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一般的な冷蔵庫の寿命
冷蔵庫の寿命は、一般的に10年くらいだと言われています。メーカーの保証期間も通常10年で、発売から10年を過ぎると部品を製造しなくなるようです。つまり10年以上前に買った冷蔵庫が故障しても部品が無いから修理できない…という理由から「冷蔵庫の寿命」になります。
でも20年以上たっても故障せずに使っている寿命の長い冷蔵庫もたくさんありますので、メーカーの違いや機能、使用頻度、扱い方などが冷蔵庫の寿命に影響するようです。事実、昔の冷蔵庫の寿命は20年といわれ、現在の冷蔵庫の寿命に比べて10年の差があるのは今と昔では性能に違いがあるからです。最近の冷蔵庫は省エネや静音に力をいれていますので昔の冷蔵庫よりもパワーや耐久性が落ちているようです。
また、冷蔵庫の故障を修理しようと業者に頼んだ場合、出張費や配送料、部品代金や人件費などで、予想以上に費用がかかる場合があり、冷蔵庫の寿命を考えたら新たに冷蔵庫を買い換えた方が良いと考えるのは普通かもしれません。
冷蔵庫の寿命が分かる5つのサイン
冷蔵庫の寿命が近くなるといくつかのサインがでてきます。
①冷蔵庫の冷えが弱くなった
冷蔵庫を冷やす役目をするのはコンプレッサーというものです。コンプレッサーは冷蔵庫の心臓ですので、冷蔵庫の寿命が近づくと機能が低下し冷蔵庫内を冷やすパワーが落ちてきます。今までより水やジュースなどが冷えるのが遅い、食品がなかなか冷えないなどの症状が出始めたら気をつけましょう。
②冷凍庫の冷凍が弱くなった
冷蔵庫内で一番パワーを使うのは冷凍庫です。そのため一番性能の低下が早く寿命が短い場所です。冷凍庫と冷蔵庫は直結していますので、冷凍庫が壊れると冷蔵庫も動きません。アイスが溶けてしまう、氷ができるのが遅い、などの症状が出てきましたら寿命が近いと考えてください。
③冷蔵庫の一部から水漏れがする
冷蔵庫の寿命の症状として水漏れがあります。冷蔵庫内で水が漏れている場合、まずは冷気を出す部分を掃除してみてください。ゴミやカビが詰まると水の行き場がなくなり冷蔵庫内に水が出てきます。掃除しても水漏れがするようでしたら、それは冷蔵庫の寿命のサインです。
冷蔵庫を置いてある床にまで水が漏れている場合は、冷蔵庫に水が入るのを防止している箇所が壊れている可能性もあります。いずれにせよ、冷蔵庫の水漏れは至急対応しましょう。
④冷蔵庫から変な音がしてきた
冷蔵庫からぶーん…というようないつもと違う音がしてきたらコンプレッサーの機能が低下しているサインです。コンプレッサーとは簡単に言うと冷蔵庫を冷やす作業をしているもので冷蔵庫の心臓です。
コンプレッサーは冷蔵庫の温度をずっと一定に保つ作業をしていますが、コンプレッサーが弱くなると冷えも弱くなり、必死に冷やそうと頑張るため音も大きくなります。最近の冷蔵庫は静音機能がついているものが多いので音が大きくなってくるのはすぐ気がつくと思います。
⑤冷蔵庫の性能が低下した
省エネのはずなのに電気代が上がってきている、静音のはずなのに音がうるさくなった、など「はずなのに…」と感じたことが1つでもあったら劣化している可能性が大きく冷蔵庫の寿命のサインでしょう。
冷蔵庫の壊れる原因のほとんどはコンプレッサーの部品の劣化です。一つでも該当するものがあれば、冷蔵庫の寿命だと考えて修理業者または電気屋さんに相談してみましょう。
冷蔵庫の寿命を延ばす方法
冷蔵庫の寿命を左右するのは冷蔵庫のドアの開閉頻度、冷蔵庫の使用状況、冷蔵庫の扱い方です。
冷蔵庫のドアの開閉頻度
ドアの開閉の頻度は冷蔵庫の寿命に大きく影響します。一人暮らしや一緒に生活する人数によっても違います。日中は会社や学校で外出している一人暮らしの方は、一日2回~3回の開閉回数のもあるでしょうし、お子様や生活人数が多い場合は、一日数十回開閉すると思います。
冷蔵庫の使用状況
冷蔵庫の寿命は冷蔵庫の中に入れる食材の量によっても変わります。たくさん詰めている冷蔵庫は、少量しか入れていない冷蔵庫に比べより多くのパワーを使いますのでコンプレッサーの負担が多くなり劣化も進みます。冷蔵庫内に詰めすぎずに全体の70%程度空間があると良いようです。
冷蔵庫の扱い方
冷蔵庫の寿命を延ばすために、冷蔵庫の開閉頻度はできるだけ少なくしてください。冷蔵庫を開ける度、内部の冷えた空気が外に出てしまいます。元の冷えに戻そうとコンプレッサーは多くのエネルギーを使い負担をかけてしまいます。冷蔵庫のドアを開閉する際は冷気が逃げない工夫しましょう。
冷蔵庫のドアを乱暴に開閉しないでください。ドアのゴムパッキンや磁石部分にキズがつき、きちっと閉まらなくなり外に冷気が逃げてしまうので、冷蔵庫を冷やすエネルギーを多く使うことになりコンプレッサーの劣化の原因になります。
冷蔵庫の寿命を延ばすために、冷蔵庫の周りにものを置いたり壁にくっつけて置かないでください。冷蔵庫はコンプレッサーが冷蔵庫内を冷やす時、外に熱を出しています。エアコンと同じですね。冷蔵庫の近くに物を置くと排気が悪くなり熱を外に出せないため正常に冷えなくなりますので気をつけましょう。
冷蔵庫の寿命を延ばすために、冷蔵庫のドアのパッキンや冷風の吹き出し口などこまめにお掃除することを心がけましょう。冷蔵庫のドアのパッキンにホコリやゴミが溜まると、開閉が悪くなり冷風が逃げてしまいます。冷風が逃げると冷えを一定に保つ動きをするコンプレッサーに大きな負担がかかります。冷風の吹き出し口などにホコリが溜まると劣化する原因になりますので注意しましょう。
冷蔵庫を処分する方法
寿命がきた冷蔵庫の処分方法を3つご紹介します。
リサイクルに出す
冷蔵庫は「家電リサイクル法(※1)」の対象家電の1つですので、自分で勝手に自治体のゴミ・粗大ゴミに出すことはできません。寿命の冷蔵庫をリサイクルに出す方法として、新しく冷蔵庫を買い換える場合、家電量販店などに引取りを代行してもらいます。
ただし、冷蔵庫の回収を依頼すると運搬料金、引取り手数料などがかかります。新しく買い換える時なら購入する家電量販店に値引き交渉することもできまので、詳しくお知りになりたい場合はお近くの家電量販店にお問合せください。
簡単に言うと「捨てる家電から使える部品や材料をリサイクルする」ことを目的とする法律です。家電リサイクル法では「売る側(小売業者)」と「作る側(製造業者)」と「使用する側(消費者)」に義務をつけました。
・小売業者には引取りの義務
・製造業者にはリサイクルの義務
・消費者には料金支払いの義務
簡単に言うと、「家電をリサイクルするためにかかる費用を使った人が支払いなさい」という法律で、対象の家電は決まっており、冷蔵庫はその対象家電の1つです。
指定の取引所に持ち込む
指定の取引場所に直接持ち込むことで、回収してもらう場合の運搬料金はかかりません。ただしリサイクル手数料はかかります。
リサイクルショップに売る
いらないくなった家電を買い取るリサイクルショップ・業者があります。その際、運搬料金やリサイクル料金を支払う必要がありません。リサイクルショップや引取り業者は複数あります。どこに引取ってもらうかは条件をしっかり確認してから決めましょう。
まとめ
冷蔵庫の寿命についてご紹介いたしましたがいかかでしたでしょうか?冷蔵庫を買う時期のベストタイミングは10月~11月。この時期に新機種を発表するメーカーが多いそうで、旧モデルは値段が安くなります。
もし、旧モデルでもいいと思われるなら、新モデルが出るまで待って、在庫一斉処分セールなどで買うことをおすすめします。新モデルがいつでるかは家電量販店の冷蔵庫売り場の担当者に聞くと教えてくれますよ。だだし、いくらセールでも冷蔵庫は安い買い物ではありません。冷蔵庫の寿命を延ばす使い方を心がけましょう。