目次
マンションは湿気が多い?
マンションは一軒家と比べる風通しが悪く、室内へ空気が入りにくい構造の建物です。なぜ風通しが悪くなってしまうのか、ここではマンションの構造的な原因を見ていきましょう。
戸建と比べて窓の数が少なく空気が流れにくい
マンションは一戸建てよりも窓の数が少ないため、空気の流れが悪いです。もちろん立地条件によっても異なりますが、多くのマンション共通することですので、湿気対策を行う期間が長期化することもあるでしょう。
湿気がマンションにもたらす悪影響7つ
マンションは湿気によって悪影響が発生します。場合によっては大きな悪影響を及ぼすこともあります。きちんとケアを行えば湿気を改善することができるので、7つの事象を参考に実践してみましょう。
結露する
マンションでは、時間帯や時期、天候などによって結露が生じます。窓ガラスやサッシなどに発生し、外観を損ね掃除をする手間もかかってしまうでしょう。
結露によって多量の水分が発生しますので、住人にとって悪影響でしかありません。
カビが生える
マンションの湿気は家財にカビを発生させます。家財やクローゼットにも発生することがあり、大きな悪影響を及ぼすことがあります。
とくに梅雨の季節では、より湿気を発生しやすい環境となってしまいます。マンションの住人は困惑するシーズンの始まりともいえるでしょう。
ダニが発生する
マンションに湿気がこもると、ダニの発生も起こりえます。ダニは湿気のある温度の高い場所を好みます。そのため、マンションに発生する湿気はダニにとって最高の環境です。
虫に喰われた跡があったり、痒みが出たりしたらダニの発生を疑ってみましょう。湿気の発生と併せてマンション内をチェックしてみることをおすすめします。
害虫が発生する
マンションに害虫が発生したら、それは湿気が原因の可能性も考えられます。部屋のある階数にもよりますが、上層階で見慣れない虫が発生した場合には湿気が原因ということもありえます。
対策を講じないと頻繁に害虫が発生し、生活に支障が生じるケースもあるでしょう。
体調を崩す危険性も
マンションの住人は湿気が原因で体調を悪化させることがあります。湿気は適度であれば快活性を感じられますが、過度な湿気は気分を悪くさせて体調に変化を生じるケースがあります。
人それぞれの体質にもよりますが、多大な湿気が人体によい影響を与えることは考えにくといえるでしょう。異変を感じる前に、湿気対策を講じましょう。
木材が腐る
多大な湿気は木材を腐らせます。マンションの押入れやクローゼット、他にもオブジェで木材を置いている場合にも、腐ってしまうことがあります。
家財にも悪影響を及ぼす湿気ですので、マンション内にある全ての木材は湿気によって悪化してしまうでしょう。湿気対策をすることで、木材をよい状態のままで維持できます。
においが出る
マンションに発生する湿気は、嫌なにおいも発生させます。湿気は様々な物体に変化を生じさせますので、革や木材をはじめ、食材にも悪影響を及ぼします。
結果、どことなくジメジメした、あの嫌なにおいが発生してしまいます。放置すると家財が使用できなくなってしまうこともあるので、対策は必須です。
マンションの湿気を取り除く対策方法22選
ここからはおすすめの湿気対策を22選ご紹介していきます。
これから湿気過多のシーズンがきますので、悪影響が出る前に湿気の発生を抑える準備をしておきましょう。高額な家電やアイテムを買わなくても、私たちにできる湿気対策はたくさんあります。
換気扇を回す
マンションにある全ての換気扇を回すことで湿気対策ができます。
マンションは風が通過しにくい構造なので、換気扇で強制的に室内の空気を流動させましょう。湿度が高い時期でも換気扇を回すことで室内の空気が流動します。
非常に手軽な対策ですが、簡単に心地よさを手に入れられるので、湿気に悩むマンションの住人は実践してみましょう。
空気の流れを作るように窓を開ける
マンションの窓を、空気がスムーズに流れるようにして開けましょう。
風の流れが悪い部屋でも対面の窓を開けることで風が入り、出やすくなります。1ヶ所のみではなく最低でも2か所の窓を開けることで、風が弱い日でも空気が室内へ舞い込んでくるでしょう。
ただし雨の日に窓を開けてしまっては外の湿気を取り込んでしまうので、換気扇で対策をしましょう。
風呂場のドアを開けっぱなしにしない
マンションの風呂場のドアを常に開けているのはNGです。風呂場は、もっとも湿気が溜まりやすい場所ですので、入浴中はもちろんですが、使用していない時でもドアを開けておくと湿気の停滞が起きてしまいます。悪影響が出る前に湿気対策をしておきましょう。
クローゼットなどに扇風機で風を送る
扇風機を使って強制的にクローゼットへ風を送って湿気対策をしましょう。
風が通りにくいマンションでは、簡単にできる効果的な湿気対策になります。衣類にもカビが生えることがあるため、クローゼット全体へ送風して湿気の停滞を食い止めましょう。
除湿器を使う
湿気が多いマンションでは除湿器を使って対策します。除湿器は強制的に室内の湿度を落とす機械ですので、手軽な湿気対策が可能です。
コストパフォーマンスが高い除湿器もあるので、マンションの住人にとって必要不可欠な湿気対策といえるでしょう。
エアコンを使う
エアコンの除湿機能を使うのもおすすめの対策方法です。
適度に涼しい送風ですので、体にも優しい風でマンションの室内の除湿が可能です。においを抑える機能のついた機種もあるので、併せて作動させてマンションにこもった嫌な湿気を排除しましょう。
除湿器やエアコンのこまめなメンテナンス
マンション内の除湿に欠かせない除湿器やエアコンは、定期的なメンテナンスをしましょう。機器のメンテナンスがされていないと十分な機能が発揮されません。
これから湿気が多くなるので、まずは1度メンテナンスをして除湿対策の効果に期待しましょう。
部屋ごとに温度差を作らない
マンションの部屋すべてに同じ除湿対策を講じましょう。部屋ごとに温度差があると完全な除湿対策は難しいです。
使わない部屋は、ついつい締め切ってしまいがちですが、部屋のドアを開けてこまめに換気するなど、湿気対策をしましょう。
新聞紙を用いる
湿気対策には新聞紙が効果的です。新聞紙には湿気を吸収する力があるので、いらなくなった新聞紙を各所へちりばめておきましょう。
靴の中に入れることも有効ですし、マンションの湿気が停滞する箇所へ新聞紙を置くのもよいでしょう。定期的に新しい新聞紙と交換することも忘れずに行いましょう。
結露対策をする
拭き取ることで結露対策が可能です。窓に結露が付着すると余計に湿度を高めるため、乾いた雑巾で拭き取って対策をしておきます。
完全に結露を除去することは難しいですが、簡単な湿気対策の1つとして行うとよいでしょう。
家具の配置を変える
部屋の家具の配置によって湿気対策が可能です。
とくに日差しが当たらない北側の家具は要注意です。北側に配置された家具は日射が当たらず風も当たらないことが多いので、日が当たる場所へ移設すると湿気対策になります。
併せて窓を開けた時の風の流れも計算しておくと、より効果的な湿気対策ができます。
除湿剤を置く
マンションに除湿剤を置くことで湿気対策が可能です。ホームセンターで売られている除湿剤を各部屋へ置くだけで湿気対策ができます。定期的な交換が必要ですが、簡単にできるマンションの湿気対策の1つです。
カーテンの素材を変える
湿気によって結露が発生し、カーテンにダメージを与えることがあります。
カビが生えてしまい、嫌なにおいを室内へ散漫させてしまうこともあるでしょう。結露が生じても、水分を吸収しないカーテンに交換すると改善できる問題です。
結露対策用のカーテンを使用すれば湿気と結露の対策になります。
炭を置く
マンションの湿気対策に良いのが炭を置くことです。炭は湿気を吸収する素材ですので、湿気が高いと感じる箇所へ置きましょう。
とくにマンションの北側へ置くのが効果的です。日が当たりにくくてカビが発生しやすい空間にも最適な湿気対策といえるでしょう。
湿ったものをそのままにしない
水分を含んだ物をマンションに置かないことも湿気対策になります。
たとえば、濡れたタオルや洗濯物も湿度を高めます。何気ない物でもマンションの湿度を高めてしまい、ネガティブな現象を起こしやすくなります。
濡れた物は長時間放置せずに、できるだけ室内に置かないようにしましょう。
重曹を置く
マンションに重曹を置くことで湿気対策ができます。湿度が高い部屋に重曹を置くと高い効果を得られます。
市販の湿気取りを家庭で作るイメージですので、簡単にマンションの湿気対策が可能です。湿気が発生し始める前に対策しておくと、より大きな効果を得られるでしょう。
空気清浄機も使う
マンションで空気清浄機を使用すると湿気対策ができます。
マンションは風の通りが悪いため、汚れた空気が室内に留まってしまいます。除湿機能のついた空気清浄機をつかえば、空気清浄機で強制的に室内の空気を清浄しながら湿気も除去できます。さらに効果的な湿気対策ができるでしょう。
水槽や観葉植物を置き過ぎない
マンションに水を張った水槽を置くと室内に湿気の量が増えます。また、観葉植物を置くことで水やりを行うため、部屋の湿度が高まる原因にもなりえます。
マンション内の湿度を上げたくない部屋では、水を入れた水槽や観葉植物を数多く置くのは控えましょう。もちろん、いずれも手頃な大きさであれば大きな支障はありません。
すのこを使う
マンションでは、すのこを使うと湿気対策が可能です。すのこは木製ですき間が多い製品ですので、多くの場所で活用することで室内の湿気対策になります。
たとえば、風呂場での使用は効果的です。または布団の下に敷くという湿気対策もあります。汚れた空気が溜まらないようにするため、すのこを湿気対策に使用しましょう。
水蒸気を伴う暖房機器を使うときは気を付ける
蒸気が発生する暖房器具の使用をマンションでは控えましょう。
暖かい蒸気は、湿気そのものです。そのため湿度を上げて部屋を暖める暖房器具の使用は、湿気対策の真逆でNGです。エアコンやストーブなどの蒸気が発生しない暖房器具が望ましいため、湿気対策をしたいマンションでは使う暖房器具の種類が限定されます。
部屋の人数にも気を遣う
マンションの狭い室内では、人が多ければ多いほど温度も湿度も高まる傾向にあります。人間の体温が室内の空気を暖めて湿度が上がるため、1度にあまり多くの人をマンションに入れないことも湿気対策の1つです。
マンションに大勢の人を招く際には、窓を開けたり除湿器を稼働させたりして湿気対策を行えば問題ないでしょう。
部屋干しを避ける
マンションの室内で洗濯物を乾かすことは控えましょう。
洗濯物は乾くまで常に湿気を放っています。そのため、部屋干しをすることは湿気対策とは真逆です。極力、晴天時に室外にて洗濯物を乾燥させるようにしましょう。
梅雨時期など、どうしても部屋干しが避けられない場合は除湿機と一緒に使うと効果的です。
湿気が原因でマンションにカビが発生した場合の対処法6選
マンションは湿気によってカビが発生しますが、その際の6つの対処法があります。現在、マンションにお住まいで、カビに困っている方は参考にしてみてください。
通気性が悪いマンションや日当たり問題で発生しやすいのがカビですので、湿気対策と併せて実践することで綺麗な室内の維持につながるでしょう。
エタノール除菌
マンションに発生したカビは、エタノールを使った手入れをすると綺麗になります。
市販されているエタノールを雑巾に含ませて拭くだけでOKです。非常に手軽なカビ対策ですので、家財などに生えてしまったカビ取りに最適な方法です。
また、カビは雑菌ですので、根が深くなる前に除去しないと除去しにくくなります。窓ガラスやカーテンなどにも吹きかけておくだけでカビ対策になるので、日頃からエタノール除菌を実践しておきましょう。
乾いたモップをかけて掃除機をかける
床に湿り気のない乾いたモップをかけて、その後、掃除機をかけることでカビ対策ができます。発生したてのカビはモップでこするだけで簡単に除去できるので、まずは乾拭きとしてモップがけをしましょう。
その後はカビの残骸を掃除する意味でも掃除機をかけます。嫌なカビのにおいも除去できるので、モップと掃除機での掃除はセットで行いましょう。
カビが生えていなくても定期的に実践することで、マンションを綺麗なまま維持できます。
軽いカビには中性洗剤を使う
中性洗剤を直接カビへ垂らします。その後、しばらく時間を置いてから濡れ雑巾で拭き取ります。
主にフローリングに発生したカビに効果がある対処法です。壁などでも代用できますので、木製の壁に発生しているカビへも実践してみましょう。
ただし、シミになる可能性もあるため、まずは目立たない箇所で試してから全体のカビ対策を行ってください。とくに色の薄いフローリング材は注意が必要です。
頑固なカビにはカビ取りを使う
発生して長期間が経過しているカビには、専用のカビ取り剤を使用します。液状の薬剤でカビへ直接塗布をし、時間を置いてから乾いた雑巾で拭き取る方法です。マンションに発生した頑固なカビにも対応可能ですので、中性洗剤と同じ使用方法で実践できます。
また、レザーにも効果があるので、ソファー・イスなどの革製品に生えてしまったカビの除去も可能です。ただし、あまりにも長時間にわたって放置されているカビは根っこまで除去できないケースもあります。やはり、早めの対策を心がけましょう。
こまめなカーテンの洗濯
カーテンの洗濯はマンションを衛生的に保ちます。カーテンは結露によって水分を含みやすいため、カビが発生しやすい箇所です。そのため、定期的にカーテンを洗濯することでホコリやカビの根源を除去できます。
普段はあまり洗濯しないカーテンですが、汚れが付着しやすい物です。においも発生しかねない物ですので、晴れた日に衣類と同じようにカーテンも洗ってリフレッシュしておきましょう。そうすればカビの根源すら発生することはありません。
湿度だけでなく温度にも気を遣う
気温が25℃ほどになると、マンションはカビが生えやすい環境になってしまいます。湿度だけではなく温度計を設置して、室内の気温の計測も行うとカビ対策につながるでしょう。
とくにこれからの梅雨時期や夏にかけては、湿度と共に気温も上昇します。マンションでは暖かい空気がこもりやすいため、気温が上昇しない対策をしながらカビ対策を実行しましょう。
湿気が多いマンションの特徴5つ
既存のマンションは、すべて湿気が多いとは限りません。地域・立地・材質・階数・周囲の建物の有無など、少しでも悪条件が揃ってしまうとカビの発生がしやすいマンションということです。
1つでも悪条件を回避したマンションであれば、湿気やカビの発生に悩まされることが少なくなるかもしれません。
現在、カビに悩まされているマンションの住人や、これからマンションに住む方は、カビの原因になる湿気が発生しやすいマンションの特徴を把握しておきましょう。
水辺の近く
マンションの近くに川や海などがあると湿気が多いです。水辺にあるマンションは、常に見えない水蒸気の中で暮らすことになります。そのため、気温が高まる季節では、非常にカビが発生しやすくなってしまいます。
マンション内で湿気対策をしたとしても常時、周辺は常に水蒸気が舞っている環境といえます。窓を開けると蒸した感じがあるため、室内のケアを怠るとカビが発生するケースが多くなってしまいます。
どうしても水辺のマンションに住む場合、カビ対策を頻繁に行って室内に湿気が停滞しない環境づくりを意識して生活することが最善です。
コンクリート構造の新築
マンションの材質がコンクリートの場合は、湿気がこもりやすいです。流行しているコンクリート打ちっ放しのマンションがありますが、湿気が停滞しやすい作りといえます。
また、リフォームして素敵な見た目のコンクリートマンションにする場合にも湿気対策を忘れてはいけません。コンクリートで建てられたマンションは、構造上どうしても湿気が停滞しやすくなります。頻繁に窓を開けて風の流れをつくり、除湿器や拭き掃除なども併せて実践することが最善です。
見た目は素敵でも、メンテナンスフリーとは程遠いのがコンクリートのマンションといえるでしょう。
1階の角部屋
マンション1階の角部屋は非常に湿気が高い場所です。日当たりがよければ多少は緩和されますが、北側にある部屋では湿度が高まりやすいです。
両側に部屋がある他の住居と違い、角部屋は外気と接する面が多くその分だけ湿気や結露に悩まされることも多くなります。
1階ですと防犯の面でもあまり窓を開放できず、どうしても空気が流動しにくいのが1階の角部屋です。今回ご紹介してきた湿気対策を頻繁に実践することで、カビや嫌なにおいの発生を抑えることが可能です。お気に入りの部屋は、忘れずに湿気対策を講じていきましょう。
周辺に高い部屋がある
居住しているマンションの周囲に高い建物があると湿気が多くなります。なぜならば風の通り道が塞がれるため、周辺の建物が障害となって湿気が高まりやすいからです。または、永年住んでいると周辺に高層マンションが建てられることがあります。
この場合、どうしても風が入りにくい環境に変化してしまうでしょう。新たに引っ越しをする場合、上層階を探すことで空気の流動や日当たり、そして騒音問題も回避しやすくなります。やはり、マンションの高層階での生活は湿気対策にもつながるため、カビの発生が軽減するでしょう。
壁に断熱材が使用されていない
マンションの壁内に断熱材が使用されていないと湿気がこもりやすくなります。
目に見える箇所ではないので住人は確認できませんが、気になる方は管理人や建設会社へ問い合わせて確認してみましょう。断熱材は室内の空気環境を維持するための材料です。
つまり、マンションの室内で湿気対策をしていると外気の影響を受けずに空気環境を保ちやすくなります。真夏であっても涼しい室内を維持しやすくなるため、壁に断熱材が使用されていないマンションは湿気対策を頻繁に実践して対策していきましょう。
マンションの湿気対策はこまめに行おう!
今回は「マンションに発生する湿気の対策方法」についてご覧いただきました。
とくに梅雨の時期は、高い湿度を感じます。そして、それと同時にマンション内にも湿気がこもりやすい環境になるでしょう。
ご紹介してきましたマンションの湿気対策・カビ対策を行うことで、少しでも心地よい環境の中で生活できます。住人自身で湿気やカビの対策を実践する方法や、専門の業者にケアを依頼することも可能です。暑くなる季節の前に暮らしやすい環境をつくることが最善です。
ぜひ、こまめな湿気対策を行ってマンションを綺麗なまま維持し、住みやすい環境を整えていきましょう。