たけのこの旬はいつ?上手な選び方やおすすめのレシピを紹介

春から夏にかけて旬を迎えるたけのこについて、品種ごとの違いや主要産地などさまざまな情報を伝えます。また、美味しいたけのこを見分けるコツ、たけのこの保存方法、旬のたけのこのうまみを引き出すレシピなど、日常生活において活用できる知識も紹介します。

たけのこの旬や産地

たけのこ

たけのことは、食用可能な竹の芽を指します。竹自体の種類は数百種ほどありますが、たけのことして食べられるものは、孟宗竹(もうそうちく)、淡竹(はちく)など、数種類のみです。

たけのこの旬や産地を見ていきましょう。

たけのこの旬

一般的にたけのこの旬は春から夏にかけてとされています。

たけのこの旬は品種によってさまざまで、3月から5月にかけてを旬とする孟宗竹、9月から10月を旬とする四方竹(しほうちく)などがあります。「旬」という漢字本来の意味は時の単位で、10日間のことを指します。

たけのこは「筍」と漢字表記されるだけあって、旬である10日間が重要です。この10日間を逃すとみるみるうちに天へと伸び、竹に成長して、食べるのが難しくなります。

たけのこの特徴

たけのこは、円柱状の根元から先端に向かうにつれて細くとがっていくような形状をしています。ちょうど、削りたての鉛筆によく似た形です。

黒みがかった色合いの皮を持つ細長い形状のたけのこはオス、淡い色合いの皮を持つふくよかで丸みがある形状のたけのこはメスと呼ばれます。緑色の穂先を持つオスに対し、メスは黄色の穂先を持っているのが特徴です。

たけのこの歴史

現在の一般家庭においてよく食されている孟宗竹が中国から伝来したのは、江戸時代初期から中期ごろとされています。

日本最古の歴史書「古事記」に、国造りの神イザナギが黄泉の国から逃げ帰る際、たけのこを投げ、それを追っ手の鬼女たちが食べた、という描写があります。この記述から、たけのこは奈良時代にはすでに食用として流通していたものと考えられています。

また、古事記に登場するたけのこは、古くから日本にて自生していた真竹(まだけ)ではないかという説が主流です。

たけのこの産地

林野庁の調査によると、平成30年度におけるたけのこの主な生産地は福岡県、鹿児島県、熊本県といった九州地方です。そのほか、四国地方および京都府内でも栽培が盛んに行われています。

品質の良いたけのこを育てるためには、適度な太陽の光や、恵まれた土壌、適切な竹の間引きなどが必要となります。

たけのこの味

無加工のたけのこのえぐみは強く、また食感も硬いため、食用にするには米ぬかといっしょにゆでてアク抜きを行う必要があります。水煮のたけのこはコリコリとした食感で、ほのかな苦みと濃いうまみを感じられます。

しかし、無加工でも掘りたてのたけのこであれば、刺身として食べることが可能です。たけのこの刺身は、一部の生産地では名物として扱われているほどです。

穂先のやわらかな食感と、根元のしっかりとした歯ごたえの対比を楽しめる旬の珍味として重宝されています。

たけのこの栄養・効能

たけのこにはうまみ成分であるグルタミン酸、アミノ酸が含まれており、疲労回復効果が期待できます。そのほか食物繊維も豊富で、便秘解消にも役立ちます。

また、人体から塩分を排出する効果のあるカリウムも含まれているため、血圧が気になる人にも優しい食材です。

たけのこの種類

自生するたけのこ

竹の品種は全体で見ると数百種類にも及びますが、その中でたけのことして食べられるものは、孟宗竹(もうそうちく)、淡竹(はちく)、真竹(まだけ)、四方竹(しほうちく)、根曲がり竹(ねまがりたけ)といった数種類のみです。色や形状は品種によって差が大きく、旬や収穫時期もさまざまです。また、限定された地域でしか育たない品種も存在します。

孟宗竹(もうそうちく)

孟宗竹(もうそうちく)

孟宗竹は、現在の日本では最もポピュラーなたけのこです。江戸時代に中国江南地方から伝来した品種で、他の品種と比べると、大ぶりかつふっくらとした見た目をしています。

真っ白な中身と濃い甘み、歯ごたえの良さなどから、一般家庭においても人気の高いたけのこです。旬は3月から4月ごろです。

淡竹(はちく)

淡竹(はちく)

淡竹は、孟宗竹に比べると小ぶりで細身のたけのこです。赤みがかった濃い茶色の皮は、ツルツルとした感触をしています。えぐみの少ないシンプルな味わいと、さわやかな軽い歯ごたえが特徴的です。旬は4月下旬から5月ごろです。

また、凄まじい勢いで物事が進んでいくことを「破竹(はちく)の勢い」と言い表しますが、この場合の「はちく」は「竹がいっぺんに割れていく様子」という意味です。たけのこの種類である「淡竹」との混同には注意しましょう。

真竹(まだけ)

真竹(まだけ)

真竹は、淡竹と同じく細身の形状のたけのこです。皮は全体的に黒っぽく、バナナのシュガースポットによく似たまだら模様が見られます。

真竹は別名、苦竹(にがたけ)とも呼ばれます。この名前の由来は、旬を過ぎると苦みが強くなり、食用には向かなくなることからです。旬は他の品種よりも遅く、5月から6月ごろです。

四方竹(しほうちく)

四方竹(しほうちく)

四方竹は、ごぼうのようにほっそりとした見た目をしています。皮をむくと淡い緑色の中身が表れます。断面は丸みをおびた四角形で、真ん中にぽっかりと穴が空いています。

名前の通り、四角いたけのこです。他の品種と比べてアクが強く、また、皮をむいたまま置いておくと、中身が紫色に変色します。

扱いの難しさから全国流通は難しいとされてきましたが、近年では技術改良も進み生産地以外でも楽しめるようになりました。四方竹は、季節外れのたけのことしても知られています。旬は9月から10月ごろです。

根曲がり竹(ねまがりたけ)

根曲がり竹(ねまがりたけ)

根曲がり竹は、千島笹(チシマザサ)の若芽のことを指します。

厳密に言うとたけのこではありませんが、たけのこのようなコリコリとした歯ざわりの良さにちなんで、姫たけのこ、笹たけのことして親しまれています。

特徴は、太いアスパラガスのような若緑色の見た目です。雪国に生息する千島笹の若芽は、地面に降り積もった雪の重みでその根元が曲がります。これが根曲がり竹と呼ばれる理由です。旬は5月から6月ごろです。

上手なたけのこの選び方

たけのこ

たけのこは個体差の大きい食材です。ものによってはえぐみが非常に強く、食用に向かない場合があります。旬の美味しいたけのこを選ぶためには、皮や形、切り口の様子をよく観察することが大切です。

たけのこの上手な選び方を見ていきましょう。

皮が薄茶色のもの

美味しいたけのこは、皮の色が薄いのが特徴です。

たけのこの皮の色は、日照時間に比例して濃く黒ずんでいきます。日に当たれば当たるほどえぐみは増し、食感は硬くなり、もちろん味は落ちます。そのため、黒みがかった茶色よりも、明るい薄茶色のたけのこを選ぶのがポイントです。

穂先が黄色いもの

たけのこは、閉じた黄色い穂先のものを選びましょう。

たけのこの穂先は太陽の光を浴びるほど開き、緑色に染まっていきます。またそれにともない、えぐみも増していきます。つまり、黄色い穂先のたけのこは育ちすぎておらず、甘みが十分だということになります。

黄色い穂先のたけのこをメス、緑色の穂先のものをオスと呼び分けますが、美味しいたけのこを食べたいときは、メスのたけのこを探しましょう。

切り口が白いもの

たけのこの切り口は、新鮮さを表しています。掘り出して時間が経ったものほど切り口は黒ずみ、乾燥していきます。

古いたけのこはえぐみや苦みが強く、舌触りも悪くなります。甘くてやわらかいたけのこを選ぶためには、切り口の色が白く、新鮮でみずみずしさの残るものを探すことが重要です。

太く、手に取ると重いもの

たけのこを選ぶときは、ずっしりと太く重いものにしましょう。

たけのこの重さはそのまま水分量の表れであり、同時に新鮮さを測る基準にもなります。軽いたけのこは水分が失われ、中身がスカスカになっています。一方、重いたけのこには水分がたっぷり含まれており、新鮮な状態です。

また、細いたけのこは、育ちすぎて竹になりかけているたけのこです。食用するなら、なるべく太く短いものを選びましょう。

たけのこの保存方法

筍とふきと山吹の花

たけのこの保存は時間との勝負です。「たけのこをとる前には湯を沸かせ」とも言われるように、たけのこを掘りだしたらまず先端を切り落とし、下ゆでを行いましょう。このとき米ぬかを利用すると、えぐみが抜けやすくなります。

ゆで終わったら冷ましてから皮をむき、水で満たしたタッパーなどの密閉容器に入れます。このまま冷蔵庫で保存すれば、1週間ほど美味しく食べられます。水は毎日欠かさず取りかえましょう。

保存期間の目安

たけのこ

タッパーなどで保存した水煮のたけのこは、毎日水を取りかえれば1週間ほど持ちます。さらに長期保存する場合は、ビンなどの密封容器に詰めてから、煮沸消毒を行うことが必要になります。

ビン詰めにした水煮のたけのこは、未開封であれば1年、開封してからは1ヵ月ほどで食べきりましょう。また、たけのこを浸す水を塩水にすることも、長期保存には効果的です。

たけのこを使ったおすすめレシピ5選

筍とフキの土佐煮

さてここからはたけのこを使ったおすすめのレシピを5つ紹介します。

どれもたけのこ本来の素材の味をふんだんに活かした料理です。たけのこを使って何を作ろうか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

たけのこの炊き込みごはん(4人分)

具材

  • たけのこの水煮(孟宗竹):200g
  • 米:3合
  • 油あげ:1枚
  • にんじん:半分
  • 三つ葉:お好みの分量

調味料

  • しょうゆ:大さじ2
  • 酒:大さじ2
  • 白だし:大さじ1
  • 和風だし汁:400ml

作り方

最初に研いた米を炊飯器に入れて、1時間ほど水に浸しておきます。油あげはひとくちサイズ、にんじんは2センチほどの短冊切りにします。

たけのこは水洗いして、食べやすい大きさに切っておきましょう。先の方は厚めに切り、根元の方は薄く切ると熱が均等に入りやすくなりますます。


たけのこの黒こしょうペペロンチーノ(4人分)

材料

  • たけのこの水煮(孟宗竹):150g
  • スパゲッティ:350g
  • ニンニク:1~2片
  • 鷹のツメ:2本
  • オリーブオイル:大さじ3
  • 塩こしょう:お好みの分量
  • あらびき黒こしょう:お好みの分量
  • コンソメ(顆粒):少々

作り方

まずはたけのこの水煮をよく水洗いして、ひとくちサイズに切っておきます。スパゲッティは7~8分ほどゆでましょう。

ゆでている間に、フライパンにニンニク、鷹のツメ、オリーブオイルを入れ中火で炒めます。ニンニクの香りがしてきたら、たけのこを投入します。

スパゲッティがゆであがったらザルで水を切り、ゆで汁を100ccほど取っておきます。スパゲッティをフライパンに入れ、他の材料と混ぜ合わせましょう。ある程度なじんだら、ゆで汁とコンソメを入れて、水気がなくなるまで炒めれば完成です。


根曲がり竹の刺身(2人分)

材料

  • 根曲がり竹(なるべく新鮮なもの):100g
  • わさび:お好みの分量
  • しょうゆ:お好みの分量

作り方

まず、根曲がり竹を皮つきのまま下ゆでしていきます。竹串が通るくらいのやわらかさになったら、ザルにあけて冷まします。

次に、ピーラーを使って皮をむいていきます。皮全部をピーラーでむくのではなく、一部分だけむいて、残りは手でむきましょう。根もとの硬い部分は食用には適さないので切り落として大丈夫です。やわらかい部分だけを残して切りそろえたら完成です。

また、わさびじょうゆではなく酢味噌を付けて食べると、さっぱりとした味わいを堪能できます。


たけのことニンニクの芽のステーキ(4人分)

材料

  • たけのこの水煮(孟宗竹):200g
  • ニンニクの芽:200g
  • サラダ油:大さじ1/2
  • バター:小さじ1
  • しょうゆ:大さじ2
  • 塩こしょう:お好みの分量

作り方

下ごしらえとして、たけのこを水洗いします。洗い終わったら水気をキッチンペーパーなどで拭き取り、ひとくちより少し大ぶりに切っていきます。先端は厚く切り、根もとは薄く切ると、火の通り具合が均一になります。

ニンニクの芽は半分に切っておきます。中火にかけたフライパンにサラダ油を薄く引き、バターを入れます。バターが溶けてきたら、たけのこを投入します。

たけのこの裏表に焦げ目がついたタイミングで、ニンニクの芽を入れます。たけのこは竹串が通るくらい、ニンニクの芽は色がほんのり濃くなるまで焼きます。

焼き終わったらしょうゆを入れ、焦げないように気をつけながら具材と絡めていきます。しょうゆがまんべんなく具材に行き渡ったら、仕上げに塩こしょうを振って完成です。


たけのこのお吸い物(2人分)

具材

  • たけのこの水煮(孟宗竹):100g
  • 乾燥わかめ:5g

調味料

  • 和風だし汁:400g
  • しょうゆ:小さじ1
  • 塩:小さじ1/2
  • ゆずの皮:お好みの分量
  • 七味:お好みの分量

作り方

最初に、たけのこをよく水洗いします。保存料の酢による酸味が気になるようであれば、さっとゆがきましょう。下ごしらえが終わったら、たけのこを縦に薄く切っていきます。根元部分は輪切りにしたあと、半分に切りましょう。

中火にかけた深めの鍋に調味料を入れ、沸騰させます。弱火にしてからたけのこを投入して、味が染み込んでやわらかくなるまで煮ます。

たけのこが煮えたらわかめを入れ、火を消してふたをします。2分ほど待ってからふたを開け、お椀に盛りつけます。仕上げにゆずの皮と七味を散らせば完成です。

旬のたけのこを美味しく食べよう!

たけのこ

たけのこは旬の見極めが難しい食材です。少しでも時期を逃せば味が落ちてしまいますが、一方で、ぴったりの時期に食べれば、素晴らしい味と舌触りを楽しむことが可能です。

店頭でたけのこを選ぶ際には、美味しいたけこのチェックポイントを満たしているかどうかを確認して、旬の絶品たけのこを探し当てましょう。

たけのこ

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