オクラ生で食べたら危険なの?オクラの下ごしらえの仕方4つと見分け方

オクラ

オクラを生で食べることに抵抗を感じる人は少なくないかもしれません。実はオクラは生でも食べることができます。先入観に囚われず、オクラを適切に下処理し調理することで、オクラを加熱して食べるより、オクラ自体が持つ高い栄養価を損なわずに食べられます。

オクラは生で食べられるの?

畑にあるオクラ

オクラは、夏に旬を迎える野菜です。最近は紫や赤に白など色も多様で、いろいろな形のオクラが市場に出回るようになりました。生食に適した種類のオクラもあります。

オクラは茹でて食べることの多い野菜ですが、実は生でも安心して食べられる、ということを紹介していきます。

オクラを食べる際には下ごしらえをすれば危険はない

「オクラを生で食べる」と聞くと、まず気になるのが、表面に生えている細かい産毛でしょう。下茹でしたオクラしか食べたことがない、という人もいるかもしれません。

そういう人にとっては、今まで茹でていたオクラを生で食べることに少し抵抗感があるかもしれませんが、ちゃんと下処理をすれば、オクラは生で食べられます。

危険?オクラを生で食べる注意点

「オクラを生で食べるのは危険」というのは、本当なのでしょうか?

植物には、アブシジン酸という植物の成長を抑制するホルモンが含まれています。もちろん、オクラの種にも含まれていますが、特に人体への影響を与えるものではないと考えられています。

もちろん食べ過ぎるとお腹を壊すこともありますから、生のオクラが合わない人、胃腸の弱い方や幼い子供は、無理せず、茹でて食べた方が安心でしょう。

生のオクラと茹でたオクラの違いとは?

比較する女性

生のオクラと茹でたオクラは、同じ野菜でも味や食感が異なります。

茹でたオクラは全体が柔らかく、噛み締めるとほのかに甘く、とろりとした食感です。一方、生のオクラを口の中に入れると、外側の皮の部分は、ぱりっとした歯応えがあり、茹でた時よりもオクラの香りが強く立ち上り、瑞々しさが口中に広がります。

生オクラと茹でオクラでは、摂取できる栄養も変わってきます。オクラにはペクチンやβカロチンなど、豊富な栄養素が含まれます。ペクチンは熱に弱い性質があるので、茹でるより生で食べる方がより効果的な栄養摂取を期待できるでしょう。

オクラの茹で方

生で食べるのが苦手なのであれば、茹でて食べるといいでしょう。オクラの美味しい茹で方を説明します。

洗ったオクラのヘタを包丁で切り落とし、ガクの硬い部分をくるっと包丁で剥きます。塩を少々ふったまな板の上で、オクラを軽く転がし細かい産毛を取ります。茹でる時は、お湯に塩を適宜加えてください。

固めな食感が好みでしたら1分、柔らかめが好きなら2分ほど茹でてザルに上げます。先端の尖った部分を切り落としてから茹でると、オクラが水っぽくなってしまいますから注意してください。

余熱で柔らかくなる時間を考慮して、茹で上げるのがコツです。ガクの下の太い部分に爪楊枝を刺して、茹で加減を確かめましょう。

オクラの下ごしらえの仕方4つ

オクラ

生でオクラを食べるための下ごしらえには、洗うことから始まりオクラの切り方まで4つの工程があります。

以下に順を追って、下ごしらえの仕方を説明していきます。参考にしてみてください。

下ごしらえ1:オクラを洗う

スーパーで、オクラが緑色のネット袋に入って売られていることがあります。実はオクラを洗う時、このネット袋が役に立つのです。

まず、産地や商品名を書いてあるラベルを取り去ります。そして、オクラをネット袋から出さずに、オクラ同士を軽くこすり合わせながら洗います。

オクラを一度に洗えますし、オクラの表面に生えた細かい産毛がチクチクと肌に刺さって痒くなるのも防げます。ネットの中で擦り合わされ産毛が取れるので、塩を使う必要もありません。

下ごしらえ2:オクラのヘタとガクを剥く

オクラのヘタを、包丁で切り落とします。ヘタの下にあるガクの、硬い部分や褐色になった部分は包丁でくるっと剥いてしまいましょう。ガク全体が固いようでしたら、思い切って全部切り落としてしまっても構いません。

下ごしらえ3:オクラを板ずりにする

たくさんのオクラを下処理する時に役立つ方法です。まな板の上に塩を少々ふって、その上でオクラをころころ転がします。

数が少ない時は、塩をまぶした指でオクラをこすります。塩で細かい産毛を取り除くことができます。塩でこすることで、オクラに下味が付くというメリットもあります。

下ごしらえ4:オクラを切る

オクラは、切り方で食感や見た目が変わる野菜です。細かく切った方が、より粘り気が増し、のどごしが良くなります。

大きめに切ると粘りは少なくなりますが、歯応えと香りを楽しめます。ここからは好みや用途に相応しい切り方を紹介していきましょう。

輪切り

オクラの断面は五角形の星形をしています。この可愛らしい星形を活かして輪切りにしてみましょう。輪切りは、とろっとした食感とサクサクとした歯応えの、両方を楽しめる切り方です。

下処理の済んだオクラをまな板の上に並行に並べ、端から3~5mm程度の厚みに切り揃えます。先端の細く尖った部分が硬かったり変色していたら、切り落としても構いません。

輪切りにしたオクラは納豆や山芋などと混ぜて食べましょう。

みじん切り

みじん切りは、オクラのネバネバ感を楽しむのに適した切り方です。

まず、オクラの縦に何回か切れ目を入れます。それを輪切りの時と同様にまな板の上に並行に置き、端から細かく刻むと楽にみじん切りができます。輪切りにしてから、まな板の上で細かく叩く方法もあります。どちらでもやりやすい方法を選んでください。

みじん切りにしたオクラは、そうめんや蕎麦など冷麺の薬味として、また、冷奴に乗せても美味しく食べられます。大根おろしと混ぜたり、柚子胡椒やおろし生姜を添えると、風味が引き立ちます。

縦方向に半分切る

生オクラの白い種の、ぷちぷちと弾ける食感を好きな方におすすめの切り方です。ネバネバ感は少なくなります。

縦に切る時はガクを外してから2等分します。丸ごと食べるので、できるだけ柔らかいオクラを使いましょう。縦半分に切ると、断面の格好良さが目立ちます。サラダやナムルにおすすめ切り方です。

美味しいオクラの見分け方4選

オクラ

より美味しい野菜を選ぶには、事前に美味しい野菜を見分けるための知識が必要です。ここでは新鮮なオクラを選ぶ時に、気を付けるポイントをお伝えします。

見分け方1:全体が濃い緑色

オクラの緑色は、クロロフィルという抗酸化成分が豊富な証でもあります。クロロフィルはファイトケミカルという植物成分のひとつで、紫外線や外敵から身を守る働きをしています。

ファイトケミカルにはβカロチン、リコピン、クロロフィルなどの種類があり、いずれも強い抗酸化力を持ちますから、より多くのクロロフィルを含む、濃い緑色のオクラを選びましょう。

見分け方2:小ぶりで柔らかい

大きさができるだけ小さく、柔らかそうなオクラを選びましょう。オクラは成長の早い野菜です。育ちすぎたオクラは中のタネが大きく硬くなっており、外側の皮も筋張ってしまっています。

生で食べる場合を想定するなら、触ってみて全体が柔らかく、オクラの先端の尖った部分が固すぎないものを選ぶのがポイントです。

見分け方3:全体に産毛があるものを選ぶ

オクラは細かい産毛に覆われています。産毛が生えている理由に、蒸散作用によってオクラが水分を失わないようにする、というのがあります。

そのため、産毛が多い方が水分の保たれた瑞々しいオクラ、ということになります。産毛がたくさん生えているものを選びましょう。

見分け方4:ヘタの部分が綺麗

オクラを選ぶ時、ヘタの切り口部分の色や形を見てみましょう。収穫後、それほど時間が経っていないオクラのヘタの切り口は、変形せず色も鮮やかで瑞々しいものです。

切り口が萎れて茶色っぽくなってしまっているオクラは、収穫してから時間が経っている可能性があります。

オクラは下ごしらえをすれば生でも危険ではない

オクラ

「オクラは生で食べても危険ではない」ことの理由を紹介してきました。

普段は茹でて食べることの多いオクラですが、きちんと下処理をすれば、生で食べても危険なく、栄養を保ったまま、安心して食べられるのです。

「生のオクラは危険」とこれまで思っていた人も、栄養の豊富なオクラを、いろいろな食べ方で楽しんで、より豊かな食生活を送りましょう。

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