小学校の遠足中、山道で”クマ対策”の「声出し」→児童19人がスズメバチに刺される被害。専門家も警鐘『スズメバチは音や振動に敏感』…ネットでも子育て世代からコメント殺到「子供の安全を配慮して課外授業の柔軟な対応をしてほしい」「(社会見学は)正直命懸けでするものでは無い」

小学校の遠足中、山道で”クマ対策”のため『声出し』がスズメバチ襲撃の原因に 児童を含む19人が被害に

10月7日、広島県廿日市栗栖の旧津和野街道沿いで小学生15名を含む計19名がハチに刺されるというアクシデントが発生しました。

校長によると、当日は社会見学のために児童27人、教員2人、ボランティアガイド5人の計34人で山に入ったとのことです。入山した時刻は午前9時20分ごろだったといい、ガイドからクマに警戒するため「声を出して行こう」とアドバイスがあり、指示に従って鈴を鳴らしながら歌を歌って進んでいたといいます。

そして午前10時50分ごろ、山中の中間あたりに達した際、後方を歩いていた児童が2〜3匹のハチが飛んできたことを確認して悲鳴をあげると、付近の枯れ木の穴の中から10匹以上のハチが飛び出して襲いかかってきたとのことです。

校長は児童に屈んで身を守るように指示を出し、その間にガイドや担任教論が撃退スプレーを噴射。ハチが怯んだ隙に全員がその場から避難し、精神的ショックを受けて動けなかった児童は担任教論が抱えて逃げたといいます。

児童らは耳や背中、尻、足などを刺されており、現場付近は携帯電話が圏外だったことから約15分後に119番通報するに至りました。駆けつけた救急隊員により、児童たちの顔色や呼吸の確認が完了し、全員軽症だったとのことです。

校長によると、今回の社会見学は当初6月に予定されていましたが、雨で10月に延期になっていたといい、「子どもたちに怖い思いをさせてしまった」と後悔を口にしていました。

この事故を受けて専門家は、今回襲いかかってきたのは木の穴に巣を作るモンスズメバチやヒメスズメバチなどの可能性を指摘し、「人の集団が近づくと興奮する。最初の2、3匹は威嚇していたのかもしれない」と推測。さらに「スズメバチは音や振動に敏感。刺激すると危険」だと注意喚起を促しています。

このニュースに寄せられたネットの声

「学校というか、教育委員会や文部省が、もっと子供の安全を配慮して課外授業の柔軟な対応をしてほしい」
「幸いクマと遭遇しなかったとはいえ、山以外の選択等で臨機応変に対応するべきだったと思います」
「社会見学も正直、命懸けでするものでは無いと思います。今の時期、山なんて尚更です」
「いずれにせよクマが出るかもと言いながら山に入るのは良くないと思う」
「この秋はクマにスズメバチ……。山や森の中に行く活動があったとしても、この状況が治まるまでじっと我慢しかないように思います」

全国的にクマによる死亡事故が相次いでいる中での山中遠足ということもあり、ネット上では「ハチ以前にクマに警戒して中止すべきだったのでは」という声も多く見受けられます。また、クマを警戒して声を出すとハチに襲われてしまうという二重苦状態に、驚きの声を上げる人もいました。

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