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動物好きが当たり前?苦手な人だって珍しくない
テレビやSNSでは、かわいい動物の姿が頻繁に話題になります。犬や猫など身近なペットだけでなく、動物園で生まれた赤ちゃん動物の映像に、多くの人が癒されていることでしょう。
しかし、それを見て「かわいい!」と盛り上がる人がいる一方で、内心では「実は動物が苦手…」と感じている人も意外に多くいるのです。
動物好きであることが、まるで当然であるかのような風潮のなかで、動物が苦手だということを周囲に伝えにくいと感じている人も少なくありません。自分自身でもなぜ動物を好きになれないのか分からず、不安に感じている人もいるのではないでしょうか。
動物に苦手意識を抱く人たちには、ある程度共通した性格や特徴があります。その特徴を知れば、「動物嫌い=冷たい人」という誤解も解け、自分や周囲の人への理解が深まるかもしれません。
動物が苦手な人に見られる4つの特徴
動物が苦手と感じる人の性格や特徴を具体的に見てみましょう。
1. 清潔感を強く求める傾向がある
清潔好きで潔癖な一面がある人は、動物に対して抵抗を感じることがあります。動物に対して、次のようなイメージを持っているケースが多いです。
- 毎日お風呂に入ることもなく、抜け毛が多くて不潔に感じる
- 動物の口内には細菌が多く、衛生面で抵抗感がある
- 動物が外と家を自由に行き来するため、室内が汚れそうで心配
- 食べているものが不明なため、触れることに躊躇してしまう
動物は人間と異なり、自力で衛生管理をすることが難しいため、こうした印象が生まれやすいのも事実です。特に、野生動物の場合は何を口にしているかも分かりません。人間と身近に暮らす犬でも、糞を口にする行動が見られることもあり、不衛生だと感じてしまうのも無理はありません。
清潔感への強いこだわりから動物を苦手に感じる人は少なくないようです。
2. 動物に対してマイナスな印象を持っている
動物そのものに対して否定的なイメージを持っている場合も、動物を好きになりづらい要因となります。こうした印象を持つようになる背景には、次のようなことがあります。
- 親や身近な大人が動物嫌いであったため、動物と接する機会が少なかった
- 動物の世界にある「弱肉強食」のイメージが強すぎて怖い
- 動物は急に噛んだり、凶暴な行動を取ったりする危険性があると感じている
動物は自然界を生き抜くための本能を持っており、人間が予測できない行動をとることがあります。そのため、動物との関わり方に慎重になる人がいるのも当然です。特に幼い頃にこうした否定的なイメージを植え付けられた場合、大人になってから払拭するのが難しいこともあります。
3. 動物に関するトラウマがある
動物に関わる過去のトラウマが原因で、動物に抵抗感を持つようになる人もいます。具体的には、以下のようなケースが考えられます。
- 過去に動物から追いかけられた経験がある
- 動物に噛まれたり襲われたりして、怖い体験をしたことがある
- 幼いころ動物園やペットショップで威嚇され、それ以来苦手意識が消えない
こうした体験を一度でもすると、動物に対して無意識に警戒心が働いてしまいます。特に幼少期の怖い記憶は鮮明に残り、大人になっても簡単に克服できない場合が多いでしょう。動物との関係性に慎重になるのは、自身を守るための防衛本能でもあるため、無理をする必要はありません。
動物嫌いには、経験や性格だけではなく、社会的な要因が影響している場合もあります。
4. 動物愛護に関する社会の雰囲気が苦手
近年は動物愛護やペットの保護に対して、社会全体が非常に敏感になっています。
動物を大切にすること自体はもちろん重要ですが、メディアが動物愛護を必要以上に訴えたり、「動物好き=良い人」「動物嫌い=冷たい人」といった安易なイメージを作り出したりすることに抵抗を覚える人もいます。
また、動物に対して無条件で愛情を示すのが「当然」だとする雰囲気に違和感を覚え、あえて距離を置きたくなる人もいるでしょう。こうした人々は動物そのものが嫌いというより、動物を取り巻く社会の考え方や価値観に疑問を感じているケースが多いです。
苦手な動物と無理に仲良くなる必要はありませんが、もし少しでも苦手意識を和らげたいと思った場合、自分のペースで動物に歩み寄る方法もあります。
動物との距離を縮めるためのヒント
動物が苦手な人が動物に慣れるための方法はいくつか考えられます。例えば、以下のような工夫があります。
- まずは距離をとり、遠くからゆっくり眺めることから始める
- いきなり触れ合うのではなく、穏やかでおとなしい動物と徐々に距離を縮めてみる
- 動物が苦手な原因を明確にし、動物に関する正しい情報を得る
- 動物を無理に好きになろうとせず、自分が心地よいと思える距離感を保つ
動物嫌いな人が、自分のペースでゆっくりと動物に接することが大切です。苦手な原因や正しい情報を理解すれば、苦手意識が薄れ、自然に距離が縮まる可能性もあります。
動物が苦手であることは決して悪いことではありません。動物を苦手と感じる理由は人によって様々で、性格や環境、過去の体験、社会的背景など多くの要因が絡んでいます。その理由を正しく知り、自分自身や周囲の人への理解を深めることで、より良い人間関係にも繋がるはずです。