目次
なぜ?無意識に親にくっついて寝ている子どもたち
日本では、子どもが小さいうちは、同じベッドや布団で寝ているというご家庭が大半です。親子で一緒に寝ていると、最初は少し離れていた距離が気づいたらぐっと縮まり、結局子どもが親にくっつく状態で寝ているという状況に陥りやすいででしょう。
微笑ましい光景ではありますが、毎日家事に育児に、人によっては仕事にも追われている親としては、のびのびと熟睡したいという気持ちが湧き起こることもあるでしょう。
なぜ子どもたちは寝ている間、無意識に親にくっつこうとするのでしょうか。
子どもが親にくっついて寝る心理3つ
子どもが無意識に親にくっついて寝ようとする心理には、主に3つの理由が考えられます。
1.親にくっついていると安心感を覚えるから
最も大きな理由として、子どもにとって親は最も安心感を覚える存在だからです。生まれた時、お母さんならばお腹の中にいる時から一緒に過ごしてきた相手なので、感覚的に体温や匂い、心音、声などを覚えているのでしょう。
慣れ親しんだ存在に対し、動物の本能的に「この人とくっついていると安心できる」と感じ取っているため、寝ている間も無意識にコロコロとくっついてくるのです。
2.赤ちゃんの頃の名残
先の話に出た通り、赤ちゃんの頃から抱っこされていた子どもたちは、親に対して強い愛着を持っています。特に母親に関しては、お腹の中で10ヶ月間育っているため、強い愛着を本能的に持っていると言っても過言ではありません。
5歳、6歳と成長してからもなお、子どもが親にくっついて寝たがるのは、赤ちゃんの頃の名残が残っており、くっついていることが自然だからとも捉えられます。これは年齢と共に失われていき、小学校に上がると少しずつ減っていく傾向にあるようです。
3.愛情を感じてストレスが軽減される
子どもにとって親の存在は最も安心感を覚えるという話がありました。同時に、親からの愛情を感じることで、幸福感が高まり、ストレスが緩和されるという研究結果もあります。
子どもも日常生活の中で初めての刺激や不安、緊張感と闘います。このストレスを寝ている間に親とくっつくことで軽減しているのでは、という説も唱えられているのです。
時には親の休息を優先する必要も…対策は?
我が子に愛情や安心感を覚えてもらっていることは、親としてとても嬉しいことですよね。しかし、毎日密着されるようにくっつかれたり、時には上に乗られたり蹴られたりしてしまうと、睡眠不足に陥る親御さんも少なくありません。
時には親の休息を優先することも必要です。他のご家庭では、この問題にどのような対策を講じているのでしょうか。
一緒に寝ているベッドの大きさや布団の面積を広げる
一緒に寝ているベッドの大きさをもうひと段階大きいものに買い替えたり、布団をもう1枚余分に敷いて面積を広げたという声が最も多く聞こえました。
面積を広げることで、子どもがくっついてきても自分から少し距離を置くことができますし、子ども自身ものびのびと眠ることができるだろうという理由です。
親の避難スペースを別で確保しておく
睡眠不足が続いている場合は、親の睡眠スペースを別で確保することも1つの方法です。例えば、夫婦で協力して、今日は母親が、明日は父親がというように交代で添い寝し、片親は別室にソファベッドなどを設置してそちらで眠るという方法です。
また、寝室の広さに余裕がある場合は、同じ寝室に簡易的な折りたたみ可能なベッドを置いておくのも良いでしょう。
別室で寝たり別のベッドで眠ることは、まだ赤ちゃん期のため不安だという場合は、もう1枚、布団を余分に使い、布団を縦長に丸めて防波堤がわりにするという方法もあります。
どのような方法にせよ、抱っこしなければ泣いて起きてしまうという時期の赤ちゃんであれば、夫婦で協力体制をとり、お互いに睡眠時間を確保する方法が望ましいでしょう。
子どもが親にくっついて寝るのは幼い頃だけ…今を楽しんで
子どもが親にくっついて寝るのは、親が安心できる存在だと深層心理で理解しているからです。子どもが添い寝してくれるのも、幼いうちだけ…と考え、さまざまな対策を講じながら睡眠を確保しつつ、くっついて添い寝している現状も楽しめるといいですね。