。
クレソンの葉は薄くて柔らかいため、折れたり傷がついたり、濡れたままにすると、そこから傷んできてしまいます。
濡れたキッチンペーパーに包んで冷蔵保存
キッチンペーパーに包んで冷蔵保存する場合の保存期間は1週間程度です。
- クレソンを、軽く水でしめらせたキッチンペーパーに包む。
- 「①」を保存用の袋に入れる。
- クレソンを立てた状態で、冷蔵庫の野菜室に入れて保存する。
クレソンは、横に寝かせた状態で置いておくと、茎が上に向かって曲がってしまうので、必ず立てて保存するようにしてください。
冷凍保存
冷凍保存する場合の保存期間は1週間程度です。
- クレソンを洗い、水気をキッチンペーパーでふき取る。
- 「①」を冷凍用のジップ付き保存袋へ入れて、冷凍庫で保存する。
冷凍保存したクレソンは食感が変わってしまいます。クレソンのシャキッと感は失われてしまうため、生食ではなく、炒め物や汁物など火を通したメニューにご使用ください。
茹でたクレソンを冷凍保存
茹でたクレソンを冷凍保存する場合の保存期間は1週間程度です。
- クレソンを洗い、キッチンペーパーで水気をふき取る。
- 沸騰したお湯で、クレソンを20秒程度さっと茹でる。
- 「②」を鍋から取り出し、冷水で一気に冷まして水気を絞る。
- 「③」を食べやすい大きさに切ってから、ラップで包む。
- 「④」をジップ付きの保存袋に入れて、冷凍庫で保存する。
使用する際は自然解凍します。炒めものや汁物など、加熱して使うのに向いています。
《 クレソンの保存方法 》
- コップや牛乳パックに入れた水に差して冷蔵保存する。
- キッチンペーパーに包んで冷蔵保存する。
- 茹でたクレソンを冷凍保存する。
冷凍保存したクレソンの上手な使い方
冷凍保存したクレソンを解凍する際は、冷蔵庫に移して自然解凍しましょう。冷凍保存したクレソンは生のときのシャキシャキした食感が無くなるため、あえ物や炒め物などの加熱料理に使うか、細かく刻んだりペースト状にしてドレッシングやソースにするのもおすすめです。
クレソンの保存食レシピ
クレソンは独特なさわやかな香りと、少しピリッとする辛みがあります。この香りと辛味がアクセントになり料理を引き立ててくれます。
クレソンは一般的に肉料理などに添えたり、サラダに使ったりしますが、和え物にしたりドレッシングにすると作り置きできますのでおすすめです。
和え物
- クレソンの塩昆布和え
クレソンをさっと茹で、ごま油と塩昆布で和えます。 - クレソンとしいたけ和え
しいたけとクレソンを茹で、醤油やめんつゆで味をつけましょう。
ドレッシング
クレソン、オリーブ油、ビネガー、塩コショウを一緒にミキサーにかけてドレッシングにします。
新鮮なクレソンの選び方
ここでは、新鮮なクレソンの選び方をご説明します。
- 葉:大きく濃い緑色で節の間隔が狭く密集しているもの。
クレソンの葉のツヤがないもの、黄色く変色したものは鮮度が落ちています。 - 茎:太くてまっすぐなもの。
クレソンの茎が曲がっているものや、茎が硬く筋張っているのも、切り口から白い根がでているものは鮮度が落ちています。 - 旬:天然もののクレソンは3月から5月にかけての春が旬。
ただし、一年中市場に出ているクレソンはほとんど栽培ものです。
最後に:クレソンの栄養素は最強!
クレソンの保存方法をご紹介しましたが、最後にクレソンの栄養価をご説明します。
シニグリン
クレソンの辛みは、わさびや大根などと同じ、カラシ油配糖体のシニグリンという物質によるものです。このシニグリンという物質は、抗菌性の強い成分だと言われています。
肉食が多いと血液が酸化しやすいと言われていますが、クレソンには血液酸化を防止する作用があるそうです。
イソチオシアネート
イソチオシアネートには、体内の解毒酵素の働きを高め、抗酸化力を高める働きがあると言われています。これは、がん予防の効果が期待されている成分になるため、世界的に注目を集めている成分になります。
βカロテン(ベータカロテン)
クレソンの栄養価の中で、最も多く含まれているのがβカロテンになります。100gあたり、およそ2700μgのβカロテンが含まれており、緑黄色野菜中ではトップクラスの含有量になります。
βカロテンには、老化防止の効果があるとされており、体内に入ると、ビタミンAに変換されるので、健康な肌や髪の維持に、効果があるそうです。また、視力低下予防に効果的と言われています。