目次
アスパラガスの旬の時期と主な産地
旬は春先から初夏にかけて
アスパラガスは一年を通していつでもスーパーで手に入る野菜の一つですが、国内産の収穫時期は4月から7月くらいです。
同じ露地栽培でも国内の産地によっては旬の時期は多少ずれています。また、ハウス栽培も行われていることと海外からの輸入品も多いため通年店頭に並んでいます。
立茎栽培という、春に春芽を収穫しそれを親として9月ごろまで親の根元から芽が出てくる栽培の手法もあります。この栽培では秋まで収穫することができます。
主な産地は北海道
国内の主な産地は北海道です。次いで長野県、佐賀県となります。九州地方や本州で収穫されたアスパラガスは4~5月から旬の時期が始まり、北海道産は6~7月が旬の時期です。
海外の産地はメキシコやオーストラリア産が多く、秋から冬に見かけるアスパラガスのほとんどが海外ものです。
旬のアスパラガスの選び方と保存方法
選ぶポイント
美味しいアスパラガスのカタチは太くまっすぐ伸びていて穂先が締まっています。根元までハリとツヤがあって根元の切り口は丸くみずみずしいものが新鮮です。
全体的に緑が濃く鮮やかな色をしているものを選びましょう。しわっぽくなっているものや根元の切り口が茶色いものは選ばないようにします。
穂先を上にして立てて保存
アスパラガスは鮮度が落ちやすいためすぐに調理をするのがおすすめです。
保存する場合は穂先を上にして冷蔵庫で立てて保存します。乾燥に弱く水分が減ると繊維がかたくなるため、ラップに包むか袋にいれたまま保存しましょう。
より丁寧に保存する場合は、キッチンペーパーで包んでから保存袋に入れて、口を緩めにしめて保存してください。また、野菜室よりも少し温度が低い冷蔵室の保存が望ましいです。保存期間の目安は2~3日です。
少しでも冷蔵保存で長持ちさせたい場合は、水を入れたコップにアスパラガスの根元を下に立てて保存すると良いでしょう。水を毎日取り換えて保存すれば、1週間近く保存できることもあります。茹でてから保存する場合は、保存容器に入れて3日くらい持ちます。
長持ちさせるなら冷凍保存
より長持ちさせたい場合は茹でてから冷凍保存がおすすめです。
かためにサッと下茹でをして、使いやすい長さにカットしたらよく水気を切り、ステンレス製のバッドの上などで急速に冷やします。
凍ってからフリーザーバッグにいれればカットしたアスパラガスがくっつかず使いやすく便利です。また、急速で冷凍することで組織内の水の結晶を小さくできるので、食感の劣化も抑えられます。保存期間は1カ月程度ですができるだけ早めに使いましょう。
使う際は前日から冷蔵庫に移して自然解凍や凍ったまま炒め物などに使うことができます。鮮度が良いアスパラガスは生のまま冷凍したほうが、美味しく食べられることもあります。生のまま冷凍する際も、使いやすい大きさにカットしてからフリーザーバッグで保存しておくと便利です。
旬のアスパラガスの美味しさを逃さない調理方法
下茹でして使うのが基本
アスパラガスは生のまま食べるのではなく下茹でをしてから使うのが基本です。
サラダはもちろん、炒め物やソテー、グラタン、パスタ、つけ合わせなどさまざまな料理に使えます。天ぷらやフライなどの揚げ物もおすすめですが、この場合は下茹でせずに生のまま使うのがよいでしょう。
下ごしらえ
アスパラガスはピーラーや包丁を使って茎のかたい部分や筋をとってから茹でます。
穂先は柔らかいためそのまま使い、根元は1㎝ほど切り落とします。かたい部分を取り除くことで、太さも均一に近づけられます。
旬の時期の出始めは茎の部分も柔らかいため、根元を切り落として根元から3㎝程度だけ皮をむけばそのまま使えます。気になる筋は包丁の刃を三角になっている先の部分に引っ掛け、はがすようにするとキレイに取れます。
茹で方
アスパラガスは茹でる前に水にさらす必要はありませんので、下処理が終わったら沸騰したお湯に塩をいれて茹でていきます。塩を入れることで下味効果と色が鮮やかに仕上がります。
湯量の1パーセントくらいの塩加減が目安のため、水1リットルの場合は小さじ2杯程度入れます。切らずに茹でる場合は、鍋ではなく大きめのフライパンを使うと便利です。
茹で時間
普通の太さのアスパラガスは1分30秒~2分くらい、太めのアスパラガスは2~3分程度が目安となります。茹で上がったら冷水につけて冷やし、色止めをしてあげましょう。
太さが均一でない場合は、根元から先に入れて30秒ほど経過したら全体を入れるのがおすすめです。かたさが均一になるよう、途中でアスパラガスの向きを返して火をムラなく通すと良いでしょう。
電子レンジを使う方法
少量を茹でたいときや、時短で済ませたいときは電子レンジを使う方法もあります。
アスパラガスを調理する大きさにカットして、水に濡らしてから耐熱容器に入れます。ラップをして1~2分加熱してください。
旬のアスパラガスの美味しい食べ方
旬のアスパラガスはほのかな苦味もありますが、甘味が強く風味も豊かで歯ごたえのよい食感が楽しめます。そのため、薄い味付けでできるだけシンプルな食べ方が旬の美味しさを十分に味わえるので、サラダやあえ物などで食べるのがおすすめです。
また、食べやすい大きさに切って、オリーブオイルなどでいため塩コショウやバターで味付けをしたソテーで食べるのも、アスパラガスの甘みやコクが引き出される美味しい食べ方です。お肉やほかの野菜と一緒に炒めたりパスタの具材にすると彩も良くなります。
他にも、高温で調理する揚げ物も、甘さが凝縮されて和え物や炒め物とは違った味が楽しめます。フライは特に人気レシピで、旬のアスパラガスのシャキシャキ感と衣のサクサク感の異なる食感が魅力です。
アスパラガスに関するQ&A
A.色は異なりますが、ホワイトアスパラガスとグリーンアスパラガスは同じ品種です。ホワイトアスパラガスは芽が出る春先に、太陽の光を浴びずに栽培させる軟白栽培で成長します。
そのためグリーンアスパラガスより柔らかい舌触りや、クリーミーな味わいが特徴です。傷みやすい点と栽培方法に手間がかかるため、グリーンアスパラガスより流通量が少なく価格も高いです。
A.ホワイトアスパラガスの産地は北海道が有名で、北海道産のものは5月ごろから出荷が始まります。他にも佐賀県などの産地のものは、年明け1月ころから春まで出荷されています。
A.同じ品種のためグリーンアスパラガスと同じように使うことができます。
アスパラガスの栄養と特徴
アスパラガスの栄養素の代表的なものはアミノ酸の一種である「アスパラギン酸」です。
このアスパラギン酸は新陳代謝を促して疲労回復効果が期待できると言われています。他にも利尿作用があるため、腎臓や肝臓の機能回復にも効果的とも言われています。
また、アスパラガスの栄養素の魅力は、茹でても栄養成分が流出しにくいという点です。ビタミン類やカリウムのほかに穂先部分には血管を丈夫にしてくれるのに役立つ「ルチン」も含まれています。
最後に
アスパラガスの切り方は長さをそろえて3~4㎝くらいにカットする切り方や斜め切りが一般的ですが、1㎝程度の乱切りにするとコリコリとした食感となり火の通りも早くなります。
また、まな板に平行になるように置いてピーラーで一気に引くようにむくとリボン状になり、スープや鍋に使いやすいです。