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甘酒が酸っぱいのは乳酸菌の繁殖が原因
甘酒が酸っぱいと感じるのは乳酸菌の繁殖が原因です。甘酒の中には微量の乳酸菌が含まれています。乳酸菌が繁殖してしまうことで甘酒が酸っぱいと感じるのです。
乳酸菌が繁殖してしまう原因は甘酒を作る時の温度が大きく関わっています。50℃~65℃の温度を保つことで甘酒は酵素を活発化させて甘酒を甘くします。それ以外にも60℃前後の温度は雑菌を増殖を抑えたり殺菌することができる温度となっています。
50℃~65℃の温度を保つことができていれば良いのですが、温度が下がって50℃以下の状態が続いてしまうと甘酒に含まれている乳酸菌が活発化してしまいます。逆に70℃以上になった場合でも植物性の乳酸菌が活発化してしまいます。
高温の場合は他の多くの菌が死滅してしまいます。唯一残る元気な乳酸菌の酸っぱさが際立つようになってしまいます。この事が原因で甘酒が酸っぱいと感じるようになります。
《 ポイント 》
- 甘酒が酸っぱいと感じる原因は乳酸菌の繁殖が原因。
- 甘酒は50℃~65℃温度で酵素を活発化させて作るが、その温度が50℃以下になると乳酸菌が活発化するので酸っぱい甘酒になってしまう。
甘酒が酸っぱいのは腐っている場合もある
甘酒が酸っぱいのは甘酒が腐っている場合もあります。乳酸菌が繁殖していることが原因になった場合と、雑菌が繁殖して甘酒が腐ってしまうことが原因となっていることもあります。
甘酒が腐っているという判断をするには、「見た目」と「臭い」と「味」です。
見た目
甘酒は米麹で作られるので基本的に白いのですが、腐ってしまうと徐々に茶色に変化します。変色には赤みがかってしまう場合や緑色になることもありますが、この場合はカビが原因になります。
臭い
甘酒も他の食品も腐ってしまうと腐敗臭がします。腐敗臭は鼻にツンとくるアンモニア臭や酸っぱい臭いがします。アンモニア臭は雑菌が繁殖してしまったことが原因の臭いで、酸っぱい臭いは乳酸菌に加えて雑菌が出している成分が原因となります。
どちらも嗅いだ瞬間にこれは食べるのは無理と感じる刺激のある臭いなので口をつけること無く処分するようにしましょう。
味
甘酒の見た目や臭いに問題が無い場合でも、少し口にして味で確認します。甘酒が酸っぱいのは乳酸菌が原因だけではなく、雑菌が加わり酸っぱさが増している場合もあります。
甘酒が酸っぱいなどの、違和感を強く感じる場合は腐っていると判断しましょう。
《 ポイント 》
- 甘酒が酸っぱい原因には腐っている場合もある。
- 甘酒は見た目や臭いや味に注目して腐っているか判断する。
- 甘酒が腐ってしまった場合は食中毒を起こしてしまう恐れがあるので、飲むことも再利用することもできないので速やかに処分する。
酸っぱい甘酒は飲んでも良い?
乳酸菌が原因で酸っぱい甘酒は飲んでも問題ありませんが、美味しいものではありません。酸っぱさを消すことが出来れば飲めそうなのでもったいないと考えてしまいますが、乳酸菌による酸っぱい味を消すことは不可能です。
一度酸っぱい甘酒になってしまうと、甘くて美味しい甘酒に戻すことはできないので、そのまま捨ててしまってはもったいないので上手に再利用して活用しましょう。
《 ポイント 》
- 甘酒はお米のでんぷんを酵素の働きで糖に変えることで甘くなる。
- 甘酒の酵素は70℃になると壊れてしまい、温度を避けても復活することはない。
- 甘酒の酵素が壊れても乳酸菌が生きているので酸っぱい甘酒になってしまうことがある。
- 甘酒を熱してしまって酸っぱさがない場合は再度麹を追加して温度に気をつけて発酵させると美味しい甘酒になることがある。
甘酒が酸っぱいときの再利用方法9つ
酸っぱい甘酒はそのまま飲むというのは結構厳しいので、再利用する方法はいくつかあるので、処分することはせずに自分で活用しやすい方法で上手に再利用してください。
再利用方法1:漬物にする
酸っぱい甘酒をカップ2杯分と塩を大さじ1杯混ぜ合わせ、その中にきゅうりなど漬物にしたい野菜を入れてひと晩漬けます。漬けた野菜を食べやすいサイズにカットすれば漬物として美味しく食べることができます。塩加減や漬け込む時間で味が変化するので、好みの味に調整しましょう。
再利用方法2:ドレッシングにする
酸味による酸っぱさがあるので、お酢の代用として考えてドレッシングとして再利用します。
酸っぱい甘酒にオリーブオイルを1:1の割合で混ぜてそこに塩、こしょうを加えて混ぜ合わせるだけで基本になるドレッシングを作ることができます。
このドレッシングにすりおろし玉ねぎや醤油などを加えてアレンジするとドレッシングのバリエーションを簡単に増やすことができます。
再利用方法3:ホットケーキに混ぜる
酸っぱい甘酒をホットケーキを作るときに混ぜるともちもち食感のホットケーキを作ることができます。但し、酸っぱくなりすぎてしまった甘酒を加えてしまった場合、ホットケーキの味も変化してしまうので、大量に入れすぎないようにしましょう。
再利用方法4:ヨーグルトに混ぜる
ヨーグルトは元々乳酸菌の発酵食品で酸味があります。甘酒も酸っぱくなる原因が乳酸菌なので、ヨーグルトに加えても違和感はありません。発酵食品を1度で2種類摂ることができるので腸活をしている方におすすめです。
再利用方法5:味噌汁に入れる
味噌汁も甘酒と同じ麹菌による発酵食品なので相性が良い食品です。加えても違和感はありません。
再利用方法6:肉を漬け込む
米麹で作られた甘酒に漬け込むことで、硬い豚肉やパサつきがちな鶏胸肉、お魚も柔らかくなり、ジューシーな仕上がりになります。
再利用方法7:鍋料理に入れる
発酵食品には体を温める効果があるので、冬の寒い時期の鍋に甘酒を入れることで血行がよくなり体が温まります。
再利用方法8:抜け毛予防に使う
甘酒の麹酸はビタミンB、ビタミンE、ビタミンCを多く含んでいますので、抜け毛に効果があります。
使い方は、シャンプーで髪の汚れを取り除いた後、甘酒で頭皮をマッサージし、最後に髪全体に塗って15分ほど放置します。あとは甘酒をきれいに洗い流し、いつも使用しているトリートメントなどを使えばOKです。
再利用方法9:パックに使う
酸っぱい甘酒はパックとして再利用する方法もあります。お肌にパックすることで保湿効果があるとされています。
パックの方法は、直接顔に塗ったり、シートに染み込ませてから顔パックして5分程そのままにして最後にぬるま湯で洗い流します。お風呂に入るときに実施すると、垂れても問題ありませんし洗い流すことも容易なのでおすすめです。
今回紹介した以外でも酸っぱい甘酒を加熱して発酵を止めて、砂糖を足して甘くしてから飲むという方法もありますが、甘く感じる程砂糖を加えるのは健康的にあまり良くないので砂糖の量を注意してください。
酸っぱいからとそのまま捨てるのはもったいないので、上手に再利用しましょう。
最後に
甘酒が酸っぱい原因は甘酒を発酵させているときの温度でが下がり、乳酸菌が繁殖してしまうことです。酸っぱい甘酒になってしまった場合は、甘酒を美味しく飲むことができません。
乳酸菌による酸っぱさを消すことはできないので、今回紹介した再利用の方法を参考に捨てることはせず無駄にしないよう有効活用しましょう。