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蜂が最も危険になるのは8月〜10月
毎年夏から秋にかけて、蜂による刺傷被害が多く報告されています。特に危険性が高まるのが8月〜10月です。この時期になると巣が大きく成長し、働きバチの数も最も増えるため、蜂は巣を守る防衛本能が高まり攻撃的になります。
また、秋は越冬のためのエサが不足するため、蜂がより活発に動き回ります。そのため、この期間にアウトドアや庭での作業をする場合は特に注意が必要です。
ハチの中でも特に注意が必要なのが、攻撃性が非常に高いスズメバチです。スズメバチは攻撃時にフェロモンを出し、他の仲間を呼び寄せ集団で襲ってくるため、大変危険です。また、アシナガバチも7〜8月頃に攻撃的になるので注意が必要です。
蜂の種類によって活動時期や危険度は多少異なりますが、特に8月〜10月は蜂が攻撃的になるため、外出時は蜂に狙われないための工夫が欠かせません。
蜂に狙われやすい人の7つの特徴
蜂に襲われやすい人には、ある共通した特徴があります。蜂は敵と判断した対象を攻撃しますが、実は人間側の行動や特徴が、知らず知らずのうちに蜂を刺激している場合が多いのです。
なぜ蜂が特定の人を狙いやすいのか、その理由を詳しく解説していきます。
①黒っぽい服を着ている
蜂は黒や濃い色に対して非常に敏感に反応します。これは、蜂の天敵であるクマや鳥などの多くが黒っぽい色をしているため、蜂が本能的に黒を敵と認識して攻撃的になるためです。また、人の髪の毛も黒く見えるため、頭部に攻撃が集中することがあります。
特に夏場に黒い服を着ていたり、黒の日傘を使っていると蜂に狙われやすくなります。外出時は白や淡い色の服を着ることが安全です。
②手や体の動きが大きい
蜂は視覚的に動くものを敏感に捉えています。特に巣の周囲では、手を大きく動かしたり、蜂を追い払おうとして手を振り回したりすると、蜂はその動きを攻撃だと感じて攻撃的になります。
また、服装に関しても、ヒラヒラと動きのある素材の服は蜂の注意を引きやすくなります。蜂に遭遇した場合は、静かにゆっくりと動き、急な動作をしないようにしましょう。
③香水や整髪料など、匂いが強いものを使っている
蜂は香りにとても敏感です。特に花や果実に近い甘い香りや、強い匂いを出す香水や整髪料、制汗剤などに引き寄せられやすい傾向があります。
また食べ物でも甘いジュースや果物、さらにニンニクや玉ねぎなど強い匂いの食べ物の匂いにも反応します。外出時は香りの強い化粧品類は控え、甘い飲食物の持ち歩きも避けた方が安全です。
④汗をたくさんかいている
蜂は人間の汗のにおいにも敏感です。汗には乳酸やアンモニア、尿素など、蜂が警戒・興味を示す成分が含まれています。
特に運動直後や暑い日など、汗をたくさんかいたまま拭き取らず放置すると蜂を誘引しやすくなります。屋外で活動するときは汗をこまめに拭き取り、無香料の制汗剤を使うなどの対策が必要です。
⑤大きな声や音を出している
蜂は大きな音や振動に対して非常に敏感です。人間が大声で話したり、突然叫んだりする行動は、蜂にとって巣が襲われると感じる脅威となります。
特に子どもが蜂を見つけて驚き、大声を出して逃げようとすると、蜂はその動きと音に反応して追いかけてくる可能性が高まります。蜂を見かけたら慌てず、静かにその場を離れることが重要です。
⑥甘い飲食物を持っている
秋になると蜂は越冬に向けて栄養を蓄える必要があるため、甘い匂いに強く引き寄せられます。
野外で甘いジュースやお菓子、果物を飲食すると、その匂いが蜂を引きつけ、狙われる危険が高まります。さらに、食べかけの飲食物を放置すると、蜂が集まりやすくなります。野外では飲食物を密閉容器に入れたり、飲食後はすぐに片付けたりすることを意識してください。
⑦蜂の巣に気づかず近づいている
蜂は巣を守るために巣に接近する敵に対して強い攻撃性を示します。巣が見えない場所や樹木・建物の陰など、気づかずに蜂の巣の近くを歩くと、知らず知らずのうちに蜂の攻撃を誘発します。
庭や山林などでは、樹木や壁の隙間、軒下、植え込みなど蜂が巣を作りそうな場所には、むやみに近づかず、十分に距離を取ることが大切です。
蜂に刺されないために心がけたい対策
蜂に刺されないためには、蜂を刺激しないことが最も重要です。日常のちょっとした工夫や心構えで、蜂からの被害を大きく軽減することができます。
蜂が苦手な服装を選ぶ
外出時には服装にも気を配りましょう。白や淡い色の服を選び、黒や濃い色は避けることが大切です。また、肌の露出を避けるために、長袖や長ズボン、帽子を着用すると安全性が高まります。動きの少ない素材を選ぶとさらに安心です。
匂いの強いものを控える
蜂を引き寄せる甘い香りや強い匂いを避けるため、外出時には香水や強い香りの整髪料などの使用を控えます。また、屋外で飲食をする場合は、匂いが漏れない密閉容器を使用しましょう。食べ残しを放置せずすぐに片付けることも大切です。
蜂が現れたときの行動を知っておく
万が一蜂が近づいてきた場合、慌てて手で振り払ったり走って逃げたりすると、蜂を刺激して攻撃性を高める原因になります。蜂が近くにいると感じたら、ゆっくり静かにその場を後ずさりし、静かな動きで距離を取ることが最も安全な対処法です。
まとめ
蜂に狙われやすい人には、色や匂い、行動など日常的な要素が深く関わっています。蜂は一見無害そうな状況でも、人間の些細な行動を脅威と感じて攻撃してくることがあります。
蜂の習性を理解し、日頃の服装や匂いのケア、行動の仕方を見直すだけで刺されるリスクは大幅に軽減できます。また、蜂に一度刺されると体質によっては重篤なアレルギー反応(アナフィラキシー)を起こすことがあり、命に関わるケースもあります。
普段から適切な対策を行い、刺された場合の対処法もあらかじめ確認しておくことが安全につながります。