目次
エアコンの効きが悪い原因を知ろう
普段の生活でエアコンを使用している際、効いていないように感じられる場合があります。多少の温度の差であれば小さな問題だと捉えがちですが、実際には大きな故障の前触れであることも少なくありません。
定期的に清掃を行うことでエアコンの効きを良くすることができ、その上エアコンの清掃は故障の予防やチェックにもなるでしょう。この記事ではエアコンの効きが悪いと感じた際の原因とその対策についてご紹介します。
原因①エアコンのフィルターの手入れがされていない
フィルター清掃を行う前の確認
エアコンのフィルターの手入れがされていない場合は設定温度通りの送風が行われず、効きが悪くなることがあります。エアコンによっては自動でフィルターをお手入れする機能が搭載されているものもありますが、その場合でも定期的に汚れていないかどうかを確認するのがおすすめです。
基本的なエアコンのフィルター清掃は、自分で取り外しが可能な物であれば家庭で比較的簡単に行うことができます。実際に清掃を行う前に、フィルターの取り外しについてエアコンに付属している説明書で確認しておくと作業がスムーズです。
フィルターの取り外し方
エアコンの前面パネルを開くと、フィルターを取り外すことが可能になります。この際はパネルの両側面にくぼみや引っかかる部分があるので、そこを両手で持ち、ゆっくりと開きます。勢いよく開けてしまうと前面パネルが壊れたり、外れたりすることもあるため注意が必要です。フィルターを取り外す際には埃が落ちないようにゆっくり取り外しましょう。
フィルターのお手入れ方法
埃はフィルターの外側についているため、主に埃を取り払う形で手入れを行います。この時に掃除機を使用すると手軽ですが、水洗いを行うとフィルターがより綺麗になります。
掃除機を用いたお手入れはフィルターの外側の埃を吸い取ることになりますが、フィルターはかなり細かく目が詰まっているため、掃除機のみでは埃をすべて取り去ることは難しいからです。普段の軽いお手入れであれば掃除機、一年に数回は水洗いというように使い分けると良いでしょう。
フィルターの水洗い方法
- 浴室でブラシを使い水洗い
キッチンのシンクで行うことも可能ですが、衛生面の問題やフィルター掃除後の後片付けを考慮すると浴室が望ましいでしょう。水洗いの際には掃除機の場合とは逆にフィルターの内側からシャワーを当てることで埃を押し出します。この際に薄めた中性洗剤やエアコン用のブラシを使用するとより綺麗にすることが可能です。ブラシは柔らかいものであれば、使い古しの歯ブラシでも問題ありませんが、下記の商品のようなブラシが理想的です。
- タオルドライや自然乾燥でしっかり乾かす
フィルターを水洗いした後は自然乾燥させるか、タオル等で拭くなどして十分に乾かした後、フィルターを元の位置に戻します。この時にフィルターを濡れたまま戻すことはトラブルの原因となりますので、しっかり乾かすことが重要です。 - フィルターを元に戻す
フィルターを設置して前面パネルを元の位置まで戻したらお手入れは終了です。
原因②エアコン内部の清掃が一度も行われていない
エアコンを設置して以降、一度も内部の清掃を行っていない場合は汚れが原因で効きが悪くなっている可能性があります。おおよその目安としては3年から5年の間清掃が行われていないと故障の原因となり得るため、注意が必要です。
吹き出し口までは自分で掃除することもできますが、内部の清掃については基本的に清掃業者さんなどのプロへ任せるのをお勧めします。その理由としてエアコンは精密な電化製品のため、専門的な知識がある程度なければ適切に清掃するのが難しいからです。内部の清掃には水や洗剤等を使用する必要がありますが、電装部品にかかってしまうと故障の原因になってしまいます。
吹き出し口の掃除方法
- エアコンのコンセントを抜く
安全のため、エアコン本体の電源を切ってからコンセントを抜いた上で作業を行いましょう。 - 吹き出し口のルーパーを広げる
吹き出し口にある可動式の部品(ルーパー)を手で動かします。この際の目安は送風時と同じ状態です。無理に動かすと破損の原因になるため、ゆっくりと動かして開きましょう。 - 吹き出し口の汚れを拭く
吹き出し口の中がカビで黒く汚れている場合は、割りばし等にキッチンペーパーを巻きつけてから水で軽く濡らしたものを使って拭き取ります。この際、水が滴らない位に絞っておくのがポイントです。水を含ませすぎると、拭いた後の汚れが水と共に滴ってしまいます。
吹き出し口から見えている範囲であれば、これだけでも綺麗にすることが可能です。掃除のために動かしたルーパーが元の位置に戻らない場合は、無理に戻さなくて大丈夫です。電源を入れてエアコンが作動すれば自動的に適切な位置に戻ります。
原因③.エアコン本体または室外機の故障
エアコン本体の故障が原因
エアコンは電化製品ですが温度を変化させるという特性上、その内部に水分が発生しやすいです。これらは通常であればほぼ完全に排出されますが、何らかの要因で内部に残り、故障の原因になる場合があります。
また、経年劣化で内部基盤や電装部品が故障するケースも少なくありません。これらの故障はどれだけ適切に扱っても起こり得るもので、エアコンを使用する上で不可避だと言えます。
しかし、エアコン本体の故障原因の一部は使用する環境に大きく影響を受けています。フィルターのお手入れや清掃が不十分であることから、蓄積した埃によって吸排気が妨げられたことを原因とするもので、内部の電子部品やファン等に故障や破損が生じるという結果をもたらします。
埃の蓄積を原因とした故障は定期的な手入れによって予防が可能です。
室外機の故障が原因
エアコンの室外機の故障も、エアコンの効きが悪い原因となります。室外機は屋外に設置されているため、雨や風などによる影響を受けやすいのです。特に台風は室外機にかなりダメージを与えます。暴風は勿論ですが、飛来した物が内部に入ったり室外機を破損させたりするケースもあるためです。
台風や荒天の後で急にエアコンが効かなくなったという場合は、室外機を確認してみましょう。また、室外機とエアコン本体とを接続する冷媒管に破損がある場合にも同じ症状が出ることがあります。
本体や室外機の故障が疑われる場合
エアコンの清掃が行き届いているにも関わらず、効きが悪いという際には早めに点検を依頼することをお勧めします。エアコン本体と室外機のどちらも内部の故障に関しては素人では対処が難しいのです。しかし、初期段階での故障であれば比較的簡単に直るケースもあります。
エアコンの故障は僅かに効きが悪いというような不調から始まり、最終的には修理よりも買い替えを勧められてしまう状態にまで発展してしまうことも少なくありません。
家電量販店で購入している場合は保証期間等が設定されていることもあるため、該当する場合は費用の負担なしで修理することも可能です。点検をした上で修理費用が思ったよりも嵩む場合には、買い替えも視野に入れて検討すると良いでしょう。
エアコンの効きが悪い時は慎重に原因を探ろう
エアコンの効きが悪い場合の対策には、自分でもできることと専門家に任せた方が良いことがあります。自分でできる範囲の清掃をした上で原因がはっきり分からない場合は、点検を依頼した方が早い解決が望めます。エアコンは適切に扱えばある程度長持ちさせることもできる家電ですから、定期的にお手入れや清掃をする事が大切です。