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お盆の帰省先で仏壇にお参り…お供えものに何を用意する?
毎年、日本では8月13日〜8月16日にご先祖様をお迎えして供養する「お盆」がやってきます。皆でご先祖様をお迎えするため、親族が一堂に集まるご家庭も少なくないでしょう。
お盆の帰省先で仏壇にお参りするという方も多いと思いますが、皆さんはお供えものに何を用意するか決めていますか。仏教の思想や帰省先のご家庭の負担などを考慮し、お供えものとして適したものを用意することが望ましいとされています。
中には「これをお供えするのはタブー」と言われているものもあるので、お供えしてはいけないものを用意しないように注意しましょう。
仏壇にお供えしてはいけない『5つのもの』
仏壇をお参りする際にお供えものを用意する場合は、仏教の思想やお相手の負担なども考えて供物を選ぶ必要があります。ここでは、仏壇にお供えしてはいけないと言われているタブーな供物を理由と共に紹介するので、特別な事情がない限りはお供えものとして避けましょう。
1.肉や魚
肉や魚をお供えする行為は、仏教で禁じられている「殺生」に反する行為です。そのため、肉や魚をそのままの状態でお供えすることは好ましくありません。
「故人が生前、お肉料理や魚料理をとても好んでいたのでお供えしたい」という場合は、肉や魚の形を極力残さないようしっかり調理し、料理としてお供えしましょう。
2.五辛が使われている料理
仏教において、「五辛(ごしん)」と言われる匂いがきつく辛味がある料理をお供えしてはいけないと考えられています。
五辛には以下の農産物が当てはまります。
- ニンニク
- ねぎ
- ニラ
- らっきょう
- はじかみ(金時生姜)
これらの食材や調味料を使用した料理はお供えものとして供えることを避けましょう。また、五辛以外にも匂いが強く辛味のある料理をお供えすることは控えてください。
3.傷みやすい食べ物
果物や和菓子はお供えものとして適していると考えられがちですが、お供えする際に気をつけたいポイントが賞味期限です。
傷みやすい食べ物は数日間お供えすることが難しく、果物などの食材の場合は腐敗してしまい溶けてしまうなどのリスクもあります。
一般的にお供えした食べ物は、仏壇をお参りした後にご家族でいただきます。その際に傷んでいると食中毒の危険などもあるので、傷みやすい食べ物ではなく日持ちする食べ物をお供えものとして選びましょう。
4.香りの強すぎる花
供花(くげ)と言われる生花をお供えするのも一般的です。しかし、お供えする花を選ぶ際、香りの強すぎる花は避けてください。
仏教において、仏様は香りを召し上がると考えられているため、香りの強い花をお供えしてしまうと、その妨げになってしまうのです。
また、一緒にお供えしている食べ物に匂いが移ってしまう可能性もあるため、香りの強すぎる花ではなく、あまり匂いの強くない花を選ぶようにしましょう。
5.棘のある植物
仏教において、傷を作り血を流しやすい棘のある植物もタブー視される傾向があります。バラなどは綺麗な見た目をしていますが、棘があり、なおかつ香りも強いので、お供えものとして好ましくありません。
ただし、故人が生前にバラを大切に愛でていたり、1番好きな花だったという場合は、棘を取り除いてお供えするご家庭も増えてきています。
仏壇をお参りする際の正しいマナーとおすすめのお供えもの
仏壇をお参りする際、正しい作法を押さえておくことはとても大切です。お参りの作法に自信がない方は、以下のお参り方法を参考にしましょう。
- 仏壇の前に正座してご本尊に一礼する
- (お供えものをする)
- ロウソクに火を灯し、そこから線香に火を移す。もう片方の手で線香の火を扇ぐように消す
- 火が消えた線香を香炉に立てる
- (リンを鳴らして)合掌する
- 最後にロウソクの火を手で扇ぐように消し、一礼する
カッコ内は必ずしも行わなければいけない作法ではありません。以上の順序で仏壇をお参りしましょう。
仏壇に供えるおすすめのお供えものは?
仏壇に供えるのに適したおすすめのお供えものには、以下のようなものが挙げられます。
- お線香
- ユリや胡蝶蘭などの供花
- 日持ちするお菓子
- 小分けされているお菓子
- 故人が生前好きだったお茶
故人が生前好きだったものをお供えすることが好ましいですが、タブー視されているものに該当する場合は、上記のようなものをお供えものとして用意することをおすすめします。
仏教の教えやマナーを考慮してお供えものを選ぼう
いかがでしたか。仏壇にお参りする際は、どのようなものをお供えするべきか迷う方も多いと思います。今回紹介したように、仏教の教えやマナーを考慮して、故人やご先祖様、そして訪れるご家庭に負担がかからないお供えものを用意しましょう。