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飲み水としても優秀な日本の『水道水』
日本の水道水は、世界的に見ても衛生的に綺麗なため、飲み水として優秀であると言われていることは有名ですよね。市販で販売している飲料水はもちろん安全性が高く、綺麗ですが、飲んだり料理をする上で、水道水であっても問題はありません。
このように多くの場面で活用できる水道水ですが、市販の水ではなく、水道水を保存したいと考えている方も多いのではないでしょうか。近年、多くの災害に見舞われている日本。いざという時に、水道水が保存できるのであれば心強いですよね。
『水道水』はどのくらい保存できるのか
飲み水、料理水共に衛生上、問題のない日本の『水道水』。もしこの水道水がある程度の期間、保存することが可能であれば、日常使いとしても便利ですし、なにより災害時にも安心して活用できるため、普段から避難バッグなどに常備すれば非常に心強いですよね。
では、『水道水』をペットボトルなどに入れて保存した場合、保存期間はどのくらいなのでしょうか。今回は、常温保存、冷蔵保存に分けて、それぞれの保存期間をご紹介します。
常温保存の場合は3日
水道水を常温保存した場合、基本的に3日間が保存期間となります。水道水を常温保存した場合、3日間を過ぎると、水道水に含まれている残留塩素が減っていきます。
この残留塩素が微生物や細菌の増殖を抑える働きを持つため、残留塩素が減少していく3日を過ぎると、細菌や微生物も徐々に増殖してしまう恐れがあるのです。
細菌や微生物が増殖してしまうと、その水道水を口にした人に有害であるため、病気を発症する原因となる恐れがあり危険です。常温保存の場合は、3日以内に使うようにしましょう。残ってしまった場合は、洗濯や掃除で再利用することも可能です。
冷蔵保存であれば10日
常温保存ではなく、冷蔵庫に入れて保管している場合は、保存期間が10日に延びます。少しでも長持ちさせたいという方は、冷蔵保存が良いでしょう。
これは、水道水に含まれる残留塩素が、日光が当たらず温度の引く場所で濃度を保つ性質であることが理由です。冷蔵庫であればどちらの条件も満たしているため、常温保存よりも残留塩素濃度が保たれ、長持ちします。
地域で残留塩素濃度が異なるため、保存期間が長い地域も
日本全国で飲料水としても使われている水道水は、前述した通り、残留塩素が厚生労働省によって義務づけられている基準以上、含まれてるからこそ、飲んだり料理に使ったりすることができます。
この残留塩素ですが、実は地域によって濃度が少々異なります。そのため、地域によっては冷蔵庫で保管することで、10日ではなく、1ヶ月ほど安全な状態で使用できることが実験によって判明している地域もあります。
地域によっては、ホームページなどで実験結果や目安を公表しているところもあるので、気になる方は一度、ご自身が住まわれている地域の水道局ホームページを確認してみてはいかがでしょう。
『水道水』を保存しよう!正しい保存方法は?
水道水は、常温であれば基本3日、冷蔵保存であれば10日ほど、保存することができるとご理解頂けたと思います。では、このように便利な水道水は、どのように保存するべきなのでしょうか。
保存が目的であれば、処理せずそのまま
水道水を沸騰させたり、浄水器を通してしまうと、残留塩素が除去されてしまうため、細菌や微生物の繁殖を抑えることができなくなってしまいます。すぐに飲んだり使ったりする場合は良いのですが、保存することが目的である場合は、そのまま保存しなければいけません。
ポリタンクやペットボトルを使おう
保存する際は、ポリタンクやペットボトルが使えます。ペットボトルを利用する場合、口を付けていない物を使用してください。口を付けてしまった物は、雑菌が繁殖しているため、水道水を入れても保存が難しくなってしまいます。
容器の限界まで入れる
また、水を入れる際は、できるだけ限界まで入れるようにしてください。空気を入れてしまうと、空気に含まれた異物(ハウスダストや花粉、細菌など)が混ざってしまい、保存期間を縮めてしまう恐れがあるからです。水を入れた後は蓋で密封してくださいね。
『水道水』を正しく保存して賢く有効活用しよう
いかがでしたでしょう。水道水は日常的にさまざまな事に活用できる便利な飲料水です。しかし、保存期間を過ぎた水道水は、徐々に細菌や微生物が増殖してしまい危険です。正しく保存し、賢く有効活用する上で、保存期間は必ず守るようにしましょう。