目次
マーガレットを育てる前に
マーガレットの正しい育て方や上手に育てるコツをご説明しますが、マーガレットの育て方の前に、マーガレットについて知っておくべきことをご説明します。
マーガレットの特徴
花芯の周りをぐるりと囲んでいる花びらを一枚ずつはがして、「好き」「きらい」「好き」・・・と恋占いに使うのにぴったりなマーガレットの特徴を紹介しましょう。
マーガレットは、「木春菊:モクシュンギク」と近縁種を交配させた園芸品種です。
本来はスペイン領カナリア諸島の温暖な気候で自生する半耐寒性低木で、日本には明治時代の末期にヨーロッパから伝わったとされています。
毎年花を咲かせる多年草で、その可憐な雰囲気は、切り花としてだけでなく、寄せ植えやハンギングバスケットの主役として、人々から愛されています。
マーガレットの育て方において、庭に植え替えると年々株が大きくなり、春になると一重の白い花を咲かせます。基本的に香りはありませんが、交配種でラベンダーに似た香りをもつものもあります。
それ以外の園芸品種も多く出回っており、一重に限らず八重、丁字、ポンポン咲きなど咲き方や、花の色が豊富にあり、細い葉の先端がギザギザと尖っているのも特徴のひとつでしょう。
本来、暑いのも寒すぎるのも苦手なのですが、品種改良の結果、現在では鉢植えだけでなく、地植えでも十分育てられるようになりました。
栽培カレンダー
マーガレットを栽培するのに適正な温度は15~20℃です。寒さに弱いため、3~6月の暖かい時期になってから鉢やプランターに植え付けます。
初心者は育てやすい苗から始めると失敗が少ないでしょう。地植えにする場合は、真冬と真夏を避けて、4~5月、そして10月頃の暖かい日に植え付けます。
11~5月頃に開花の時期を迎えますが、日当たりのよい暖かい場所で、冬の管理がうまくいけば、長い期間花を咲かせることができるでしょう。
ただし、夏の暑さに弱いので、気温が高い真夏は生長が鈍ってしまいます。
1 月 |
2 月 |
3 月 |
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11 月 |
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植付け | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||||
開花 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
《 ポイント 》
- 毎年花を咲かせる多年草で年々株が大きくなる
- マーガレットの育て方として鉢植えはもちろんのこと地植えでも十分育てられる
- 開花時期は11~5月頃
マーガレットを育てるために用意するもの
苗の選び方
マーガレットの育て方において「苗」の選び方はとても重要です。
春になると店先に出回るマーガレットの苗は、花芽が沢山ついていて、根元がぐらつきのないしっかりしている株を選びましょう。アブラムシがついていないか、葉の先端が黄色くなっていないかをチェックすることも忘れずにしてください。
マーガレットの育て方より苗の選び方の方が重要だと言えるかもしれません。
寄せ植えにする際は、矮性タイプのものが向いています。また、マーガレットの丈は品種によって30cmのものから100cmまで様々ありますので、庭や花壇に植栽する場合は、生長丈を確認してから適切な場所に植え付けるようにします。
鉢と軽石
マーガレットの苗よりひと回り大きいサイズの鉢を準備し、鉢底に水はけをよくするためのネットと軽石を敷きます。苗を鉢の中央に置き、周りに土を埋めて固定したら、鉢底から濁りのない水が流れるまでたっぷりと水を与えます。
用土
マーガレットは、水はけがよくアルカリ性の土を好みます。鉢植えは市販の培養土でも問題なく育ちますが、ご自分で土を配合する場合は、草花用の培養土に有機石灰や苦土石灰を混ぜ、1週間ほど寝かせたものを使用します。
地植えするマーガレットの場合には、植え付け前に腐葉土をすき込み、肥沃なふかふかの土を作っておきましょう。これもマーガレットの育て方として大切なポイントです。
《 ポイント 》
- 花芽が沢山ついていて、根元がぐらついていない株を選ぶ
- 害虫がついていないか、葉の先端が黄色くなっていないかをチェック
- 寄せ植えには、矮性タイプのもの
- ひと回り大きい鉢にネットと軽石を敷く
- 水はけがよくアルカリ性の土を好む
マーガレットの育て方
置き場所
マーガレットの育て方で気をつけることの一つに置き場所があります。
マーガレットは耐寒性が弱いので、12~3月頃までは室内の窓際など、日当たりが良い暖かい場所に置いて育てます。屋外に置いている場合には、夜間は袋やダンボールを被せて霜よけをする必要があります。
光りを好む植物なので、気温が上がり始める4月中旬~下旬頃に室外に出し、11月までは風通しの良い場所で、半日ほど日光に当てて育てます。
また、マーガレットの育て方として高温多湿にならないよう気をつけましょう。マーガレットは高温多湿が苦手なので、梅雨の時期は長雨に当たらないように注意しましょう。
水やり
マーガレットは乾燥気味を好みますので、過度な水やりをする必要はありません。
土の表面が乾いてきたら、鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水やりをしてください。開花しているときは、花に水がかからないように気をつけてくださいね。
肥料
マーガレットは肥料が少なめでもよく生長するので、開花中は2~3週間に1回、説明書どおりに希釈した液体肥料を与えます。
肥料を与えすぎると、花つきを悪くしてしまう場合がありますので、葉が黄色くなりだしたら、与えすぎのサインなので気をつけてくださいね。生育が止まる7~8月は、肥料を与える必要はありません。
《 ポイント 》
- 冬は室内の日当たりが良い暖かい場所に置く
- 梅雨の時期は長雨に当たらないようにする
- 乾燥気味を好むため過度な水やりは要らない
- 葉が黄色くなったら肥料の与えすぎのサイン
- 生育が止まる7~8月は肥料を与えない
マーガレットの育て方のポイント
注意する病害虫と対策
マーガレットの育て方で注意することは病害虫です。葉っぱと茎の部分に斑点が付いたのちに枯れてしまう「立枯病」という病気があります。
梅雨の時期から発生し伝染しやすいので、かかってしまったら株を抜き取って捨ててしまうしか方法はありません。またアブラムシやヨトウムシなどの害虫は、放置しておくとどんどん増えて成長に支障が出てくるので、見つけ次第すぐにオルトラン剤で駆除してください。
伸びすぎたら剪定する
マーガレットの剪定に適した時期は3~6月ですので、この時に咲き終わった花の枝を切り戻します。
9~10月の秋にもわき目から二番花を咲かせますので、その後も同じく切り戻しを行います。伸びた草丈を半分以下に切り戻し、新しく伸びるわき芽を育てることで、翌春に沢山の花を咲かせて楽しませてくれます。
そうかと言って、葉を残さずに強く切り戻すと、枯れてしまうことがありますので注意してくださいね。
1年以上たったら植え替えをする
マーガレットは根詰まりを起こしやすいので、育て始めてから1年以上経過しているのであれば、ひと回り大きなサイズの鉢への植え替えをします。
《 ポイント 》
- 立枯病にかかったら株を抜き取って捨ててしまう
- 害虫を見つけ次第すぐにオルトラン剤で駆除
- 剪定に適した時期は3~6月と9~10月
- 一年が過ぎたらひと回り大きな鉢への植え替えする
マーガレットの育て方に関するQ&A
A.現在のマーガレットは品種改良が進み、たくさんの種類が出回るようになりました。
園芸用として人気があるのは、
- メテオールレッド
一重咲き種で淡いピンクの花色から濃いピンクに変化する - サマーメロディ
八重咲き種でピンク色のグラデーションが美しい - ボンザマーガレット
一重咲きと八重咲きの混合種
この3つに人気が集中しています。
A.上に伸び、株元がすいてしまうマーガレットには、横に茂って地面をカバーするタイプの「ヘデラ」などの植物と相性がいいようです。また、マーガレットとの高低差があってバランスよく見える「ローダンセマム」や「オステオスペルマム」なども相性が良いでしょう。
《 ポイント 》
- 品種改良が進みたくさんの種類がある
- 地面をカバーするものや高低差でバランスよく見えるものと相性が良い
マーガレットの増やし方
マーガレットの増やし方でもっとも手軽な方法は「挿し木」です。
挿し木の手順
- 5~6月、もしくは9月ごろに太くしっかりとした茎を選ぶ。
- 2~4枚の葉を残して5~10cmのところで穂先をカットし、他の葉は落としておく。
- 切り口を2時間ほど水につけて吸水させる。
- 水はけのよい土に挿して根が出るのを待つ。
- 約1ヶ月後に根が出てきたら、肥沃な地面に植え替える。
マーガレットの育て方において、種まきでの増やし方は時間がかかりますが数多く増やすことが可能です。また、株分けによる増やし方は茎が木質化するので向きません。
最後に
マーガレットの育て方について、いかがでしたか?
栽培するにあたり、1番大切なことは植える植物の特性を知っておくことです。マーガレットは、毎年花を咲かせる植物です。
丈夫で育て方も比較的簡単ですので、マーガレットを育てたことのない方やガーデニング初心者の方でも、気軽に取り組むことができるのでおすすめの花です。花色や咲き方もさまざまなので、園芸店に出向いてどれにするか選ぶ楽しみもありますよ。
この記事を参考にして、冬から春の期間をマーガレットで華やかに飾ってみてはいかがでしょうか?