目次
ニンニクを育てる前に
さっそくニンニクの育て方を紹介したいところですが、その前に知っておいて欲しいことや準備するものについて説明します。
すべてそろえてから植えると、スムーズに育てることができます。
ニンニクの品種と選び方
ニンニクは住んでいる地域を選ぶ植物です。寒冷地向けと暖地向けのニンニクがあるので自分の暮らしている場所に合わせて選ぶようにしましょう。
寒地:ホワイト6片・無臭ニンニク
北海道や青森など、関東から北の寒冷地で育てる場合は、これらの品種が有名です。暖かい場所で育ててしまうと病気が出やすく成長不良を起こしやすいです。
暖地:平戸・ジャンボニンニク
関東から西の地域に住んでいる方におすすめの品種は上記の2種類です。どちらも比較的育てやすく初心者でもチャレンジしやすいです。
栽培カレンダー
栽培カレンダーもあります。以下にまとめたのでぜひ参考にしてみてください。
寒冷地
- 植え付け:9月下旬〜10月上旬
- 追肥:4月上旬と5月上旬
- 収穫:6月下旬〜7月上旬
1 月 |
2 月 |
3 月 |
4 月 |
5 月 |
6 月 |
7 月 |
8 月 |
9 月 |
10 月 |
11 月 |
12 月 |
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植え付け | ◯ | ◯ | ||||||||||
追肥 | ◯ | ◯ | ||||||||||
収穫 | ◯ | ◯ |
暖地
- 植え付け:10月中旬〜下旬
- 追肥:3月上旬と4月上旬
- 収穫:5月下旬〜6月下旬
1 月 |
2 月 |
3 月 |
4 月 |
5 月 |
6 月 |
7 月 |
8 月 |
9 月 |
10 月 |
11 月 |
12 月 |
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植え付け | ◯ | |||||||||||
追肥 | ◯ | ◯ | ||||||||||
収穫 | ◯ | ◯ |
寒冷地と暖地で違うので注意しましょう。頭に入れておくだけでスムーズに育てることができます。
準備しておくもの
準備しておくものは以下のものです。
- ニンニクの種(種球)
- 培養土
- プランター
上記の3つを用意しておきましょう。培養土はあらかじめ完熟堆肥を20~30%混ぜておくとニンニクにとってより良い土になります。
《 ポイント 》
- 寒冷地向きはホワイト6片・無臭ニンニク、暖地向きは平戸・ジャンボニンニク
- カレンダーは暖地と寒冷地で違う
- 培養土はあらかじめ完熟堆肥を20~30%混ぜておく
ニンニクの育て方
準備が整ったところで、ここからはニンニクの育て方を紹介します。植え方から収穫まで解説するのでぜひ参考にしてみてください。
種球の植え方
ニンニクは9〜10月に植えるようにしましょう。種球は薄皮で形が整ったものを選ぶと良いです。植えるときの手順は以下のとおりです。
- 種球をバラバラにする
- 15cm間隔に穴をあける
- 尖っている芽を上にして植える
気温が高すぎない時期に植えることが大切です。高すぎると種球が腐ってしまうことがあります。注意しましょう。
《 ポイント 》
- 種球は薄皮で形が整ったものを選ぶ
- 気温が高すぎない時期に植える
水やりと肥料
水やりは発芽するまでは乾燥しないようにたっぷり与えるようにしてください。様子を見て土が乾いているタイミングで水を与えましょう。発芽したら乾燥気味に育てるようにしてください。
肥料は2回与えます。1回目の追肥は12月ごろ、2回目の追肥は2月中旬に与えてください。これは粒状の場合で、液肥タイプならば倍の回数撒くようにしましょう。
《 ポイント 》
- 水やりは発芽するまでは乾燥しないようにたっぷり与える
- 1回目の追肥は12月ごろ、2回目の追肥は2月中旬に肥料を与える
芽かき
芽かきは草丈が10〜15cmになったときに行います。1箇所から2本芽が出ているものがあるので、1本かき取ってあげます。そうすることで、栄養が分散しなくなるので良いニンニクが育ちやすくなります。
《 ポイント 》
- 草丈10〜15cmになったときに行う
- 1箇所から2本芽が出ているものがあるので、1本かき取る
花芽は摘み取る
伸びてくるととう立ちして花芽が出てきます。そのまま放置していると花芽に栄養を持っていかれてしまうのでニンニクが大きく育たなくなってしまいます。なので、花芽が出てきたら摘み取るようにしましょう。
摘み取った芽は「ニンニクの芽」として食べることができるので、ぜひ料理に使ってみてください。
《 ポイント 》
- 伸びてくるととう立ちして花芽が出てくる
- 摘み取った芽は「ニンニクの芽」として食べることができる
収穫
収穫にベストなタイミングは、冬眠を終えた5〜6月が適期です。収穫を見分けるポイントは株が枯れているかどうかです。株の半分くらいが枯れたら収穫しましょう。
梅雨の時期に入ってしまうとニンニクが腐ってしまいます。梅雨前には収穫が終わるようにしてください。
《 ポイント 》
- 冬眠を終えた5〜6月が適期
- 株の半分くらいが枯れたら収穫する
ニンニクの育て方で気をつける病害虫
ここからはニンニクを育てるときに気をつけるべき害虫について紹介します。成長を妨げられてしまう原因にもなりますので、気をつけるようにしましょう。
害虫対策
病害虫はアザミウマに気をつけましょう。アザミウマの初期症状は、葉にできるかすり状の白斑です。放置していると生育が悪くなり、収穫量の低下に繋がります。対策としては除草と花がら摘みを丁寧に行うことです。
その他にも、同じように葉に白だけでなく赤や黒い斑点ができることがあります。原因は害虫ではなく、さび病です。このさび病の中で、赤や黒い斑点ができるものを赤さび病といいます。
病気対策
にんにくの病気としては、先ほども取り上げたさび病に気をつけてください。症状は葉っぱに黒っぽい病斑ができ、枯れていきます。
周りに病原体を持った植物を植えていたり、朝露で濡れることが多いと感染します。予防としては予防剤を撒くようにして下さい。発生してしまったら殺菌剤を撒きましょう。
同時に赤さび病も発生します。寒冷地のニンニクに出やすいので注意しましょう。
《 ポイント 》
- アザミウマに注意
- 葉っぱに黒っぽい病斑ができ、枯れていく
- 発生したら殺菌剤を撒く
ニンニクに関するQ&A
ここからはニンニクを育てるときによく聞かれる質問にお答えします。ぜひ参考にしてみてください。
A.連作障害が見られることはほとんどありません。しかし5〜6年過ぎると収穫量は減ってくるのでそのときには輪作をしてみてください。
A.殆どの野菜と相性が良いです。特に相性がいいのはきゅうり・トマト・茄子です。
A.タンパク質やミネラル、アミノ酸といった栄養素が豊富に含まれています。
《 ポイント 》
- 連作障害は無い
- 相性がいいのはきゅうり・トマト・茄子
- タンパク質やミネラル、アミノ酸が豊富
育てたニンニクの保存方法
ここからは育てたニンニクの保存方法について解説します。せっかく育てたニンニクを長く楽しむためにも覚えておきましょう。
ネットに入れる方法
- ネットに入れる
- 風通しの良い涼しい場所に保管する
束ねて吊るす方法
- 茎を短く切る
- 束ねて軒先に吊るす
どちらにも共通して言えるのは乾燥気味にしておくこと。雨や湿気で濡れてしまうと傷む原因になります。
《 ポイント 》
- 風通しのいい涼しい場所に保管する
- 乾燥気味にさせておく
最後に
今回はニンニクの育て方について紹介しました。
ニンニクはプランターで手軽に育てられ、初心者でもチャレンジがしやすい植物です。しかし、寒冷地向きと暖地向きがあるので注意してください。
また、花がら摘みや芽かきなど、育てるときに忘れてはいけないこともあります。栽培カレンダーを見ながらベストなタイミングで行うようにしてください。
この記事を参考に美味しいにんにくを育ててくださいね。