みりんの驚きの効果!料理を美味しく引き立てる使い方まで

みりんと原料

「みりんは砂糖とどう違うの?」「みりんって何となく入れているけど本当の使い方ってあるの?」みりんは日本料理に欠かせない調味料ですが、単に甘いからと何気なく使っている人も多いのではないでしょうか?実はみりんには他の調味料と一線を画す、すごい能力の持ち主です。健康面も料理の仕上げも様々なメリットが豊富、それでいてお米由来の「天然な甘さ」が魅力です。そこで今回は、みりんの魅力を伝えるべくみりんの驚くべき効果と使い方、代用品との違いを見ていきましょう。

みりんの主な効果

みりんを使った魚料理
みりんは料理において「隠れた主役」とうたわれる程の実力者!「何かが足りないんだよな~」と思った時は、日本食ならちょっとみりんをプラスするだけで料理をグッと美味しくすることもあります。その秘密は、もち米由来の「糖分」と「アルコール」が素晴らしい仕事をしているからです。

料理の見た目が美味しそうになる

みりんには糖分がたっぷり含まれているので、鍋の中の沸点が上がります。沸騰しにくくなるのでお肉やお魚の煮崩れを防ぎ、整った形で仕上げることができます。

しかも、みりんにはアルコールが含まれているので、食材のデンプンや糖分が流れ出ることを防ぎ、食材本来の美味しさをキープする効果も。例えば肉じゃがに使用する時におすすめですね。糖分とアルコールの役割はこれだけではありません。

お料理にツヤや照りをプラスしてくれます。仕上げたお料理は型崩れなく、しかもピカピカに輝いて見える!お料理は味だけでなく「見た目」も美味しさの要素です。みりんを上手く使いこなせばより完成度の高いお料理が作れます。

生臭さを取り除く

みりんにはアルコールが含まれるといいましたね。アルコールは生肉や生魚から漂うあの独特な生臭さを取り除くのに効果的です。よく魚料理にお酒を使うのはそのため。それをみりんで代用できます。

また、みりんにはまろやかで上品な香りと甘味が含まれています。アルコールで生臭さを取り除いたうえに食欲をそそる香りを加えてくれるのです。

美容や健康にもみりんは効果的!

肌にツヤのある女性
みりんはビタミンB群がたっぷり含まれています!それによって美しさや体の健康を保つことができます。みりんに含まれるビタミン1.2.3がどんな効果を持っているのか見ていきましょう。

美肌効果が期待できる!

みりんにはお肌をキレイにする効果が高い調味料です!料理に入れると美味しくお肌にも優しい、女性にとってこれほど嬉しいものはありませんね。みりんが美肌に良いのは、ビタミンB群がたっぷり含まれているからです。

代謝機能を促すので体の調子を整えて結果的にお肌をキレイにしてくれます。みりんに含まれるビタミンB群の中で美容に期待できるのがビタミンB1です。ビタミンB1は摂取した糖質を分解してくれる効果があります。

糖質は摂りすぎると肌荒れの原因にもなりますし、ひどいときにはニキビができてしまうので厄介ですよね。ビタミンB1はそんな悩ましい糖質を効率よく分解してくれます。

しかも、分解された糖質はエネルギーとなりリラックス効果・ストレス耐性・神経や脳機能を正常に戻す効果を発揮します。アルコールを分解する力があるので、お酒を飲んだ後にみりんを摂ると二日酔いにも効果的です。

健康的になる!

続いてはビタミンB2の説明にうつります。ビタミンB2はいわゆる「アンチエイジング効果」が期待できる栄養素です。老化の原因である脂肪を効率よく燃焼します。脂肪を燃やし、エネルギーに変えて、ツヤのある髪の毛・すべすべのお肌・粘膜を健康的に保ちます。

また病気に対する免疫力が備わります。体調を崩しやすい季節の変わり目などにうってつけですね。しかし、ビタミンB2は水に流れやすい性質なので、料理にみりんを使用しても食材に取り込まれることが少なく、大体が「煮汁」に含まれます。

ビタミンB2を摂取するにはみりんで調理してできた煮汁までしっかり飲みましょう。また、ビタミンB2が足りないと肌荒れや口内炎、もしくは目が疲れやすくなったりと顔まわりに影響が出るので注意!

精神が安定する!

みりんにはビタミンB3(ナイアシン)が含まれています。このビタミンB3というのは、ビタミンB1やB2と同じように皮膚や粘膜の健康維持に一役買います。ですが、それ以外にも「感情」や「神経」を整える効果が高いです。摂取すると神経伝達物質となり精神を安定させてくれます。

不安やうつになるのを防ぎ、常に気持ちを落ち着かせます。ビタミンB3が不足になって精神が安定しないと、ささいな事で怒ってしまったり突然言いようのない不安に襲われたりと常に心の中が落ち着きません。

心をすり減らすほど忙しい現代人にとっては欠かせない栄養素です。外見の美しさもそうですが、内面が元気だとより美しい人に見えますよね。

みりんの効果的な使い方・調理法

煮物にみりんを入れる
みりんを効果的に料理に使うにはどうすればよいのでしょうか?煮物と炒め物の調理時に使う方法を紹介します。

煮物に使う

みりんと言えば普段のお料理やお正月料理にも欠かせない「煮物」に大活躍するアイテムですよね。でもすぐに入れるのはNGですよ!

何度もいいますがみりんはたっぷりの「糖分」が入っています。つまり焦げやすいのです。入れるタイミングを間違えて焦がしちゃったなんて痛恨のミスは避けたいですよね。煮物でみりんを入れる手順は以下です。

手順①:食材を軽く加熱する

意外かもしれませんが、煮物する食材は始めに鍋で焼き目をいれるのがおすすめ!焼き目を入れることで肉や魚、じゃがいもなどのうま味(水分)が流れ出ません。しかも、加熱する事で煮込む時間を短縮できます。焼き目をサッとつけたらすぐに取り出してください。

手順②:だし汁を加熱する

先ほど食材を加熱した鍋にだし汁を加えます。食材の成分と油が混じり合ってだし汁にコクと香りが加わります。ふつふつと煮たつまで加熱しましょう。

手順③:みりんを加える

ここでようやくみりんを加えます。お砂糖が必要なお料理なら一緒に加えましょう。加熱し続けると焦げてしまうので、手早くお鍋を回してだし汁とよく絡めます。

手順④:食材を煮込む

始めにちょっと焼き目を入れた食材を最後に鍋にいれます。後はだし汁とみりんが食材に染み込むまで弱火か中火でじっくり煮込んで下さい。

炒め物に使う

きんぴらごぼう

炒め物にもみりんは有効、むしろ最高の調味料です。炒め物は素早く仕上げるのがコツなのでゆっくり味をつけている暇もチェックする暇もありませんよね。しかし、みりんを加えることで簡単にコクとうま味、上品な香りが加わるので炒め物にとても便利です!

炒め物は調理時間が短いのでみりんを入れるタイミングは他の味付けと同じ調理中盤になります。手順を見ていきましょう。

手順①:油を引いてすぐに食材を入れる

油を引いたらフライパンを熱してすぐに食材を入れましょう。よく油を引いたら「フライパンが熱くなるまで食材を入れない」と言いますよね。

間違いではありませんが、最近のフライパンはほとんど「テフロン素材」です。テフロンは非常に焦げやすく、火が通りやすいので熱する必要がありません。食材を入れる順番は肉類、次に野菜類がいいでしょう。

手順②:食材に火が通ったら塩とコショウを入れる

食材に油がなじんだら、塩とコショウを加えましょう。ポイントは1度で味付けを終わらせるのではなく、何度も微調整すること。食材に熱が加わったりフライパンを回すたびに味が変わるので実際に仕上がった時の味を調べるには何度も味見をする必要があります。

手順③:みりんを加える

下味がしっかりついたらここでみりんを加えます。みりんは味が濃いので、少しずつ加えていきましょう。

手順④:食材に焼き目が付くまで炒める

みりんで味がまとまったらあとは食材にしっかり火を通し、焼き目が付くまで炒めましょう。

以上がみりんを使った炒め物の調理法でした。また、ここでいうみりんとはアルコール分の多い「本みりん」です。アルコール分を蒸発させるために最初か中盤に入れています。

アルコール分の少ない「みりん風調味料」は焦げやすく、食材に絡みやすいのでお醤油と同じく調理のラストに入れるといいでしょう。

みりんの代用品でも効果は一緒?

料理酒と砂糖を混ぜたもの
ついついみりんを使いすぎて「今日の晩御飯の分が足りない!」となったら、代用品を作りましょう!

みりんの代用品ってどうやって作るの?

みりんは「甘味」プラス「アルコール」でしたよね。作り方のパターンはいくつかありますが、ここでは単純に「砂糖」プラス「調理酒」または「日本酒」で造りましょう。

ではどうやって作ればいいのか?砂糖5g(小さじ1杯)+調理酒15g(大さじ1杯)を混ぜるだけでOK!つまり砂糖とお酒を1対3で合わせるということですね。

みりんと「砂糖+調理酒」は同じ効果がある?

では、この砂糖とお酒、味はみりんっぽくはなりますが、効果もみりんと同じなのでしょうか?答えは「調理効果」は同じですが「健康面」では同じ効果を発揮しません。糖分とアルコールですからみりんと同じように調理した時、食材をキレイに香り高く仕上げます。

しかし、糖分に関してはそもそも由来が違います。みりんはお米で砂糖はサトウキビです。含まれる栄養素が変わり異なります。サトウキビ由来の砂糖はエネルギー代謝がよいですがビタミンは含まれず、むしろビタミンを消費する効果さえあります。

違いをまとめると

  • 砂糖でも煮崩れを防げる
  • アルコールを使うので生臭さを取り除ける
  • しかしビタミンは含まれない
  • それどころかビタミンを浪費する

一長一短というところですね。砂糖は甘味がみりんより強いので味付けしやすい反面「糖分」が高いというのも注意したいポイント。

さいごに

鍋で煮物を作る女性
以上が、みりんの驚くべき効果と使い方、代用品との違いでした。みりんが人体にとっていかにすごい調味料かがわかりますね。美容や健康にも良いし、料理の仕上げにも万能。

まさに主婦にとって頼れる味方です!簡単に代用品も作れますが、味は似ていてもその性能は健康面も含めると、やはりみりんに軍配が上がると思われます。

最近の食品や外食はたっぷり味付けされていて人の味覚も大きく変わってきています。せめて食卓では、みりんが持つ「健康的メリット」と「自然な甘さ」の美味しさを味わいましょう。

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