目次
1.知らないと失礼にあたる基本マナー
まず最初に、うっかり見落としがちなお葬式の基本マナーをご紹介します。例え知らなかったとしても、その行為が失礼にあたる場合もあるので注意しましょう。
香典に新札はNG
お祝い事ではないので、香典に新札を入れてしまうのはNG。
これは新札を入れているとまるで亡くなることを予期して事前に準備していたように見えてしまうためです。訃報は突然に来るものなので、香典のお札は「突然のことで慌てて準備した」というのが昔からの習わしです。
近年はATMでおろしても新札が手に入ることもあるので、新札でも構わないという意見もあるようですが、新札だったとしても折り目をつけるなどしておくことがマナーです。
供花は宗教に合わせて
供花は宗教によって異なるので、事前にきちんと確認しておきましょう。
例えばバラの花はキリスト教では良しとされていますが、仏教ではNG。仏教では他にも鈴蘭や朝顔がNGとされています。仏教のお葬式では供花は菊の花や百合など落ち着いた色合いのものを選びましょう。
2.やってしまいがちなお葬式にNGな服装
喪服は黒い服装を用意しておけば大丈夫、と油断していると、マナー違反になってしまうこともあります。服装のマナーを事前に確認しておきましょう。
女性は露出度の高い服はNG
きちんと喪服を購入した場合は、基本的に露出度の高いデザインのものはないので問題ないでしょう。
しかし訃報は突然に来るもの。慌てて手近な黒い服を着たら、デコルテ部分が大きく開いていたり、スカートの丈が思ったより短かったり、と露出度の高めな服装になってしまうこともあります。
当然ですが、露出度の高い服はNG。慌てて準備したために喪服を用意できなかったとしても、トップスはジャケットを羽織ったり、足元はストッキングではなく黒タイツにしたりと、露出が多くならないようにカバーしましょう。
ビジネススーツはNG
旦那さんの喪服を用意する際に、黒なら大丈夫、と普段使っているビジネススーツを用意してはいけません。礼服のブラックスーツとビジネス用のブラックスーツは、同じ黒のスーツでも種類が異なります。
もちろん、会社帰りに慌てて駆けつけたなどの場合は黒でないビジネススーツになってしまっても大丈夫。ただし、ネクタイは黒を用意するようにしましょう。
3.ついうっかり口にしてしまうNGワード
普段、社交辞令として口にしてしまうワードの中には、お葬式に相応しくない言葉もあります。
意識していないとうっかり縁起の悪い言葉を使ってしまうので注意しましょう。
繰り返しの表現や生死に直接かかわる表現はNG
「重ね重ね」「ますます」というように同じ言葉を繰り返すのは、死が連なることを連想させるため、葬式の場では使ってはいけない「忌み言葉」とされています。同様に、「死亡」「生きている頃」などの直接生死に関わる言葉も忌み言葉。
この場合は、「死亡」は「ご逝去」、「生きている頃」は「お元気だった頃」というように柔らかい表現に言い換えるのがマナーです。言い換え方がわからない場合は、当日その場にいるお坊さんの言葉を真似してみるのがおすすめ。
4.お葬式でも気をつけたい時間のマナー
お葬式に限ったことではありませんが、時間を守ることは人として最低限のマナーです。訃報は突然のことではありますが、時間に対するマナーにも気を使いましょう。
お葬式に遅刻はNG
お葬式においても、もちろん遅刻はNG。お葬式には流れがあるので、途中から入室することで雰囲気を壊してしまいます。
時間に遅れるという油断があることは、故人に対する思いが浅いと思われてしまう可能性もあるので、お葬式の時間は厳守しましょう。
後日の弔問は事前に連絡を
どうしてもお葬式に参列することができず、後日弔問に訪れるということもあるでしょう。その際、全く何の連絡もせずに弔問に伺うのはよくありません。
また、深夜の弔問も事前に連絡を入れれば全くダメというわけではないかもしれませんが、遺族の人を想って控えるのがマナーです。
お葬式の場では細かいところにも気配りを
お葬式で最も心が乱れているのは遺族の方。参列する側としては基本的なマナーをしっかり押さえることが、遺族の気持ちに寄り添うことにもつながります。正しいマナーで故人をお見送りしましょう。