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様々な家のトラブルを予防する『換気』はとても重要
皆さんは毎日換気をしていますか。換気は家に潜む様々なトラブルを予防してくれるため、なるべく毎日頻繁に行うことが推奨されています。主な換気による効果は以下の通りです。
- 部屋の淀んだ空気を入れ替える
- シックハウス症候群の予防
- カビの発生を抑制
- ウイルス対策
日本の建築基準法には、シックハウス症候群を対策する目的として、24時間換気をする設備を設置することが義務付けられています。そのため、近年建てられている建築物(戸建、アパート、マンションなど)には、必ず24時間換気システムが導入されています。
しかし、24時間換気システムは、すべての部屋に取り付けられているわけではありません。そのため、自分たちで窓を開けて換気する必要があります。
部屋を換気する時にしてはいけない『NG行為』5選
部屋の空気をきれいにするため、とりあえず窓を開けているという人が多いですが、実はその換気方法の中にはNG行為が隠れていることがあります。ここでは部屋を換気する時にしてはいけないNG行為について解説します。
1.窓を全開にして換気する
「換気する時は、部屋の空気を一気に入れ替えられるように窓を全開にしている」という人も多いのでは?しかし、実は窓を全開にして換気してしまうと、換気効率が悪くなってしまいます。
空気は狭い隙間を通ろうとする性質があるため、10〜15cmほど開けた場所の方が効率的に空気の入れ替えを行うことができます。窓を全開にしてしまうと、空気が中へと入らず、部屋の汚れた空気も外に出ようとしません。
したがって、換気を効率的に行うためにも窓を全開にするのではなく、少しだけ開けて換気するようにしましょう。
2.掃除をしながら窓を開けて換気する
掃除機をかける時に「埃が舞うから」と窓を開けて換気を兼ねているという人も多いですよね。しかし、実はこの換気方法は間違っています!
掃除中に窓を開けてしまうことで、外から入り込んだ空気によって、部屋中の埃が舞い散ってしまう原因となります。さらに舞い散った埃は落ちてくるまでに時間がかかるため、掃除が終わってから床に再び落ちてくるのです。
したがって、換気の効果も掃除の効率も悪くなってしまうため、換気は掃除が終わってから行うようにしましょう。そうすることで、掃除によって舞い上がった埃を効率的に外に追い出すことができます。
3.夜から明け方にかけて換気する
多くの方が自然と日中に換気を行っていると思いますが、これは正解です。夜から明け方にかけての換気は、湿気を部屋の中に持ち込んでしまうため、絶対にやめましょう。
実は、1日の中で湿度が最も高まる時間帯が夜から明け方5時頃にかけてと言われています。反対に、湿度が低くなる時間帯は昼から夕方にかけてと言われているため、この湿気の特性を理解して、湿気が部屋に入りにくい時間帯を選んで換気すると効率的です。
4.入浴後に浴室の扉を開けっ放しにして換気する
お風呂に入った後、お風呂場を換気するために外に通じる窓だけでなく、部屋に通じる扉も開けっ放しにしていませんか。入浴後、浴室の扉を開けっ放しにしてしまうと、浴室の湿気が他の部屋へと移ってしまいます。
すると、換気していない他の部屋に湿気が溜まり、空気が淀んだりカビが発生したりする原因となります。かえって被害範囲を広げてしまうため、お風呂を使用した後は扉を閉め、窓を開けたり換気システムを使用したりして換気しましょう。
5.エアコン使用時にエアコン近くの窓を開けて換気する
夏場、部屋を涼しくするためにエアコンを使いますが、エアコン使用時にエアコン近くの窓を開けて換気する行為はNGです。
これはエアコンに悪影響をもたらしてしまうためです。エアコン使用時にエアコン近くの窓を開けて換気することで、外の熱気がエアコンに伝わり、エアコンの不調を招く原因となります。
また、エアコン近くの窓を開けてしまうと、エアコンから流れ出た冷気がそのまま外へと流れ出てしまい、電気代が高くなる原因にもなります。
エアコンを使用している際に換気を行う場合は、エアコンから離れた窓を開けて換気するようにしてください。
効率的に換気するために…正しい換気方法を解説
換気は正しく行わなければ効果が薄くなるだけでなく、かえって部屋の空気を汚してしまう恐れがあります。正しい換気のポイントは以下にまとめているので、ぜひ参考にしてください。
- 1〜2時間に1回、5〜10分換気する
- 窓は10〜15cmほど開ける
- 対角線上にある2箇所以上の窓を開ける
- 掃除する際は掃除後に換気する
- 湿度の低い12〜16時頃に換気を行う
- レースカーテンを閉めたまま行う
- 対角線上に窓がない場合はサーキュレーターを活用
換気を行う際の最大のポイントは、2箇所以上の窓を開けて風の通り道を作ることです。対角線上の窓を2箇所以上開けることで、空気が通りやすくなり、部屋の汚い空気を外に出し、きれいな空気を部屋へと入れることができます。
もしも窓が1箇所しかない場合は、サーキュレーターや扇風機を活用して、空気が外へと流れ出るように工夫しましょう。
正しく換気して部屋の中を常に清浄な空気で満たそう
いかがでしたでしょうか。換気は正しく行わなければ効果がありません。効率的に空気を入れ替えるためにも、今回紹介したNG行為と正しい換気のポイントを押さえて、部屋の空気を清浄な状態に保ちましょう。