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カレーは何日持つの?
カレーを保存する方法はいくつかありますが、それぞれの方法でどれくらい日持ちするのでしょうか?
常温保存の場合
大きな鍋でカレーを作っている場合は、冷蔵庫に入れるスペースが無いと常温保存することもあります。軽く温めるだけですぐに食べられるという利便性がありますが、常温保存している場合はあまり日持ちしません。特に気温が高い夏場や、雑菌が繁殖しやすい梅雨の時期は食中毒が発生しやすいので、半日ほどしか持ちません。
一方、気温が低くなる冬場ですが、こちらも常温では1日~1日半が限度です。火を通せば大丈夫と考えている人も多いですが、常温で放置するのは腐りやすい保存方法なのです。
冷蔵保存の場合
冷蔵保存する場合は、一気に保存できる日にちが延びます。2~3日以内に食べ切るのが理想ですが、1週間程度保存することも可能です。カレーが暖かいままだと冷蔵庫の中にある食材を傷める恐れがあるので、あらかじめ常温まで冷ましてから入れるようにしましょう。
冷凍保存の場合
長期にわたって保存するなら冷凍保存がおススメです。細菌が繁殖する心配も無いため、約1ヶ月は保存することが出来ます。
カレーを保存する時のコツ
カレーを保存する場合、冷蔵・冷凍ともにコツがあります。それぞれ見ていきましょう。
冷蔵保存する場合
カレーを冷蔵保存するコツは、とにかく早く冷まして冷蔵庫に入れるということです。調理した後に鍋に入れた状態で自然に冷めるのを待っていても、その間に菌が繁殖する恐れがあるのです。
素早く粗熱を取る方法としては、鍋ごと水に浸けて冷やします。大きめのボールに氷を入れ、水を張った中に鍋を投入するのですが、冷やしながらしゃもじ等で鍋の中をかき混ぜるようにすると、表面だけではなく中身も万遍なく冷やすことが出来ます。
カレーが冷めたら冷蔵庫に入れても大丈夫ですが、鍋のままで入れると、冷蔵庫の中がカレーの匂いで充満します。そのため、真空パックや密封用のタッパーに小分けして冷蔵保存するようにします。
冷凍保存する場合
冷凍保存する場合も、粗熱を取る工程は冷蔵保存の時と同じです。そして食事1回分ごとに小分けして、真空パックやタッパーに入れるのですが、出来るだけ平らな状態にしておくのがポイントです。これは平らにしておくと早く冷凍出来るためです。
そしてカレーを冷凍する時に1つ注意したいのがジャガイモの存在です。ジャガイモは冷凍すると中の水分が抜けてパサパサになってしまうので、美味しく食べるためにも、冷凍保存する前にジャガイモは取り出しておくようにします。
少し手間はかかりますが、食べる時にジャガイモだけ茹でる、電子レンジで加熱するなどしてからカレーに投入すると、従来通りのホクホクとした食感を楽しむことが出来ます。
ウェルシュ菌に要注意
冷蔵にしても冷凍にしても、保存する際に急速にカレーを冷やす必要があるのは、ウェルシュ菌発生の恐れがあるからです。
ウェルシュ菌は酸素の無い所で発生しやすいという特徴があるのですが、鍋に入っているカレーの中身は空気に触れることがなく、まさにウェルシュ菌が発生しやすい環境となります。食中毒の原因となるほとんどの菌は加熱によって死滅しますが、ウェルシュ菌は熱に強い芽胞によって生き残るため、100℃以上の高温で5時間以上煮込んでも死滅しません。
非常に厄介な菌であり、発生させない、繁殖させないためにも素早くウェルシュ菌が嫌う状態にする必要があるのです。
食べ残したカレーの加熱方法
家族によって食べる時間帯が違ったり、昼に食べたカレーを夜も食べたりというケースはよくあることです。食べ残したカレーを再度加熱するのは美味しく食べるため、そして食中毒を予防するためでもあります。
そして再加熱する時は、ただ温めれば良いというものではありません。火が当たる鍋底だけが熱くなり、肝心の中身がしっかりと加熱されていないということも起こり得るからです。
そもそも料理を温め直す時は、75℃で1分以上加熱するのが基本となっており、しっかりと火を通すことで食中毒も予防することが出来ます。そのため、食材全体に万遍なく熱が行きわたるように加熱する必要があります。
鍋に入ったカレーを温める時は、鍋底からしっかりとかき混ぜて、空気をカレーに含ませるようにするのがポイントです。おたまでかき混ぜながら温めると、全体に火が行き届くようになります。朝昼晩、三食をカレーにするとしても、また少し時間を置いて食べる場合も、食べる度に加熱しなければいけません。
ちなみに冷凍して残しておいたカレーに関しては、解凍する際に常温に置いておくと菌が発生する可能性が高くなります。あらかじめ冷蔵庫へ移して時間をかけて解凍し、その後は電子レンジか鍋に移し替えて加熱してから食べるようにしましょう。
カレーが腐っているかどうかの見分け
本来ならスパイシーな香りが漂うカレーですが、腐っている場合はいつもとは違う状態になります。
酸っぱい臭いがする
食べ物が腐ると酸っぱい臭いがするとよく言われますが、カレーも例外ではありません。怪しいと感じるカレーの匂いを嗅いだ時、鼻をつくような酸っぱい臭いがすると、そのカレーは腐っていることになります。
もちろん一口食べた時に酸っぱいと感じるのもアウトで、食中毒の原因となる菌が大量に繁殖している状態なので食べることは出来ません。
納豆のような味がする
食べてみた時に納豆のような味がするのも腐っている証拠です。本来のカレーは納豆の味がすることはありません。元々納豆は大豆を腐らせて出来るものだけに、カレーから納豆の味がするのは明らかに腐っていると言えます。食べて違和感を感じた時は廃棄した方が賢明です。
表面に白い膜ができる
カレーを常温で放置していると、カレーの表面に白い膜が張っていることがあります。この白い膜の正体はカビで、当然食べることは出来ません。酸っぱいような臭いや味が腐っている状態の前段階とすれば、白い膜が張っているカレーは腐敗がエスカレートしている状態と言えます。
泡が立っている
カレーにシュワシュワとした泡が立っているのは、白い膜同様に腐敗が進行している状態です。混ぜるとネバネバとした粘りもあり、絶対に食べることは出来ません。試しに一口食べるということも避け、すぐに廃棄する必要があります。
まとめ
作り置きするのにも便利で、忙しい人にとってカレーは理想的なメニューです。ただ保存方法を間違うと、食中毒を引き起こす可能性があることを忘れてはいけません。
夏はもちろん冬も常温保存はなるべく避け、急速にカレーを冷まして冷蔵・冷凍保存することが賢明です。また再加熱する時も、カレー全体に火が行き届くように混ぜることで食中毒は予防出来ます。