きのこの種類!スーパーで買えるものから西洋茸まで

きのこ種類

日本にはどれくらいの種類のきのこが存在していると思いますか?きのこの種類で思いつくのは、ぶなしめじ・えのき・まいたけ・えりんぎなどの他に、世界三大きのことして有名なまつたけや、トリュフ、ポルチーニ、ジロールのような高級感たっぷりの西洋茸など様々あります。今回は、私たちの料理になくてはならないきのこの種類と特徴をまとめてみました。

きのこの種類

籠ときのこ

きのこの種類は名前がついていない種類を全て合わせると、国内だけでも5,000~6,000種類と言われていますが正確な数は未だにわかっていません。

その中で名前があるきのこは約2,000種類あり、食用にされているきのこはおよそ200種類、その中で特に好んで食用とされるきのこの数は、わずか70種類程度だと言われています。

また、食べることができない毒きのこは200種類以上あると報告されており、それ以外のきのこは、毒があるのか無いのかすらわかっていないようです。

日本ではきのこの研究者が圧倒的に少なく、海外に比べて分類調査が遅れていることから、これから研究が進むにつれて、解明されていくのと同時に、新種のきのこの数も増えていくでしょう。

きのこ類は大きく分けると倒木や落ち葉などを栄養として成長する「腐生性(ふせいせい)」のきのこと、樹木の根に共生して成長する「菌根性(きんこんせい)」に分かれます。

腐生性の代表的なきのこ

  • しいたけ
  • えのきだけ
  • ぶなしめじ
  • なめこ
  • まいたけ

など。

菌根性の代表的なきのこ

  • まつたけ
  • ほんしめじ

など。

なお現在約20種類のきのこが人工栽培されているのですが、その内のほとんどが腐生性のきのこで、菌根性のきのこはようやくホンシメジが人工栽培の技術が開発された段階に留まっており、生産に向けて技術改良を進めているところです。

《 ポイント 》

  • きのこの種類は国内だけでも5,000~6,000種類。
  • 正確な数は未だわかっていない。
  • 名前がついているものは,2000種類、食用にされているきのこは200種類、好んで食用にされるきのこの数は70種類。

スーパーで買える身近な“きのこ”の種類

スーパーで購入することができる身近なきのこ11種類を紹介しましょう。

しいたけ

しいたけ

しいたけはシイの木の枯れ木に生えるきのこで、全国の森林で自生しています。

人工栽培の技術が進んでいるのでスーパーなどで買えるものはほとんどが栽培された物であり、クセの強い香りが苦手な方向けに、オガクズ栽培によるクセの無いものもあります。

昔からなくてはならない人気のある食材で、ご飯・汁物・焼き物・炒めものなど、さまざまな料理に使われています。

えのきだけ

えのきだけ

えのきだけは広葉樹の枯れ木の上に生えるきのこですが、人工栽培により流通量が増え、身近なきのこのひとつになりました。

安価でクセのないきのこなので用途も多く、鍋のほか、和え物、てんぷら、炊き込みご飯・汁物・煮物など様々な料理で使用されています。

しめじ(ほんしめじ)

ほんしめじ

しめじは赤松やコナラの木に生えて成長する菌根菌タイプのきのこで、正式名称を「ほんしめじ」といいます。傘の直径は約2~3センチ、全長8センチ程度で下の部分に少し膨らみがあるのが特徴です。

菌根菌タイプのきのこはまつたけなどと同じく、栽培がとても難しいため、ほんしめじは市場にはなかなか出てこない高級品です。現在はある程度の栽培が可能になりつつあるようですが、それでも天然物は貴重といえるでしょう。

ぶなしめじ

しめじ

もっともポピュラーなきのこであるぶなしめじは、ブナやカエデの広葉樹の倒木や切り株に生えるきのこです。人工栽培が盛んで安定して流通量が多いので手軽に購入することができ、最近では栽培キットも販売されているので、自宅でも育てることが可能です。

一般的に「しめじ」と言うと、ぶなしめじを指しますが、かつてぶなしめじを、「ほんしめじ」または「しめじ」として販売していたというのがその理由のようです。

栽培が難しいほんしめじに対して、ぶなしめじは栽培が比較的簡単なため、高級品のほんしめじの代わりとして市場に流通させていましが、そもそもこのふたつはそれぞれ違う種類のきのこ。
消費者を混乱させないように現在は「ぶなしめじ」の名で販売するようになりました。

汁物・煮物・炒めものなどいろいろな料理に幅広く使われています。ちなみに真っ白い「ブナピー」は、ぶなしめじの改良種で、企業が開発したオリジナル品種です。

まいたけ

舞茸

舞茸(まいたけ)を見つけると、嬉しさのあまり舞い踊りたくなるからその名がついたという説は有名ですよね。最大級のものであれば、直径が30cm以上、重さは3kgを超えるものもあるようです。

味はあまり強くありませんが、感触は緻密でやわらかく良い香りと良い食感があることから、食用きのことして重宝され、様々な料理に利用されています。

えりんぎ

えりんぎ

平成5年頃、国内で初めて人工栽培に成功してからというもの、今やすっかりポピュラーになったえりんぎですが、日本ではまだまだ新顔のきのこです。

もともと西洋のきのこなので、パスタや肉料理の付け合わせなど洋風の料理が似合います。主に軸の部分を薄くスライスして食べますが、強い歯ざわりが特長です。

なめこ

なめこ

なめこの特長であるヌルヌルしたぬめりは、体に良い成分が含まれています。

特に赤味噌を使った赤だしと豆腐との組み合わせは絶品です。ただし、酸化しやすく、その結果酸っぱいような味が出る可能性があります。そのため、サッと洗って早めに食べることがおすすめです。

ひらたけ

ひらたけ

実はこのひらたけは、かつて「しめじ」と名乗っていた時期がありました。形をしめじに似せて栽培したひらたけを「しめじ」と称して市場に出していましたが、その後ぶなしめじが「ほんしめじ」と呼ばれるようになったため、ひらたけは本来の「ひらたけ」になったのです。

クセが少なく特長がないためどんな料理にも使えます。

マッシュルーム

マッシュルーム

海外向けに輸出する缶詰用として栽培されていたマッシュルームですが、やがて国内で生食するようになったようです。

煮込み料理には少し味が濃いブラウンを、サラダやクリームシチューなど色を意識する料理にはホワイトを使うというように、使い分けるとよいでしょう。

まつたけ

まつたけ

香りを楽しめる国産まつたけは庶民にはなかなか手の届かない高級品です。栽培ができないうえに獲れる環境が激減し、希少価値が高くなっていくばかり。よって高級感のある和食店などでは、土瓶蒸しや天ぷら、網焼きなどの高価なメニューに並ぶことが多いようです。

この独特な香りを好むのは日本人だけで、他の国では不評でしたが、日本での圧倒的な人気からか、ここ数十年で日本の高級食材として各国に広がりつつあるようです。

カナダ産や中国産のものなら、多少は安く手に入れることができるので、松茸ごはんやお吸い物、あるいはホイル焼きにするなど、ご家庭でも味わってみてください。

きくらげ

生キクラゲ

きくらげは水で戻さずすぐに料理に使える「生キクラゲ」と、日持ちする「乾燥キクラゲ」の2種類があります。

きくらげ自体には味にクセが無く、どんな料理に加えても食べやすいきのこなので、炒め物、スープ、揚げ物、炊き込みご飯など、色んなレシピで活躍してくれます。

また乾燥きくらげは国産が多く流通していますが、生きくらげは鮮度が高い国産品のみが流通しているので安心して食べられます。

《 スーパーで買える身近なきのこ 》

  • しいたけ
  • えのき
  • しめじ(ほんしめじ)
  • ぶなしめじ
  • まいたけ
  • えりんぎ
  • なめこ
  • ひらたけ
  • マッシュルーム
  • まつたけ
  • きくらげ

西洋茸(セイヨウキノコ)の種類

トリュフ

西洋きのこ

トリュフと言えばフランス料理に使われる高級きのこ。キャビアやフォアグラと並ぶ世界の三大珍味とも言われる高級食材のひとつです。

トリュフは香りが命のきのこなので、その香りを活かした料理、例えばパスタ、サラダ、ソースの材料などがメインになります。

大きく分けて「黒トリュフ」と、産出量がとても少なく黒トリュフの何倍も高価な「白トリュフ」の2種類がありますが、調理方法にも違いがあり、加熱して食べる事が多い黒トリュフに対して、白トリュフは生で食べることがほとんどです。

ポルチーニ

ポルチーニ

「トリュフ」「まつたけ」と並ぶ世界三大きのこのポルチーニは、独特の香りを放ち、歯応えも良く、イタリア料理やポーランド料理など、ヨーロッパの各地で様々な料理に使われています。

トリュフやまつたけ同様、人工的な栽培が確立されていないので、自然に発生するのを期待するしかないことから、生が出回る時期や量は非常に限られています。

日本でも比較的手に入りやすいのは、イタリアから輸入されるスライスした乾燥品で、冷凍品も一部出回っているようです。

ジロール(あんず茸)

ジロール(あんず茸)

和名であんず茸とも呼ばれているジロール茸は、名前の通りあんずの甘酸っぱい香りを放ち、乾燥するとその香りは強くなります。

日本での知名度は低く、流通量は少ないのですが、フランスの過程では料理には欠かせないきのこで、オムレツなど甘い香りを楽しみながら食べる人が多いそうです。

モリーユ(あみがさ茸)

モリーユ(あみがさ茸)

その独特な容姿から日本ではほとんど食べられることはないのですが、ヨーロッパ、特にフランスでは高級食材として親しまれています。人工栽培での安定した収穫は今のところまだ確立されていません。

調理法としてはクリームパスタやホワイトソースなど、乳製品との相性がよい反面、汁物や炊き込みご飯などの和食には合わないようです。

また、食用とはいうものの、微量に毒成分を含むので食べすぎは禁物です。注意してください。

《代表的な西洋茸の種類 》

  • トリュフ
  • ポルチーニ
  • ジロール
  • モリーユ

きのこの種類に関するQ&A

きのこの栽培キット

Q.きのこの栽培キットではどのようなきのこが栽培できますか?

A.主なものでは「えりんぎ栽培キット」「ぶなしめじ栽培キット」「ひらたけ栽培キット」「なめこ栽培キット」「えのき栽培キット」などがあります。

Q.きのこの栽培キットのどこで購入できますか?

A.きのこ種菌・菌床メーカーで作った栽培キットや、きのこ農園が販売しているキットなど、ネット通販でたくさん紹介されています。

Q.自宅できのこ栽培を成功させるコツは何でしょうか?

A.きのこ栽培に適した室温は10~23℃です。気温が30度近くになるときのこの菌糸の成長が激しく弱り、最後には死んでしまうので、高温や直射日光が当たる場所での栽培は避けるようにします。もしくはエアコンなどの空調設備で気温を調節し、涼しい場所に栽培ブロックを置けば大丈夫でしょう。

《 ポイント 》

  • きのこ栽培キットできのこ栽培を楽しもう
  • 栽培に適した室温は10~23℃
  • 高温や直射日光が当たる場所は避ける

きのこの種類と販売価格

きのこ種類

きのこの旬は秋だと思いがちですが、菌根性のきのこであれば栽培技術の進歩のおかげで、安定した安い価格で一年中食べることができるようになりました。

こちらはスーパーで並べられている主なきのこの100gに換算した値段です。これを見ると、えのきの安さが目立ちます。

種類 100gの値段
えのき 50円
エリンギ 89円
ぶなしめじ 99円
まいたけ 173円
生しいたけ 198円

《 ポイント 》

  • 栽培技術の進歩により、一年中安定して食べることができる。
  • もっとも安いのは「えのき」。

最後に

きのこスーパーマーケット

スーパーでおなじみのきのこの種類や高級感たっぷりの西洋茸を解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

スーパーへ行くと、実にいろいろな種類のきのこが売られていますが、日本国内だけでもおよそ5,000~6,000種類のきのこが存在すると言われています。

日本で定番の食用のきのこである、ぶなしめじ、えのき、まいたけ、えりんぎ、しいたけは栽培技術の進歩のおかげで一年中、低価格で購入することができるようになりました。それだけでなく、秋になったらきのこ狩りに出かけたり、道の駅などを回って、天然キノコを買い集めるというのも楽しそうですね。

それぞれの特徴を再確認することで、毎日の食卓を豊かにする食用きのこを大いに活用してみてはいかがでしょうか?

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