目次
サラダ油とキャノーラ油の特徴
サラダ油とキャノーラ油の違いは特徴にあります。まずは、サラダ油とキャノーラ油の特徴の違いを確認してみましょう。
サラダ油の特徴
サラダ油とは日本独自の油で日清オイリオが最初に売り出した「商品名」です。生野菜のサラダ用などのドレッシングに使える油として売り出しました。
サラダ油は白く濁らず透明でサラサラとしているのが特徴で、油の蝋の成分が精製で取り除かれたもので加熱して揚げ物や炒めものに使用しても、そのままかけても使えるのがサラダ油の特徴です。
サラダ油のサラダとは、サラダにかけるという意味の油で製品によって油の栄養価や特性もちがいます。
以前の油は揚げ物や炒めもの加熱料理専用で冷えると固り、雑味があり美味しくありませんでした。それで開発されたのが、サラダ油で加熱しても直接使っても可能なのがサラダ油の特徴です。
サラダ油の中には、2種類以上の原材料を混ぜて油の良いところどりをした油があります、この複数の原料を混ぜて作られたものは混合サラダ油です。
キャノーラ油の特徴
キャノーラ油のキャノーラとはキャノーラという原料を使って作られた油で、カナダで開発され、なたね油に使われるアブラナを改良した品種です。
キャノーラ油には健康に良いとされるオレイン酸とビタミンEがなたね油よりも多く含まれているという特徴があり、キャノーラ油はなたね油の一種となります。
オレイン酸は酸化しづらく、血液中の悪玉コレステロールを減らす働きがあり、健康に良いヘルシーな油です。キャノーラ油は菜種とは全く違う特性があります。
また、キャノーラ油となたね油の大きな違いはエルカ酸とグルコシノレートという成分の有無で、なたね油にはこの2種類の成分が含まれていて、この2種類の成分を摂取しすぎると体に害があります。
この2種類の成分を極力減らしたのがキャノーラ品種というアブラナでカナダが開発したのがキャノーラ油です。
キャノーラ油にはよく耳にする、健康に良い、オレイン酸とビタミンEがなたね油よりも多く含まれていて、オレイン酸は、酸化しづらく血中の悪玉コレステロールを減らす働きがあり、善玉コレステロールは減らさない性質があります。
又、ビタミンEを多く含んでいるので、体内の油の酸化を予防する働きがあるのが特徴で、キャノーラ油は健康に良いヘルシーな油と言われています。
キャノーラ油の「キャノーラ」という名称はカナダとオイルという言葉からできた名称です。
カナダは「CANADA」で、オイルは「OIL」ですがここでは「ola(oil low asidの略)」となってエルカ酸とグルコシノレートが少ないという意味を持っています。
このCANADAとolaが組み合わさって「Canola」(キャノーラ)となります。
キャノーラ油はサラダ油の一種
キャノーラ油とサラダ油の違いは、サラダ油は、精製された食用油の総称で、その中にキャノーラ油も含まれ、キャノーラ油は、キャノーラという菜種の品種から作られた油で、精製されたものはサラダ油の部類になります。
キャノーラ油とサラダ油の成分は大きな違いがなく、クセもないので揚げ物や炒め物やドレッシングなどの料理に使うことができます。
キャノーラ油もサラダ油も違いはなく、どちらかが優れているということはない油です。
《 ポイント 》
- サラダ油とは日本独自の油で日清オイリオが最初に売り出した商品名で、生野菜のサラダ用などのドレッシングに使える油。
- キャノーラ油のキャノーラとはキャノーラという原料を使って作られた油で、カナダで開発され、なたね油に使われるアブラナを改良したの油。
- 加熱して揚げ物や炒めものに使用しても、そのままかけても使えるのがサラダ油の特徴。
- ビタミンEを多く含んでいるので、体内の油の酸化を予防する働きがあるのが特徴で、キャノーラ油は健康に良いヘルシーな油。
サラダ油とキャノーラ油の違い
サラダ油とキャノーラ油の違いは原料です。サラダ油とキャノーラ油の原料を比較して確認してみましょう。
原材料の違い
サラダ油 | キャノーラ油 |
菜種 | ごま油 |
綿実 (めんじつ:綿の種) |
オリーブオイル |
大豆 | ラード |
ごま | – |
ひまわり | – |
コーン(とうもろこし) | – |
サフラワー(紅花) | – |
綿実 | – |
こめ油 | – |
栄養素(100gあたり)の違い
栄養素 | サラダ油 | キャノーラ油 |
一価不飽和脂肪酸 | 41.10g | 60.09g |
多価不飽和脂肪酸 | 40.94g | 26.10g |
αトコフェロール | 12.8mg | 15.2mg |
γトコフェロール | 56.4mg | 31.8mg |
使い方の違い
- サラダ油:生食に使う、サラダのドレッシングやマリネなどの料理に向いています。
- サキャノーラ油:加熱調理に使う、炒め物や揚げ物などに向いているが生食も可能です。
サラダ油とキャノーラ油の違い
スーパーなどで売られているサラダ油は菜種油と大豆油が調合された油で、キャノーラ油はキャノーラという品種の菜種のみから作られた、どちらも植物性の油で、サラダ油もキャノーラ油も同じ油の一種です。
生食の料理の場合はサラダ油がよく合い、加熱する料理の場合はキャノーラ油の方が体にいいとされています。
《 ポイント 》
- サラダ油は生食に使う、サラダのドレッシングやマリネなどの料理に向いている。
- キャノーラ油は加熱調理に使う、炒め物や揚げ物などに向いているが生食も可能。
- 生食の料理の場合はサラダ油がよく、加熱する料理の場合はキャノーラ油の方が体にいい。
サラダ油とキャノーラ油は代用できる?
キャノーラ油もサラダ油の一種であるため、味や香りに大きな違いがありません。
お菓子作りの風味を邪魔する事もありませんし、揚げ物を作ってもどんな料理を作るときにでも代用して使うことができます。
レシピを参考に料理を作る場合に「サラダ油:〇杯」といった表記があればそのままの量のキャノーラ油を使用して問題ありません。
サラダ油とキャノーラ油を使う注意点
サラダ油もキャノーラ油も違いはなくどちらも精製された油です、健康上摂取するときの注意点としてはカロリーが高いということと、トランス脂肪酸の害があることです。
トランス脂肪酸は加熱のとき油を高温になると発生してしまい、精製油には多く含まれているので揚げ物や炒めものなどの加熱料理ではトランス脂肪酸の量は増えてしまいます。
トランス脂肪酸を摂りすぎると心疾患などの原因にもなってしまうので摂りすぎには注意して下さい。
油の種類
ここではサラダ油とキャノーラ油の違い以外に、他の油の種類について紹介します。
オレイン酸が多い油
- べに花油
原料:べに花の種子 - オリーブオイル
原料:オリーブの果実 - なたね油
原料:あぶら菜の種子 - こめ油
原料:米ぬか
リノール酸が多い油
- グレープシードオイル
原料:ぶどうの種子 - コーン油
原料:とうもろこしの胚芽 - 綿実油
原料:綿の種子 - 大豆油
原料:大豆
《 ポイント 》
- あっさり軽い料理に仕上げたい時。
- 味わい豊かな料理に仕上げたい時。
- いろいろなおいしさを楽しみたい時。
最後に
サラダ油とキャノーラ油の違いについて紹介しました。
サラダ油は生食に使う、サラダのドレッシングやマリネなどの料理に向いていて、冷えてもサラサラしているのでなんにでも使える便利な油です。
キャノーラ油は加熱調理に使う、炒め物や揚げ物などに向いていてが生食でもあう油ですが、体に悪いエルカ酸とグルコシノレートがなく、コレステロールを下げるオレイン酸が多く含まれている油です。
どちらも精製している油なので健康面やカロリー面では、サラダ油もキャノーラ油もあまり違いがないので、使い勝手や好みでなどで選んで使い過ぎに注意をして合ったほうの油を選んで下さい。