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圧力鍋の角煮をパサパサにするNG行為6つ
圧力鍋で作った角煮はトロトロに柔らかくてジューシー。普通のお鍋で角煮を作るより、お肉の旨味をギュッと閉じ込め美味しく仕上がります。
ところが、作り方を間違えると、トロトロの角煮になるはずがパサパサで旨味が落ちた角煮になってしまいます。
圧力鍋で角煮を作ったのに、肉がパサパサになるのはどうしてでしょう?圧力鍋で角煮がパサパサになる理由は6つありますので一つずつお話しますね。
長く煮込みすぎるのはNG
角煮を作る上で煮込み時間は重要なポイントです。圧力鍋は一般的なお鍋より高温で一気に圧力をかけて加熱しますので20~30分でお肉を柔らかく仕上げることができますが、それを超えて長時間煮込みを続けるとジューシーさが無くなり、パサパサになってしまいます。
煮込み時間が短すぎるのはNG
圧力鍋でもお肉の量に対して煮込み時間が短いとお肉が柔らかくならずに固くなってしまうことがあります。お肉の量が多いのに普段の煮込み時間では柔らかくなるのは難しくパサパサになってしまいます。
調味料を先に入れるのはNG
塩は水を吸い出す作用をします。調味料を先に入れてしまうと、調味料に含まれる塩分がお肉の水分を飛ばしてしまうため、角煮がパサパサになってしまいます。
お肉が空気に触れているのはNG
お肉が空気に触れると表面が固くなってしまいます。たっぷりの水で下茹でし、茹で汁が少なくなってきたら水分を足して空気に触れないよう注意しましょう。
みりんを使うのはNG
みりんにはアルコールが含まれていますが、アルコールはたんぱく質が凝固するのを促進させます。凝固すると煮崩れは防ぐことができますが、角煮はトロトロに柔らかくしなければなりませんのでみりんを入れるのはおすすめしません。
どうしてもみりんを使いたい時は、仕上げまじかに入れてアルコールを飛ばしましょう。
角煮に合わないお肉の部位を使うのはNG
コラーゲンが少ないお肉の部位を角煮に使うとパサパサになってしまいます。トロトロに柔らかいのはコラーゲンがゼラチン化するからですので、コラーゲンの多い部位のお肉を使いましょう。
もも肉やひれ肉はコラーゲンが少ないので仕上がりがパサパサになります。コラーゲンの多い、豚のバラ肉、肩肉、腕肉、ローズ肉がおすすめです。
《 圧力鍋の角煮をパサパサにするNG行為 》
- 長く煮込みすぎる。
- 煮込み時間が短すぎる。
- 調味料を先に入れる。
- お肉が空気に触れている。
- みりんを使う。
- 角煮に合わないお肉の部位を使う。
圧力鍋の角煮がパサパサにならないコツ
圧力鍋で角煮をパサパサにしてしまう6つのNG行為をお話しました。その6つに気を付ければパサパサにならないということですが、肝心なトロトロに柔らかくするにはどうしたらいいのでしょうか?
ここでは角煮がパサパサにならずトロトロになるコツをお話します。
コラーゲンの多い部位を使う
そもそも、角煮が柔らかくなる理由はなんでしょうか?
圧力鍋で角煮がトロトロに柔らかくなるのは豚肉に含まれるコラーゲンが圧力鍋の高温によってゼラチン化して柔らかくなるからです。
通常、コラーゲンがゼラチン化するのは75℃~80℃ですが、圧力鍋は120℃以上の高熱で加熱することができますので圧力鍋で煮ることでコラーゲンがゼラチン化してトロトロに柔らかくなります。
つまり、コラーゲンの多いお肉ほどトロトロになるということです。コラーゲンは豚の赤身よりも脂身に多く含まれていますので、脂身の多い豚バラは角煮におすすめです。
バラ肉の塊を買う時は脂身が多すぎず、赤身と脂身のバランスが良いものを選びましょう。
角煮に向いているお肉
- 豚バラ肉
- ローズ肉
- 肩肉
- 腕肉
角煮に向いていないお肉
- もも肉
- ひれ肉
しっかり下茹でをしてから調味料を入れて煮込む
圧力鍋で下茹でする際、しっかり加熱する必要があります。お肉を長時間または高温で煮込むとたんぱく質の繊維が壊れて崩れるように柔らかくなります。また、お肉のコラーゲンがゼラチン化するためにも約15~20分はしっかり加熱しましょう。
下茹でをした後は、調味料を入れてコトコト煮込むと味の染みた柔らかい角煮に仕上がります。下茹でをする前に調味料を入れると調味料の塩分が肉の水分を吸い取って飛ばすため、パサパサしてしまいますので注意しましょう。
ネギを一緒に入れる
圧力鍋にお肉とネギの青い部分を入れて一緒に下茹でします。ネギを入れることでお肉の生臭さを消すことができます。
下茹でに酢やレモン汁を加える
圧力鍋にお肉を下茹でする際、酢やレモン汁を少量加えます。酢を入れると肉の保水力が強くなるので水分が抜けてパサパサになるのを防いでジューシーに仕上げます。
酢やレモン汁のすっぱさや風味は加熱すると飛んでしまいますので、角煮の味がすっぱくなることはありません。
炭酸水を使って下茹でする
水の代わりに炭酸水を使って下茹ですると柔らかくなります。炭酸水で下茹ですると時間を短縮することができ、普通の水で煮るよりもお肉が柔らかくなります。
炭酸水を使うとお肉が柔らかくなる理由は、炭酸水の炭酸水素ナトリウムという成分がたんぱく質を分解するので柔らかくなります。
《 圧力鍋の角煮がパサパサにならないコツ 》
- コラーゲンの多い部位を使う
- しっかり下茹でをしてから調味液で煮込む
- ネギを一緒に入れる
- 下茹でに酢やレモン汁を加える
- 炭酸水を使って下茹でする
圧力鍋の角煮がパサパサになった時のリメイクレシピ
圧力鍋の角煮がパサパサになって美味しくない時は、再度煮込むかリメイク料理にしましょう。
パサパサになった角煮を再度煮る方法
- 豚の角煮の煮汁に日本酒を加えます。煮汁が少ない時は水を足しましょう。
- 落とし蓋をして弱火にかけます。落とし蓋が無い時はアルミホイルでもOKです。
- 固さによって煮込み時間は変わりますが30分~1時間以上煮込むと柔らかくなります。時々柔らかさを確認しながら煮込み時間を調整しましょう。
パサパサになった角煮のリメイク料理
角煮のチャーハン
パサパサになった角煮を細かく切り、チャーハンの具材にします。で角煮の煮汁で味付けするとコクが出ていつものチャーハンとは一味違う美味しさに仕上がります。
角煮の炊き込みご飯
パサパサになった角煮を細かく切り、角煮の煮汁と一緒に炊飯器に入れるだけです。パサパサの角煮がしっとりしますので美味しくなります。
角煮の卵とじ
パサパサになった角煮を食べやすい大きさに切り、角煮の煮汁で玉ねぎと一緒に煮込みます。仕上げに溶き卵を入れて加熱したらご飯に盛って食べましょう。
角煮のパスタ
パサパサになった角煮を食べやすい大きさに切り、パスタの具材にします。煮汁で味付けすれば和風パスタが仕上がります。
角煮のおにぎり
おにぎりの具に使います。細かく刻んだ角煮をご飯で包んでおにぎりにします。
《 ポイント 》
- パサパサになった角煮は再度茹でるかリメイクして食べる。
- リメイク料理のおすすめはチャーハン、炊き込みご飯、卵とじ、パスタ、おにぎり等。
最後に
圧力鍋で角煮がパサパサしてしまう理由とトロトロにするコツをご紹介しましたが、役に立ちましたでしょうか。
圧力鍋で角煮を作ると時短になりますが茹でる時間はお肉の量によって異なります。肉が多いのに茹で時間が短すぎたらパサパサになってしまいますのでお肉の量によって茹で時間を調整しましょう。
と言っても…作り慣れていないと調整は難しいかもしれませんね。まずは、レシピ通りの材料・量に従って作ってみましょう。