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親子が「虐待ないのに児童相談所に一時保護された」と県側を提訴 県側は争う方針を表明
長野県伊那市に住む親子が児童相談所に不当な一時保護を受け、親子の交流を妨害されたとして県側に損害賠償を求める訴えを起こしました。
親子が臨んだ会見では、当時高校3年生という進学を決める大事な時期に不当に保護され、約1年にわたって親子が交流できず「誤認で一時保護は拉致としか思えなかった」と父親が語りました。
訴状によると、本件が起こったのは2022年4月。当時、高校3年生だった娘が弁当の中身を捨てたことを巡って両親と口論し、担任に「家に帰りたくない」と相談したところ、学校側が諏訪児童相談所に連絡を入れ一時保護されたとのことです。
このとき、娘はすぐに帰れると考え一時保護に同意しましたが、一時保護が終わる予定の18歳になっても児童相談所側の「愛着障害などがあり、支援が必要」という判断の下、児童養護施設での入所が延長され、受験が終わり大学に入学するまでこの状況が続いたといいます。
会見で娘は「帰りたかったし、受験のことについて両親と話したかったのが一番大きい。施設の方にお世話になっている気持ちが大きくなって、反抗的なことはすることができなかった」と語り、親子は保護された8月以降、面会できず、送った手紙も届けられなかったとし、「独断的な処分がなくなれば」という考えから提訴に踏み切ったと表明しています。
親子の弁護を担当する長谷川洋二弁護士は「親子の仲を裂かなくてもいいのに、裂いているケースがいっぱいあるのではないか。児相の意思に反して子どもが意思を表現するのは難しい。第三者的な人に、続けるかどうか聞くことも必要だと思う」と会見で語りました。
長野県側は争う姿勢を示しているといい、「主張は法廷で明らかにする」とのことです。第1回口頭弁論は9月6日に開かれ、裁判の行方が世間からも注目を集めています。
このニュースに寄せられたネットの声
「親子がまったく連絡取れない状態(ほぼ大人なのに)はちょっと疑問」
「親子喧嘩で先生に帰りたくない?先生も他に何かあったから児相に連絡したのでは?」
「何かあったら児相が保護解除したからだって叩かれるだろうから継続したのも理解できる」
「この件が原因で保護を躊躇するような事が起こらないか心配です」
「今回の対応に瑕疵が無いかの調査はするべきではあるが、問題がないのであれば県は毅然と対応して欲しい」
今回の提訴に関しては、世間からもさまざまな意見が寄せられています。しかし、児童相談所として、大事に至る前に子供を保護して回避したいという思いもあったと考えられます。どのような判決が下され、今後の方針などに影響があるのか否か、裁判に注目が集まることでしょう。