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セコムのシールだけ貼るのはNG?
セコムなどのホームセキュリティに入るのはお金がかかるから、警備会社のステッカーやシールだけ欲しいと考えている人は多いようです。ですが、未契約なのに防犯対策としてシールだけ貼ることはNGなんです。
セコムなどのホームセキュリティは、防犯機器を使って家の中や外周りを365日24時間体制で監視して、非常事態が起きたら即座に警備員が駆けつけてくれるシステムです。実際に、玄関や窓にステッカーが貼ってあると、ホームセキュリティに加入している「防犯対策が完璧な家」というイメージですよね。
ですが、セコムを解約したら未使用のシールは返却するか処分しなければなりません。そのままシールを貼っていれば泥棒よけになると思いがちですが、「加入していないのにシールだけ貼ってある」と見せかけを見抜くのは簡単なようです。
また、ステッカーを貼っていると、ホームセキュリティが必要なくらい大金や高価なものが家においてあると知らせているようなものなので、逆に危険性を高めてしまう可能性が出てしまいます。
《 ポイント 》
- 加入していないのにセコムシールだけ貼ってあると見抜くのは簡単なこと。
セコムのシールの販売もNG!
セコムでは、セコムシールだけを商品として販売していません。セコムと契約したとしても、セコムシールの貸与や売却、セキュリティサービスの対象以外の建物への使用を禁止しています。
セコムのシールはホームセキュリティを導入している建物にセコムから貸し出されているものなので、どのような理由であっても売買、譲渡、貸与は違法行為となり処罰の対象となります。
よって、セコムのシールだけが市場に出回ることはありませんので、もしネットなどで販売されているのを見かけたら、それは偽物か不正に転売されたものでしょう
また、セコムシールは全て12桁のシリアルナンバーで管理されていますので、そのシールはどこにあったものなのかすぐにわかってしまいます。
実際に偽装ステッカーや正規品のステッカーを、ネットオークションで販売していた業者が訴えられたケースもあります。なので、セコムシールだけを手に入れたいと思っても絶対にやめて下さいね。
《 ポイント 》
- セキュリティサービスの対象以外の建物への使用を禁止している。
- ネットなどで販売されているのは偽物か不正に転売されたもの。
セコムシールだけ貼っても逆効果な場合もある
玄関や窓にセコムのシールが貼ってあると「ホームセキュリティに加入している建物」ということで、空き巣や不審者侵入への抑止効果がありそうですよね。
確かに、数年前までは豪邸にしか設置しないものという高額なホームセキュリティサービスでした。ですが、それが逆効果な場合もあるのです。
資産がある家と思われる
先にもお伝えしたように、「セコムのシールが貼ってある=防犯が必要な資産がある」と判断できる大きなポイントになります。そして、空き巣などの常習犯は盗みに慣れているので、実際に窓にセンサーが設置されているかどうかなど、即座に分かるといいます。
そのように考えると、セコムシールだけ貼ることの危険性は大いにありますよね。ネットではセコムのシールの模倣品がたくさん販売されていますし、何らかの方法でセコムの正規シールを手に入れることが出来るかもしれません。
実際にホームセキュリティを導入している建物であれば、泥棒も諦めるでしょうが、見せかけだけとわかれば逆に狙われる可能性が高くなります。例え見せかけてあっても、泥棒はシールを貼っているような防犯意識の高い家には金目のものがあると考えるからです。
その為、空き巣などの常習犯はシールが貼っている家を見ると、ホームセキュリティの有無を必ずチェックするそうで、ドアや窓にセンサーが設置されているかどうか、いとも簡単にわかられてしまいます。このような理由から、正規品、模倣品に関わらず、セコムシールだけを貼るのは逆に危険だということが、お分かりいただけたでしょうか。
シールに頼ってスキが生まれる
セコムと契約していないけれど、シールを貼っているから心配ないと思い込み、気がゆるんでしまう可能性も考えられます。
ホームセキュリティを導入していないにも関わらず、セコムのシールを貼っていることで安心感が高まって、逆にセキュリティに対する甘さが生じてしまう方もいらっしゃるでしょう。
窓やドアに鍵をかけずに気軽に外出してしまうと、セコムのシールを貼るメリットよりもデメリットの方が大きいかもしれませんね。
《 ポイント 》
- 防犯が必要な資産があると判断されるため危険性が高まる可能性がある。
- 安心感が高まり、逆にセキュリティに対する甘さが生じる。
シールやステッカーだけに頼らない防犯対策
防犯対策として一番安心で確実な方法は、ホームセキュリティ会社ときちんと契約して、正規シールやステッカーを貼ることなのですが、導入の初期費用が高く利用するにはハードルが高いと思う方に具体的な対策をご紹介しましょう。
セコムのシールだけを貼るよりも、効果的な防犯対策はいくつかあります。対策に「絶対」はありませんが、空き巣対策に大事なのは、狙われやすい窓と玄関を「侵入しにくくする」または「侵入に時間がかかるようにする」ことです。
ドアや窓に補助錠を付ける
狙われやすい玄関や勝手口のドアと窓のサッシに、補助錠を取り付けて多重ロックにしてみましょう。1つのドアに錠が2つ以上ついているのに気が付くと、侵入に時間がかかるため泥棒は嫌がります。
防犯フィルムを貼る
ウィンドウフィルムを窓ガラス全面に貼付することで、防犯効果を高めることができます。専門の施工業者に依頼すると、窓に合わせて必要なサイズにフィルムをカットし、ヨレを防いできれいに仕上がります。防犯対策以外にも、日差し対策や目隠しとしても活用できます。
防犯性能の高いCP部品(建物部品)に交換する
CP部品とは、警察庁と民間団体が試験を実施し、一定の防犯性能があると認定された建物部品、「ドア」「ガラス」「サッシ」「錠」「シャッター」「ウィンドウフィルム」などのことをいいます。
その中のひとつ、防犯ガラスに交換するとガラスが割れにくいので破壊して侵入するのに時間がかかります。また、強度のあるシャッターや面格子を取り付けるのも効果が期待できます。
センサーライトを設置する
人の動きを感知するとライトが点灯する「センサー付きライト」や「夜間常時点灯式照明」を、死角になる場所に設置すると効果的です。
砂利を敷く
足音が響くように、庭先やベランダに砂利を敷いてみましょう。敷地内に侵入すると音が鳴るので、泥棒は確実に嫌がります。
防犯カメラを設置する
カメラ付きインターホンを玄関に設置します。訪問者を屋内から確認することができ、見知らぬ人が訪ねてきてもドア越しに対応できるので有効です。マンションなどの集合住宅では、出入りが制限できるオートロックシステムが防犯効果を高めています。
ウェルカムチャイムを取り付ける
玄関の開閉を音で知らせる「ウェルカムチャイム」をドアに取り付けてみましょう。思いがけないチャイムの音で侵入者を驚かせることができるのと同時に、人の出入りに気づくことができます。
見通しのよいフェンスを設置する
敷地内が見えにくくなる塀よりも、周囲から視認できる見通しのよいフェンスを設置するのも効果的です。
短時間の外出でも鍵をかける習慣をつける
ちょっとした外出の場合は面倒に感じますが、外出のたびに必ず鍵をかける習慣を持ちましょう。その鍵を家族が使えるように、郵便受けや玄関の近くに隠して置いておくのは厳禁です。また、合鍵は最低限の数だけ作り、しっかりと管理してください。
足場になるものは置かない
窓の下に脚立やポリバケツなどを置いていると、侵入の足場にされてしまいます。庭に足場になる可能性のあるものは置かないように気を付けましょう。
留守だとわからないようにする
新聞が郵便受け等に溜まっていると、留守にしているとわかられてしまします。長期にわたり留守にする場合は、新聞の配達を止めてもらうように手配しましょう。また、電気やテレビをつけたまま出かけるのも有効です。
<ポイント>
- 補助錠を取り付けて多重ロックにする。
- 防犯フィルムは防犯以外に、日差し対策や目隠しにもなる。
- 防犯性能の高いCP部品に交換する。
- センサー付きライトを、死角になる場所に設置する。
- 足音が響くように砂利を敷く。
- カメラ付きインターホンを設置する。
- ウェルカムチャイムをドアに取り付ける。
- フェンスは周囲から視認できる見通しのよいものを。
- 外出のたびに鍵をかける習慣を持つ。
- 侵入の足場になるものは置かない。
- 留守だと気づかれないようにする。
最後に
「セコムのシールだけ貼るのは防犯対策として逆効果!」とは、意外だったのではないでしょうか。
一戸建てに引っ越し、泥棒や空き巣に入られないよう防犯対策に取り組みたいときに思い浮かぶのがセコムなどのホームセキュリティですよね。実際にセコムと契約しなくても、模倣品のシールを貼るだけで何となく自宅を守ってくれるイメージがありますが、シールの売買、譲渡、貸与は違法行為となり処罰の対象となってしまいます。
わざわざ模倣品のシールを探して貼るよりも、ドアや窓に補助鍵や防犯カメラを設置した方が、防犯に高い効果を発揮するでしょう。また、自分の住んでいる街に親しみ、普段からあいさつや声掛けを率先して行うなど、ご近所付合いを大切にして、犯罪が起きにくくなるように心がけましょう。